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謝罪。

エンライ様が帰った後のお屋敷は大変な事になった。


主にお父様が。

家人達を集めて婚姻の件の説明と指示で、てんやわんや。

この世界では

【婚姻の申請=結納、入籍】

の意味を持つ。

10歳を過ぎれば男女共に婚姻の申請が可能なのだが、これは神に誓う神聖な物であり、元の世界の結納よりももっと重い、厳しい縛りのある契約なのだ。

なので、大体が15歳を過ぎてから婚姻の申請をする。

婚約とは違い、二度と戻れない道を行くということだ。

特に貴族の場合は家同士の結びつきになるため、色々と厳しい。

まず、王様へ婚約(こんやく)の申請をする。

その申請を受けて王様と国の重鎮たちが

他の家との力関係や土地の所在、財産の総額を加味して婚約を許可する。

よって婚約を許可されたという事は、

【王様直々に結婚を許されている2人】

だという事であり、その場での結婚も可能なのである。

普通はしないけど。

うん、大事なことだからもう一回言おうね。

普通はしないけど。

婚約ならまだ破棄出来るし、今後沈むかもしれない家の船に乗るのは怖いから普通は15歳までしない。

普通はね。

私とエンライ様には当てはまらなかったけども。

まあとにかく、それらの決まりがあるので、婚約関係を許可されてさえいれば

婚姻の申請後=入籍後に王様に

【結婚しました。】

って報告しても良い事になる。


ということで、明日は凄く重要な日なのです。

女の子にとっての1番輝く日といっても過言ではないでしょう。


明日は相手の家との初めての顔合わせでもあるので、着ていないドレスの中でも派手すぎない上質な物を用意するように指示。

王都での緊急おめかし用に作ったまだ着ていない新作ドレスがあって本当にラッキーだった。

髪飾りやネックレスなんかの宝飾品も、ドレスに合った邪魔にならない下品にならない上質な物をチョイス。

王都に来る前に

【宝飾品も念の為に何種類か用意しておけ】

とお父様がしつこかったので何種類も持ってきておいて良かった。

いつもの私なら

【宝飾品なんかワンセットで十分。】

なんて貴族らしからぬ発想だから。

しつこく忠告してくれた あの日のお父様、本当にありがとう。

今は拝みたい気分です。

とお父様が説明している間に心の中で両手を合わせてお父様に感謝。


お父様が私の婚姻話を終えると同時に、家人たちは顎が外れるんじゃないかって顔をして


「ロリ・・いや、おめでとうございます!」

と返してきた。


分かってる。

ロリコンだと言いたいんでしょう?

でも、これだけは言っておく。

エンライ様がロリコンなら

私は【老け専】だ。オッサン萌え。

だからみんな、もっと喜ぶべきだよ!

私は本来なら40歳後半の男と婚姻したいなんて言っても可笑しくない10歳なんだから!

そう、25歳にしてあの貫禄、あのオッサン臭さが出ているエンライ様に感謝すべきだよ!

25歳で済んだんだから、良かったでしょう!

と口には出さずに考えていたら、一人のメイドが恐る恐る口を開いた。


「あの、お嬢様はそれで宜しいのですか?お相手が伯爵家の25歳のエンライ様で宜しいのですか?」

と心配そうな顔で聞いてきた。


本来なら、こんなに失礼なことは口に出来ない。

当主である お父様が既に決定したことであり、格下とはいえ伯爵家の人間に対して、たかがメイドが言える言葉ではない。

が、この人は私の事を心から心配しているのだ。

私の面倒をずっと見てきてくれた人だからこそ。

25歳と10歳の婚姻。

普通の10歳の子なら訳が分からず気にしないだろうが、私はすでに10歳とは思えない立ち振る舞いをしているので、私自身の感情が気になるのだろう。

なので、エンライ様の強引ロリコン野郎疑惑を払拭するために頑張ろうと思う。


「エンライ様との婚姻は私が望んだことよ。あんなに素敵な理想の男性が目の前に現れるなんて、私の旦那様になって下さるなんて、私は自分の人生のすべての運を使い切ったのかもしれないわ。でも、それでも構わないの。エンライ様と共にヌイールの地を守りながら生きていけるのだから。これほどの幸福はないでしょう?皆もすぐに分かると思うわ。エンライ様がどれほど勇敢で、強く、逞しく、頼りになる素晴らしいお方なのか。あの方こそ、私の伴侶となるお方であり、私とヌイールの地に必要なお方です。」

と笑顔で、さっきのプロポーズを思い出して頬を染めながら語ってやった。


返ってきたのは家人達からの呆れたような視線であり、無言だった。

そして、同じく呆れた表情のお父様から


「ああ、ああ、もういい。聞いているだけで胸やけがする。お前らにも直ぐに分かる。ミーニャもエンライ殿もずっとこの調子だ。もう、魂での結びつきとしか言えないぐらいなんだ。目の前で歯の浮くようなプロポーズの応酬(おうしゅう)を聞かされた私の身にもなってくれ。」

