花降る檻に、捕まえて
※プロローグのみ存在する作品のプロローグです
天使って、存在したんだな。
初めて草化を見たとき、そう思った。
琥珀を紡いだような長い髪、真珠を溶かしたような白くなめらかで輝く肌、うつむいた顔を覆う指はしなやかに長く、飴菓子のような爪の先まで整って、完成された美しさを感じさせた。
けれどなにより、目の前の存在を天上の存在たらしめていたのは。
その半身を埋めるほどに降り積もり、それでもさらにどこからか現れては落ち続ける、無数の花々だった。
桔梗、雛菊、百合、椿。薔薇に、雛芥子、クレマチス。色も大きさも種類もさまざまな花が、ほとりほとりと降り注ぐ。
まるで中心にいるものを言祝ぐような花たちに囲まれて泣く姿は、まさに、天界から堕ちて迷子になった天使にしか見えなかった。
そこに囚われた存在が、天使などではないと僕が知るのは、それからしばらくあとの話。
タイトルとプロローグを考えたところで力尽きて
数年が経過したので
もう続きを書くことは諦めましたごめんなさい