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第57話 オリジナルジェットコースターを作ろう!

 見つけてくれてありがとうございます


 Twitterから来てくれた皆さん、ようこそお越しくださいました

 遊園地の目玉と言えばやはりジェットコースターだろう。スピードとスリル。感じる重力。そして最初に始まるカタカタという音と共に上昇する緊迫感。控え目に言って最高じゃないか。

 生憎ダンジョンの遊園地にはまだその施設のオリジナルコースは無い。ダンジョンカタログにジェットコースターという施設そのものが無いからだ。まあ、今あるコーヒーカップだのバイキングだのの施設も無かったのではあるが。

 この遊園地階層にも(ゲスト)が増えてきた。現地での飲食物販売も増えている。ここは是非更なる興奮とドキドキワクワクを提供するべく、オリジナルジェットコースターの導入を画策すべきだろう!そう。私のダンジョンポイントの為にも!


 ジェットコースターの理論をおさらいしよう。

 レール上をまず高い所に上げて、そこから延々と自由落下速度だけでレール上を『墜ちる』乗り物なのだ。落下速度エネルギーだけで進むのもなかなか面白いよな。

 ただ落とすだけなんてつまらない。そこに宙返りのループやその他フォールダウン、スパイラル、急カーブ(ターン)を挟み、スリルを増すのである。

 ふん、この私にかかれば楽勝だな。

 取り敢えず試作を造る為の階層を新たに作り、そこに試験運用のテスト乗組員にとスケルトンを5体程カタログから取り寄せておいた。

 やることは簡単だ。スリル満載にするためにより高く上昇させ、まずはそこからフォールダウンをお楽しみください。

 ここで軽くキャメルクラッチ5連発。何度も軽いアップダウンを楽しみましょう。

 そこから5回ループして即急カーブ。からのスパイラル豪華12回。おや目が回りましたか、では逆回転スパイラルをどうぞ。

 まだまだ行きますよ更に下り急カーブしながらコークスクリューなんて如何でしょう。そして極めつけにコースターの支柱ギリギリまで近付いてのサイクロン。支柱を縫うように行きましょう。

 ラストに水平ループ右左の八の字コースを進んで減速。

 これで出来上がりだ。

 

 さて、コースターが出来上がったからスケルトンに言ってみた。

「おい、試験運用に乗り込んでくれるかい?」

 何故かスケルトンが乗り込むどころかおずおずと後退(あとずさ)りを始めた。1体のスケルトンは両手で手のひらを振り免除を懇願し、他の1体は首を横に振り、頭を抱えて背を向けてうずくまる。

「なんだよ意気地無しだな。仕方ないから私が乗ってやるよ!」

 仕方ないから私が乗り込んで試験運用だ。全く。スケルトン5体出した5ポイント返してくれよ!

 

 ガチャンガチャンという音を立てながら登りスロープを上がる。この音はわざと鳴らしている。その方がスリル有るだろ?

 さて高い。本気で高い。ここまで高くする必要有っただろうかと言う程高い。見ろ!スケルトンがゴミのようだ!

 そこからのフォールダウンがヤバい!無重力時間4秒は長すぎだろうが気持ち悪いわ!

キャメルクラッチ前で発覚!これ人間(ヒューム)ならこの落差で首の骨へし折れるわ!バカか私は何を作ってるんだ!

 すくには死なないだろう人間(ヒューム)を更にループが痛め付ける。視界が朱くなる!これレッドアウトやん!目から血吹いて死ねる奴だこれ!

 急カーブの横G酷すぎない?ねえ酷すぎない?ここからのスパイラルまずくない?ねえマズクナイ?

「ウギャーーーーーーーー!!」

 遂に絶叫ではなく泣き叫ぶ事しか出来なくなった。

「逆スパイラルオエエエエエエエ!」

 こんな酷いジェットコースターだけど、停まるまでは降りられない。認めようじゃないか。酷い出来だと!


 更に下り急カーブにコークスクリューときた!誰だよコレ作った奴!私かよバカかよ!こんな奴死ねよ!アホかよ殺人マッスィーンじゃねーかよ!私泣いちゃってんじゃねーかよ!ダメだよこれ!ニンゲン殺し機だよこれ!アカンやつやこれ!


「気持ちわるすぎるー!」

 カーブにスパイラルをかけたルートでやっと出た声がこれだ。

 でもまだ殺戮は収まらない。今度は支柱を縫うサイクロンだ。

「フヒャーーーーーーーーー!」

 完全に失敗だ!支柱に頭を掠めやがった!これ頭もげる奴や!まあ失敗だったら最初からだけどな!

 バカかよな!まだ有るんだぜこのコースター!なんと八の字水平ループだ!

「右左右左イヤーーーーーーーー!」

 減速しても気持ち悪い!しかもこれで勢いが弱りきっていないから停止は空母に使うようなアスレティングフックで減速していた。ここでもむち打ち症で済めばまだ良い方の衝撃が有った。そのままシートベルトを振り切り、慣性で身体は前に送り出され天空高く前に吹き飛ばされた。

 

 頑丈な肉体を持つ魔族とは言えこれはかなりこたえた。

 しばらくして慌てて駆け寄ってきたスケルトン達に助け出されてヨタヨタしながら、私はその場でおもいっきり吐いた。何も食べて無いのにおもいっきり吐いた。その吐瀉物の上に倒れ込んでやっと言葉が出た。

「お前ら、だから乗らなかったのか?」

 スケルトン達がカクカクと頭を縦に振った。

「こ……この殺戮マシーン、封印しようね」

 スケルトン達はやっぱり首を縦にカクカクした。

 読んでくれてありがとうございます

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 なども書いております。宜しかったら見て行ってください


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