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第十章:みずほの決断 第十一章:秘密の手紙コンカフェ 十二章:新たな訪問者の絆
みずほは真理に話した。
「昔の自分にさよならして、もう一度だけ自分の気持ちに正直に生きてみる。」
そう決めたみずほは、斉藤に手紙を書いた。再び彼と向き合うための一歩だった。
それぞれの思いを胸に、真理と悠一、みずほと斉藤はコンカフェで過ごす時間が心の支えとなっていた。店の常連たちも手紙を通じて自分の物語を紡ぎ、互いに励まし合っていた。
「この場所があるから、私たちは前を向ける。」
ある日、秘密の手紙コンカフェの扉が静かに開いた。若い女性が一歩踏み入れ、つぶやいた。
「恋愛に疲れてしまって…匿名で誰かと心を通わせられたらいいな。」
新しい物語の始まりに、店の灯りは一層優しく揺れていた。