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第64話 領主さんが宿泊に来た!

 見つけてくれてありがとうございます

 領主さんはあっさりと宿泊に応じた。これは嬉しい。領主さんとの絆はダンジョンの生きる道だ。

「では~、その旨お伝えに向かいます~」

 メイド長さんが行こうとするのを引き留めた。

「領主さんの一筆を私の方でお届けしますよ。或いは私とメイド長さんが共に瞬間移動(テレポート)の魔法で行くのも宜しいかと」

 急遽決まった宿泊だが、それなりに準備は有る。以前盗賊という名の敵軍を病院の階層で管理していた。その中に多少の貴族が混ざっており、ソレに館を宛がったのだ。

 領主さん一家にはそこで過ごして貰おう。幸い部屋も有るし。

 領主さんは野戦病院を大変有り難がり、難民をまずこの地の長屋に預けたいと言ってくれた。これには快諾するしか有るまい。疫病や疾病を早期に治癒し、開拓地や職場に送り込むのは大切な事だ。

「ここには医者もおります。宜しかったら会っていってください」

 私は思わず指を鳴らし、ロングスカートに白衣姿になり野戦病院に案内した。

「わー。ダンジョンお姉さまそれ私も着たい」

「何を着てもお綺麗ですわね」

 何故か妹のイーナさんと婚約者のママーナさんがノリノリだ。女の子だもの。おしゃれも必要かも知れないな。

 別段難しい魔法ではない。指を鳴らして服を変えたら2人とも凄く喜んでくれた。

「どれどれお兄ちゃんを診察しなくちゃ」

「このような姿もお楽しみの一つですわね。オットー様」

 イーナさんは手をワキワキしてるし、ママーナさんは聴診器をあちこちに当てるそぶりをしている。なんかヤバい!でも何故か耳年増なこの二人はそのままにして良いかなとか思った。

「ささ、こちらです領主さん」

 思わずこの二人の危険生物から引き離す為に手を引いて病院内に案内した

「これは緊急搬送窓口です。一刻を争う患者を搬送するんですがこちらから入りましょう」

「あ……ああ」

 思わず領主さんの背中を押しながら中に案内した。

 今は夜だ。殆どの患者は入院を拒む傾向に有るので患者は少ない。今は以前捕らえた軍属の人間(ヒューム)が数人隔離されている程度だ。肺結核やコレラ、マラリア熱等の疫病患者だ。

 どのみちあまりお見せ出来る患者ではない。ただ領主さんは。

「やっぱり居るよね。難民はまずお互い距離を置かせる事から始めてたんだ」

 とか言っていた。隔離と簡単な薬草だけで何とかしていたようだ。それだけでは不十分だろう。

 

 当初3人だった医者だが、10人に増強した。手が足らなかったからだ。

 その内の何人かを紹介した。

「ここは病気のデパートみたいな所だな。だが手遅れで無ければ治せる病だけだ。早めに受診してくれ」

「今はネズミの駆除と生水を飲ませないように心がけてください。ネズミ等の齧歯類(げっしるい)はペストを、生水や生の肉や魚はコレラの原因になります。特にペストは手遅れになるとどうにもなりません」

「本当なら石鹸での手洗いと(うがい)だけでもやって欲しいですかね。インフルエンザの予防になりますからね」

 

 ドクター達の意見を領主さんはメモしていたが、石鹸には顔をしかめた。石鹸なんか高くておいそれと用意出来ないのだ。

「製法と油を採れる作物の種なら有りますよ」

 私から提案してあげた。

「それは未来の特産品になりそうだな。実にありがたい。石鹸の街だなんて素敵そうだな」

 私からは笑顔でそうですともとだけ答えた。

 この石鹸作りの中で重要な事は、材料の一つ水酸化ナトリウムだ。

 この世界には電気分解という技術は無い為、食塩を分解して作るという事が出来ない。草木の灰を使うしか有るまい。

 領主さん一家は病院でひとしきりはしゃいでいる。本当に落ち着きの無い一家だ。

 イーナさんとママーナさんは何故かメイド長さんに診察とか言ってお腹をくすぐったり聴診器を当てたりしている。反面お母上さんは院内の道具に感心しては看護師から話を聞いている。

 

 まるで落ち着きの無いご一家には家政精霊(シルキー)を二人配置して身の回り等のお世話をさせる事にした。

 本当にここでも落ち着かない。

「ほらオットー、私のベッドに入りなさい」

「ダメだよ今夜はお兄ちゃんとフリコくんのカップリングをね」

「その割には鞭も蝋燭も有りませんわ」

「若旦那さま~、奥方様は第一子がママっこで無いのを悔いてるのです~」

「ほらフリコくんは可愛いからお兄ちゃんのベッドにお入り。お兄ちゃんはちゃんと愛してくれるよ♪」

「まあ!三角木馬までもが有りませんわ」

 みんなドチャクソだ。なんか一人だけ衆道(しゅどう)趣味な話してるし一人だけ有らぬ方向に振り切っているけどドチャクソだ。

 ちっとも落ち着かないまま一家は遅くまでおかしな方向に盛り上がったままやっと寝た。

「あの一家は大変でしたの」

 とは、家政精霊(シルキー)から聞いた話だ。

 明日はとりあえず朝食バイキングからスタートかな。

 税金な話も出来ないまんま夜が終わった。

 読んでくれてありがとうございます

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