アプリ
「そんな目で見ない言うたやんけーーーーーーー!!」
スパーンといい音をたてて、津村は流の肩を思いっきり叩きました。
「いたっ、いや、すいません。ちょっとあまりにもぶっ飛んだ答えだったので」
「せやから散々前置きしたやんかー。なんかもー教えんの止めたくなったわ」
「や、待ってください。てか逆に聞きたくなりましたよ。それ知る前より余計不安になりましたよ」
「まあそうやろうけどな。ここが夢の中言われてもどうしていいか分からんもんな」
「そうですよ。だいたい、これ、目は覚めないんですか?普通夢だって気付いたら目覚めるじゃないですか」
「あー、そうなんやけど。この夢は普通には覚めんわ」
「どう言うことです?」
「お前、最近スマホに変なアプリ入ってたやろ?」
「アプリ? あー、なんか知らない間に入ってたやつですね」
「で、質問に答えたやろ」
「ええ、暇でしたから」
「お前、最近流行りの都市伝説とか知らんの?」
「・・・チュパカブラくらいならなんとか」
「あほ、それはUMAや」
「じゃあ、知りません」
「なんでドヤ顔やねん」
「それで、なんなんです? これ」
「そのアプリってのが『アガスティアの葉』っちゅーやつでな」
「なんで葉っぱなんです?」
「あー、説明メンドイから自分で調べや」
「て、あれ? そういや俺のスマホ見当たらないんですけど」
「そらそうや、お前のスマホは夢を見てる方のお前が握りしめてるんやから」
「もう何度も聞きましたけど、どういう事です?」
「つまりあれや。その都市伝説の続きがここって事や」