秘密の手紙

第二期 第八章：揺れる心の狭間で 第九章：真理の迷い

真理と悠一の関係が少しずつ温かさを増していくなか、みずほの胸には昔の想いが再び波のように押し寄せていた。斉藤直人からの手紙は、彼女の心に深く響き、忘れかけていた感情を呼び起こしていた。

「私、もう一度彼と向き合う勇気があるのかな…」

店の窓辺に座り、夜の街灯りを見つめるみずほは、迷いながらも自分の気持ちに正直になろうと決めていた。

悠一の優しさに支えられながらも、真理の心は完全に過去から解放されてはいなかった。ある日、突然元恋人からの連絡が届く。

「真理、もう一度会いたい。」

胸が締めつけられる思いとともに、真理は自問する。

「本当に私は前に進めているの？」

しかし悠一の手紙に書かれていた言葉が、彼女の背中を押した。

「君の心は過去の痛みを乗り越え、未来へ向かっている。」