というお言葉が響いた。


まあ、確かに。

父親としてはつらいだろうな。

初対面から2時間。

自分の知らない間にどんどん話が進み、

気が付けば、次の日には婚姻なんて話になっている。

更には喜んで婚姻するなんていう娘。

目の前で繰り広げられる、歯の浮くような台詞の数々を使ったプロポーズ合戦。

もう、呆れるというか、父親としては寂しいだろう。


だが、いつまでも そんなことを思ってもらってちゃ困る。

まだ暫くはお父様に当主をしてもらうし、エンライ様と仲良くなってもらわないといけないのだから。

よっしゃ。

ここはいつも通り、お父様をヨイショ!しておこう。


「まあ!確かに、エンライ様とは相思相愛であると信じておりますが、お父様は私のたった一人の愛する父親であり、私が最も尊敬する御人な事に変わりはありませんわ。これからもお教えいただくことは沢山ありますし、私の人生の師ですもの。」

と、本心ではあるが、若干くさい台詞にして言ってみる。


それを聞いたお父様は


「まあ、そうだよな。うん。私は父親だもんな。特別枠だよな。そうだよな。幼い頃から尊敬されてるし?別格だよな。ああ、分かってる。親子の縁は一生物だしな。」

と満更でもないようで、何度も頷いている。


あらー。

別格とは言ってないけど、特別枠なのは本当だし否定しなくていいかな。

ってか、一気にご機嫌になった。

案外ちょろいんです。

うちのお父様。

そして可愛い。

自分で自分に言い聞かすみたいなところとか

時々、可愛いオッサンにジョブチェンジする。

そんなところも好きよー お父様。


とニコニコしていると、気を良くしたお父様は話を進めていく。

神殿での婚姻の申請のあとは我が家で食事を出しながら、両家の親睦会をすべきだとかなんとか。

よって、今日に続き2日連続でパーティーの用意をしなければならなくなった。

メイドさん達は絶叫。

即座にメイド長が指示を出し、全員すっ飛んで行った。

2日連続の過酷な労働、申し訳ない。

誕生日&婚約発表の準備で大変な思いをさせたのに、今日も眠れぬ晩を過ごさせることになりそうです。

皆には夜にでも温かいお夜食を振る舞わせてもらおう。

ついでに、私のポケットマネーから少し給金に色付けさせてもらおう。

そうしよう。

そう心の中で決意している間も、お父様はどんどん指示を出していく。

最後に部屋に残ったのは私の料理の腕を知っている人間だけだった。

そして、お父様から


「ミーニャ、明日の料理はお前が監修してお前の事情を知っている料理長達に作らせなさい。既にエンライ様はお前の料理の腕をご存じだからな、下手なものは出せない。味見は必ずすること。」

とのお言葉をいただいた。


なので、私も料理長と共に調理場にすっ飛んで行った。

明日は私の為の日なのに、エンライ様を想って一人でドキドキニヤニヤする暇も無いらしい。


ちなみに、この一連の流れの中、お母様とリュールは不在だった。

ずっと王子様を引き留めてお茶をしていたらしい。

私の感想としては

よく会話が続いたもんだ。

そして、つまらない話を聞き続け、茶を飲み続けた王子様、あっぱれ。

両方すげぇー。

の一言に尽きる。


しかし、ここで問題が起きる。


王子様を帰して

私の婚姻決定の話をお父様から聞いた

お母さまは


「あら、そうなの。おめでたいわね。でも、明日はリュールと共に王城で王子様にバラ園をご案内いただけることになっているの。ミーニャは私がいなくても大丈夫よね?相手は格下の伯爵家なのだし。旦那様さえいればいいでしょう。頑張ってね。」

と、励ましなのか、見限りなのか良く分からない言葉を発したそうだ。


更に、リュールは王子様にメロメロで、思い出してはニマニマ。


「あっそ」

の一言だったそうだ。


お父様は当然、参加するようにと怒ったが

《王子様直々のご招待》

《急な婚姻の決定》

でもあり、お母様もリュールも欠席だと言い張ったので、朝まで続く何時間もの夫婦喧嘩の末、お父様は最後には呆れて何も言えなくなった。


____________________



そして翌日、婚姻の申請の当日兼、親族の顔合わせの日。


お料理の準備を終えて、急いでドレスアップしている私にお母様とリュールの不参加が告げられた。

お父様は既に憔悴しきって


「お前の人生で一番大事な日なのに、私はあの2人を説得出来なかった。不甲斐無い父親ですまない。ミーニャ。私がエンライ殿や親族の方々に謝罪を申し上げる。許してくれ。」

