試練
「ふーん、龍之介くんのお父さんは神父さんなのね」
「そやから神のご加護を、なんちゅうセリフが出てくる訳やな」
「はい、学校ではあまりそう言ったお話しをする事はないですし。僕がクリスチャンという事を知っている人も少ないです」
流くんと、後は何人かだけですね。
そう付け加えて、龍之介は気弱そうに笑いました。
「まあ、龍之介はいっつもそんな顔してるからな。色々心配してるんだよ」
「はー、流らしくない面倒見のいいセリフやなー」
「そうですね。私も龍之介くんの御両親の事は初めて聞きましたし、流くんと仲が良い事も知りませんでしたわ」
「そりゃそうだろ。普段から肩くんで歩いてるわけじゃ無いんだし」
「そうなら別な意味で心配になるわな」
「本当に仲が良いのか心配になりますわね」
「流は嫌われてても気付かないタイプやからなー」
「いやいやいや、凄い仲いいんだよ。龍之介は、俺がずーっとオーパーツについて語っていても興味深そうに聞いてくれるんだから」
「お前、それ拷問やで」
「そんなこと無いよな? 龍之介?」
「はい、大丈夫ですよ。神は超えられない試練は与えませんから」
「試練とか言われてるやん」
「龍之介くん、なんだかもう達観し過ぎて怖いわ、私」
「ホンマにええ子やな、龍之介は」
「安心して、いつでも相談に乗るわよ」
「いや待って、今一番ダメージ受けてるの俺だからね」




