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第76話 膝枕だよマリアさん

 見つけてくれてありがとうございます


 Twitterから来てくれた皆さん、ようこそお越しくださいました

 私がイリーナ・レンヌというどうやら年齢二十歳未満の女の子に困っている間、領主さんは相変わらずの奴に襲撃されていた。

 アレだ。領主さんの乳姉弟であるマリアさんだ。

 

「あら!今日は起きているのね!」

「そりゃ昼間だからな。どうしたんだい?」

 領主さんは丁度昼食を終えて、執務を再開しようとしていた頃だった。

 マリアさんはお構い無しにソファーに靴も脱がずに女の子座りをし、膝を叩いた。

「ん!」

「ああ。おう」

 領主さんはその膝に尻をおとして腰を下ろした。

「違うわよ!ダーラッシャー!!」

 領主さんを思い切り突飛ばした。領主さんは吹き飛ばされて前にあるデスクに顔からぶち当たって反対側のソファーに天地逆に着地した。

「何するんだよマリア」

「この姿勢から何故膝枕という発想に至らないのよ!」

 マリアさんは膝枕をしに来たようだ。そんなこと分からないわ。

「お前が膝枕だと?どうした風の吹き回しだい?」

「膝枕は良い物だってライトノベルに書いてあったのよ!」

 何故か良書を読む事を厭わないマリアさんなのだが、男女の関係はライトノベル頼りな人なのだ。うん。頭おかしい。

 だがもっと頭おかしい人はそこに居る。まさかの領主さんだ。

「おやおや。それはそれは」

などと言いながら膝枕のご相伴に預かってしまう。もう少し何かを警戒すべきですよ領主さん。


「どうかしら!私の膝枕!」

 聞いてる側なのに何故か力強いマリアさん。まるで心地よいという反応以外求めていない感じだ。

「腿が太いから心地よいな」

 領主さんが答える。悪くない回答だとは思うが、マリアさんが幹竹割りチョップを思い切り喰らわした。

「デブだって言いたいかぁー!」

「痛い!そんなこと無いよ」

「じゃあどう思ってるのよ!」

「いつまでも側近で居てくれ」

「ふん!」


 鼻を鳴らすように澄まして見せるマリアさんだが、かなり照れているようだ。

「あ!そうだわ!」

 突如マリアさんが領主さんの頭だけを押さえて首を真上にひねった。領主さんの首がボキボキボキボキっと鳴っておかしな向きになった。

「痛い!痛いよマリア!今首がボキボキ鳴ったよ」

「こうして見上げるシーンも有るのよ!」

 マリアさん?やりたい事は分かるけどやり方ってものが有りませんか?

 領主さんは痛くて目に涙を貯めながら耐えている。生きろ!領主さん。

「今日は図書館休みなのか?」

「図書館は年中無休だわ!交代でお休みをしてるのよ!」

「そうか。近々侯爵家ご令嬢も来るからな。上手く付き合ってくれ」

 領主さんはマリアさんを見上げながら話しているが、マリアさんの顔はバストそのもので半分位しか見えていない。

「何処見てるのよエッチね!」

 急にマリアさんが女の子らしいしおらしい事を言い出すのに私は驚いた。

「あー。ホントだな。やっぱり横向くよ」

「ちょっとくらいなら許してあげるわよ!」

 そう言って再び力一杯領主さんの頭をひねる。今度はポキーンと大きな音が一回だけした。酷い!酷すぎる。

「イッテーーーーーー!」

 真上を向けた領主さんの頭を撫でながらマリアさんだけは割とご満悦な顔をしている。音痴なメロディで鼻歌まで歌いだす始末だ。

「横向けたままだとド定番の耳かす掃除が出来ないわね!そうだわ!」

 何故かマリアさんは毛抜きを胸元のポケットから取り出し、領主さんの鼻の穴にそれをバッと突き刺し、シュっと抜いた。

「ほら!こんなに鼻毛がとれたわよ!」

 耳かきなら分かるけど鼻毛抜きなんて気分ぶち壊しだわ!

「痛っ!しかも怖い!でもお前見事なものだな。鼻の何処にも当たらず抜くんだもん」

 案外この領主さんもたいがいな人だ。この事象をのほほんと受け答える。人が良すぎだろが領主さん。

「このように女の子の武器を使って強敵(ライバル)を蹴落とすのも大事な事なのよ!」

「なるほど太ももと胸と鼻毛抜きが武器なのか?」

「んもー!エッチなんだからー!」

 とか言いながらドカドカ領主さんを叩いて照れ隠しをしている。それを領主さんはただ受け入れる。マリアさんは力が強いので領主さんはたんこぶだの青アザなどを作りながら受け入れる。

 このマリアさんも何処か病んでると言えば病んでるんだろうなとは思わされるが、もはやそれもこれもどうでも良いや。

 マリアさんは益々上機嫌になり、鼻歌がサビに入ったように大きくなり、調子を取るのに領主さんをポカスカ叩いてリズムを取る。

 それを領主さんは痛そうな顔して受け入れる。この2人……どうなってるんだろうなと思わされるが、いつも通りの関係なのだ。

 このちょっと領主さんにだけ暴力的な領主さんの乳姉。士爵。その名はマリア・ビブロテカーリオ。間もなく18歳。

 この女性がこの世界を変えるとんでもない物を作り上げるまでそんなに間は無いのだ。

 読んでくれてありがとうございます

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 なども書いております。宜しかったら見て行ってください


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