と申し訳なさそうに頭を下げられた。


夫婦喧嘩までして真剣に謝罪してくれた お父様には絶対に言えないけど、

この世界を乙女ゲームだと思い込んでいるリュールが【自分のメリットにはならないから《不参加》】を選んだことは私にはすんなり納得出来た。

そして、よくよく考えるとリュールは自分に都合の良い、私にとっては余計な事しかしないだろうから、私が無事にエンライ様と領地に帰るまで、このまま王子様との学園ライフドリームに浸って脳内御花畑状態のままでいてほしい。


なので、特に気にしていないことにする。


「そうですか。お母様とお姉様の不参加に関して、私個人の感情としては特にショックでも何でもないです。元々そんなに会わない人達ですし、お父様が参加してくださるのならそれだけで十分です。欲を言えば、あの二人ではなくて、家人のみんなに参加して欲しいくらいですもの。お母様とお姉様なら言いそうなことです。あの二人はいなくても大丈夫です。ですが、やはり《ヌイール家》としては最悪の事態だと思います。」


うん。

私個人の感情ではまったく気にしないけど、お貴族様としては不味い。

当家が上位侯爵家で、相手が下位伯爵家とはいえ、婚姻の申請の日に母親と姉の不在は失礼極まりない。

この世界では

【婚姻の申請=結納】

【結婚式=元の世界での結婚式の二次会】

となる。

なので、結婚式はしない家が多い。

結婚式といえば、王族は盛大にするが、上位貴族であったとしても、自分の領地で仲の良い貴族を招待しての簡易パーティーをしたり、領民に食事を振る舞う程度である。

よって、両家にとって一番大事な瞬間が婚姻の申請日である今日ということになる。


兎に角、この件については誠心誠意、謝罪するしかないだろう。

お父様と一緒に謝罪あるのみだ。

まあ、エンライ様の性格なら気にしない気がするけど、親族がうるさいかもしれない。

これでもし、婚姻を反対されて白紙になったら、

【王子様がリュールを誘ったせいで】

と、さりげなく王子様に文句を言ってやろう。

そしてエンライ様に再度アタックしよう。

そうしよう。

それしかない。

とりあえず、憔悴していて覇気の無いお父様を復活させないと。


「お父様、安心してください。私が頭を下げてエンライ様と親族の方々に謝罪させていただきます。もし、この件が原因で白紙になったとしても、私はエンライ様を諦めません。」

と宣言しておく。


お父様は私の決意を分かってくれたのか


「・・・・。そうか・・・。まあ、そうだな。エンライ様もこんな事でお前を諦めないだろうしな。いざとなったら、本当にお前を掻っ攫って他国に逃げそうだしな。・・・・。どんな結果になったとしても私はお前の幸せを願っているよ。」

となんだか憑き物が落ちたようだった。



_______________


そしてやって来ました。

神殿へ。


エンライ様と親族の方々が先に神殿で勢ぞろいしている中、先頭で私を迎えてくれるエンライ様。


ああ、今日もなんて素敵なのかしら。

あのなにか企んでいるような、悪ガキの様な表情が堪らなく可愛い。

顎に当てた手を何度も擦りながら、頷いてるのが愛おしい。

昨日は地味な恰好だったけど、今日はきちんとした紺色の立派な作りの生地に銀糸の刺繍が品良く並んでいる。

分厚く逞しい身体にお似合いのデザイン。

隣に並んだら私のドレスとの対比も美しいだろう、素晴らしいチョイス。

ああ、このドレスにして良かった。

エンライ様はガッツポーズ付きの笑顔だし、他の親族の方々からも

【おお~】

【素晴らしい】

【お似合いだ】 

との声が聞こえる。


【んお、思ったより幼いのう。・・ロリ・・・犯罪か、のう?】

と言いつつ、エンライ様の顔を見て直ぐに目を逸らしたのは、ツヴェイン家のご当主様。

酒を飲んだほろ酔い状態で私のお爺様と孫の婚約の約束をし、更にエンライ様に私を口説くように言って下さった、神の様なお方。

ご当主様ーこっちに聞こえてるよー。

ロリって自分の孫の顔を見て、目を逸らしたの見ちゃったよー。

大丈夫よー。

相思相愛よー。

犯罪じゃないよー。

むしろ、本人達は貴方に感謝してるよー。

と念じておく。


そんな中、私と父の2人しかいないことに気付き、エンライ様のご両親が不思議そうな顔になった。

私はエンライ様に申し訳ない気持ちでいっぱいになりながら、

お父様と2人でエンライ様達の元へ向かう。


そして、当主であるお父様が先に謝罪を述べる


「ツヴェイン家の皆さま、お待たせして申し訳ない。この度は娘のミーニャとエンライ殿の婚姻の申請に同席してくださること、誠にありがとうございます。しかしながら、ツヴェイン家の皆さまが揃って下さったにも関わらず、当家からの出席が私と当人のミーニャだけとなりました。誠に申し訳ない。」

