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第100話 ぼくらはしんえいたい

 見つけてくれてありがとうございます


 Twitterから来てくれた皆さん、ようこそお越しくださいました

 間もなく領主さんの街に臨検が来るのは領主さんの末弟フリコさんもよく知っている。フリコさんにとってもこれは一大事なようだ。

 領主さんにとってはまともな臨検対応が出来ないから。フリコさんにとっては大事なお兄ちゃんの一大事だからだ。


 領主さんには言われていた。近頃フリコさんが独りで出掛けて行くから心配だと。

 そこでいつものイービルアイをフリコさんに放って見守る事にしたのだ。

 普段なら覗き見の為に使っているそれを善意の見守りに利用出来るのは本当に嬉しい。

 その日は領主さんの執務室に水晶を用意し、二人でフリコさんの観察会をしているのだ。


 フリコさんも実に行動的だ。お昼を食べた後、独りで乗り合い馬車に乗り、ダンジョンにやって来る。

「なあおい、独りで危なくないのか?」

「大丈夫です。馬車は乗り換えとかは有りませんし、人拐い等は領内にはおりませんし。何なら私が危機に有りては駆けつけますから」

 チラリと私を見た領主さんははたと気付いたようだ。

「そういえばダンジョンさんは割と強いもんな」

「強いって……」

 ちょっと返答に困った。


 フリコさんの行動は毎日なかなか面白い。まずはダンジョン保育園に行き、他の子供達と混ざってお昼寝タイムにする。

 思いの外素直にお昼寝タイムを受け入れているようだ。

 それが終わるとフリコさんの時間がやって来る。

「ふりこくん こんにちは~」

「ふりこさま ごきげんうりゅわします」

 同い年位の子供達が集まる。フリコさんは子供達のまとめ役みたいなポジションにまつりあげられているようだ。

「やあみんな げんきそうで なによりだよ。ちょっときいて ほしいはなしがあるの」

 なになに~ どんなはなし~

 子供達が輪になって集まる。

「あにうえが あにうえが だいぴんちだー」

 それを聞いた子供達はわいわいと大騒ぎを始めた。

「このあいだも きた おじさんが あにうえを いじめるんだ!」

 子供達も領主さんの大ファンだ。そりゃあ領主さんを苛めるヤツなど許されない。

 余談ながら『おじさん』とは近々お越しになる軍務卿の事だ。それは領主さんの話だと前回は一年前に来たのだそうだが、フリコさんにはその言い回しが無いらしい。


 おじさんをやっつけろー!

 子供達が大騒ぎを始める。それをフリコさんが巧みに手なずける。

「みんな さわがないで。おじさんは あにうえに しんえいたいが すくないからおこってるんだ。だからぼくらがあにうえのしんえいたいになるんだ!」

 重ねて言うが子供達はみんな領主さんの大ファンだ。親衛隊になりたがらない子供なんか居るわけ無い。

「やるぞー!」

「おー!」

「じゃあわたしは ふぁんくらぶ つくるー」

「わたしもはいるー」

「でさふりこくん しんえいたいと ふぁんくらぶは なにをしたらいいんだ?」

 

 いつの間にか親衛隊兼ファンクラブになっているがそれで良いのだろうか。

「いやー。ジャネットとジュルベーズがファンクラブかぁ。可愛いファンクラブになりそうだな」

 領主さんの喜ぶ顔がなんか微笑ましい。この人結構顔と名前覚えている。驚きだ。

「あら。私も入らなくちゃ」

 思わずイタズラに言ってみたら今度は照れて顔を真っ赤にした。

 あ。私って領主さんの好みの対象として認知されてるのかと思うとちょっと嬉しい。

「ふふーん。だいじょぶだよ ここに『きほんはコウシンから』と 書いてあるよ」

 フリコさんは得意気に『軍隊基本育成指南書』という本を取り出し、基本が行進からだと皆に広めている。

「こうしんってなんだ?」

「ならんで あるくことだよ」

「よしやるか!」

「おー!」

 それはまあ、並んで歩いているのだが歩調も出足もバラバラで、行進とは言えない有り様だった。

「これは行進じゃないな。だが可愛らしいな」

 領主さんはフリコさんの行進にデレデレだ。

「な!フリコくんは可愛らしいな!」

 デレデレじゃない。兄バカだ。いや、バカ兄だ。この弟の為に全てをベットしてしまうだろうこの兄は兄バカではなくバカ兄だ。まあ。それも悪くはないかな。

「しかし揃ってませんね。インストラクターを用意しましょうか?」

 私の話を話半分で聞いてフリコさんの可愛らしさに見入っていた領主さんがこちらをカクカクと向いて聞き返した。

「まさかこの可愛らしさ満点なフリコくんとそのお友達をもっと可愛くしたいのか?」

 ダメだコイツ、兄バカバカ兄がとまらねぇ!

「いえ、でもまあ、揃って行進した方がみばも良くて可愛らしさも増しますよね」

 極力冷静を装いながら答えた。

「益々可愛くなってもあげないからな!」

 さすがにここで私も軽くキレた。

「貰わんわこの兄バカバカ兄!でもフリコさんは可愛いから気持ちは分かるがいい加減落ち着け!弟大事にしろや!」

「え?……あ。はい」

 私個人、肉親が居るという事は凄く羨ましい。私は魔素溜まりから産まれた魔族。家族ばかりは望んでも、子供以外は作れないのだもの。

 読んでくれてありがとうございます

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 なども書いております。宜しかったら見て行ってください


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