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第79話 極貧!40開拓地

 見つけてくれてありがとうございます


 Twitterから来てくれた皆さん、ようこそお越しくださいました

 40開拓地。実のところ何処よりも貧しい開拓地としてもっぱら有名な地域だ。

 割と何を育てても農地は上手く行かず、呪われた地域だと評判だ。

 そこに領主さんと私と、そして図書館の奴とでやって来ている。領主さんが来てるという事は、領主さんの妹さん、婚約者のママーナ・モンダナエ子爵令嬢さん、そしてあのぼんやり顔のメイド長さんも来ているという事だ。メイド長さんはどうあれ、妹さんは『お兄ちゃんとお出かけ』が楽しいから来てるし、婚約者さんはそんな妹さんの付き添いだ。

「ここは割と良く来るよ。ここで間違い無いんだね?その噂の呪われた40開拓地って」

 図書館の奴が地面をいじり、風の強さに思わず反対の手で魔女の帽子(三角帽子)を押さえながら確認した。

「ここが40開拓地で間違いはないぞ。呪われてるなんて思ってはいないのだがな」

 領主さんの答えに図書館の奴ごサラリと答えた。

「そうとも。呪われてなんかいない。ただ

領主くんもここに開拓地を作ろうと思ったのは失敗だね」

「移住した方が良いのでしょうか」

 開拓地の住民がほとほと困った顔をしながら図書館の奴に聞いてきた。

「失敗かぁ。皆には気の毒な事をしてしまったな。すまん」


 図書館の奴はゆっくりと立ち上がり、領主さんをたしなめた。

「失敗したからと言って領主くんが謝る事なんか有ってはならない」

「しかし、人の生活を人体実験に使ったような気もしてな」

 領主さんの肩にそっと手を置き、それに答えた。

「領主くん。私は君に豊穣の地を約束したんだ。それを40開拓地だからといって反故にする気は無いよ。だから謝る事なんか無い。謝るのはこの地を熱心に見ないで放置した私こそなんだ」

 そう言って三角帽子をそっと下ろして領主さんに聞いた。

「近所に粘土が採れる所は無いかな?畑にそれを蒔けば良いよ。ここは砂が他より多いんだ。それからね……」

 図書館の奴は少しだけ言いづらそうにしている。作付の種類が間違えていると言いたいのだろう。しかし、口ごもるのは図書館の奴の遠慮とでも言うべきか。はたまた出たがらない性格が災いしてるのか。


「砂地に合わせた作付も視野に入れよう。粘土混ぜて終わりではないさ。それとダンジョンくんが大好きな溜池も用意しよう」

 やっと言い出した。

 だけどその時私は気付いていなかった。図書館の奴は本当の所

 『この地に人が暮らせるかを見極める人体実験をするのだから多少死んでも領主くんは眉一つひそめる事無く受け入れるべきだ』

 と、言い出したかった事を。

 図書館の奴(コイツ)はさすがに開拓民の前で言うのを憚っただけなのだ。


「粘土ならモンダナエ子爵領で沢山採れると聞いている。安く買い入れよう」

「溜池は元盗賊の私の所有奴隷も協力させますね」

「どのような作物を植えた物か聞いても宜しいでしょうか」


 住民からの質問に、図書館の奴は丁寧に答える。

「ナスとピーマン、ほうれん草とレタス、大根ニンジンらっきょうゴボウこんなところだね。領主くん、種の買い付けを頼めるかい?早い方が良い。作付にはまだ間に合うからね」

 ひとしきり話終えた図書館が私に向き直って聞いてきた。

「ダンジョンくん、ちょっと探しに行こうか」

 と、私を誘ってきた。

「ああ。で、何をだ?」

「カタバミとシロツメクサ。それからニセアカシアなんか良いね」

 ああ。なるほどと思わされた。

 カタバミは何処にでも咲き誇るから緑化にはうってつけだし、シロツメクサ。クローバーならマメ科なので土壌を豊かにする。ニセアカシアもマメ科だ。その上樹木として建材と防風林になり得る。図書館の奴の中では防風林には松の方が欲しいだろうがな。

「それ、ダンジョンポイントから出せるぞ」

 そっと告げたところ、図書館が念話(テレパシー)で送ってきた。

「探しに行くスタンスが大事なのさ」

 多分これは住民達の文句やがっかりの矛先を自分に向くのを嫌がると共に、反省のぼやきを聞く気が無いから姿を消す意味も有るのだろう。

 私が瞬間移動(テレポート) の魔法でダンジョンコアルームにやって来た。

「カタバミにシロツメクサ、ニセアカシアに……」

「アカマツも欲しいかな」

「ああ、良いとも。種も実物も出そうか」

 図書館は答えるよりニコリと笑顔を見せる形で答えた。


「ところで随分口ごもったじゃないか。住民への配慮か?」

「いや、私はそのうち領主くんを諌めなくてはならないかな」

「諌める?何処が悪い?仁厚にして武断に優れた仁君じゃないか」

「そうだね。でもそれだけでは足らない。だから領主くんを君が扶けるんだ」

 まあ足らないのは分かる。人間(ヒューム)は完璧な生き物ではない。仁君という事はその反対はやりづらいという事だ。いや、魔族(私達)だって完璧な生き物ではないがな。

「何をすれば助けになるんだ?」

「簡単だよ。領主くんの妹くんに婚約者くんと接触して欲しいんだよね」

 極貧地区、40開拓地の立ち上げをしている筈が、何やら変な方向に進んでいる。

 読んでくれてありがとうございます

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 なども書いております。宜しかったら見て行ってください


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