と謝罪した。

私は

「誠に申し訳ございません」

と頭を下げる。


お父様は


「実は、わが妻ともう一人の娘リュールが第3王子であらせられるソルエイ様に王城へとご招待を受けまして、王族からのご招待ゆえ、御断りもできず、本日は欠席となりました。本人達も出席できないことを残念がっておりました。本当に申し訳ない。」

と更に続ける。

私も


「申し訳ございません。皆様にお集まりいただき、祝福していただける神聖な日だというのに、親族が揃わず不快な思いをさせてしまい、本当に申し訳ございません」

と頭を下げる。


皆さん、すごく驚いた顔をしている。

当然だよね。

結納に来ない母親と姉って・・・。

誰がどう考えても可笑しいよね。


「別に良いだろ。ミーニャと当主が居りゃ、何の問題もねぇだろ。婚姻の申請にも問題無いよな?もし、ミーニャの母親と姉貴がいねぇと申請が出来ねぇってーんなら、今から王城に行って王子に説明して参加させんぞ。どうなんだ?じじい」

とツヴェイン家のご当主様に詰め寄るエンライ様。


うん。

流石です。全然ブレないね。エンライ様。

もう、お父様の前でも神官様の前でもその喋り方で良いのね?

ご当主様をじじい呼ばわりで、私の親族が来ないことを一ミリも気にしてない。

流石です。

とりあえず、エンライ様はこのまま婚姻してくださる意志があるようで安心した。


しかし、それとは正反対にエンライ様のご両親とご兄弟の皆さまは何とも言えない複雑そうな顔をしている。


が、


ツヴェイン家のご当主様の次のお言葉でその表情は変わった。


「落ち着け、エンライ。お前さんはセッカチでいかん。じじいにガン飛ばすのは止めてくれ。申請には何の問題も無いからの。今から婚姻の申請が出来る。大丈夫じゃ。安心しなさい。

それと、お前たち。その顔はなんじゃ?ヌイール侯爵家の奥方様とリュール嬢が来ないことに何の不満があるんじゃ?よく考えてみなさい。

あちらさんの奥方様とリュール嬢に会わないのは、こちらにとっては好都合じゃろうに。エンライのぶっ飛び具合を見ても婿に欲しいなんぞ、ミーニャ嬢以外おらんじゃろ。

今はまだ、ミーニャ嬢とヌイール家当主にしか会ってないからこそ、この婚姻話が可能なんじゃぞ?侯爵家の奥方様となれば、エンライの様な粗忽者はお断りじゃろうに。分かっとるのか?

今、この瞬間を逃せばエンライは一生独身を貫き、ミーニャ嬢を追いかけまわす恐ろしい男になるぞ?それでも良いのか?」

とご当主様は言い切った。


その言葉に今度は私達親子が呆気にとられる番だった。


最後のお言葉がとても重い。

重度のストーカーになる宣言だ。

しかも、ご当主様のその発言に他の親族の方たちが

我に返ったかの様にハッとした顔をして頷いてるし、

エンライ様も


「流石、じじい。良く分かってんじゃねーか。」

なんて言ってるし。


そのエンライ様の言葉を聞いた瞬間、あちらの親族の方々が全員揃って

『末永くよろしくお願いします!』

と綺麗なお辞儀を見せてくださった。


私はこの最大のチャンスを逃さないように

即座に


「こちらこそ不束者(ふつつかもの)ではありますが、末永くよろしくお願いいたします。」

と頭を下げた。



エンライ様のご家族は

【幼いのにしっかりしているなぁ】

【本当にエンライで良いのですか?】

【うむ。ミーニャ嬢なら平気じゃの】

と口々に褒められた。


なので、私がエンライ様にガッツリ惚れている事を伝えておく。


「この年でこんな対応をしていれば、普通なら生意気に映りますでしょう?ですが、エンライ様は嬉しいことに私自身の能力として認めてくださいました。私が10歳という若輩者な事には色々と思うところがあるかもしれませんが、私はどうしてもエンライ様と婚姻し、今後の人生を共に歩んでいきたいのです。エンライ様以外のお方は考えられないのです。もし、皆様に認めていただけなくとも、私はこの恋心を一生抱えて生きる覚悟です。皆様には末永く見守っていただけると嬉しいです。」

と、私に出来る最大級の笑顔とともに言ってやった。


分かりやすく言えば

【私達はお似合いカップルなのよー。もし、この話が流れれば、私もエンライ様のストーカーになるから覚悟しておいてね?うふ♪】

である。


その場にいた全員が無言を貫いた。


お父様に至っては、既に横を向いている。

ご当主お爺様は私から目を逸らした。


そんな中、動いたのはやはり、この人だった。

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