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ダンジョンで『』を手に入れました。代償は体で払います  作者: とみっしぇる


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175 『アイリス』の新たなる問題

私とミシェルは、フルン男爵邸の応接室で暴れた。


20人の兵士に大けがを負わせた。


だけど、殺してはいけない。


悪いのはフルンだし、兵士は命令されただけ。


武器だけ取り上げて、収納指輪に回収。そんで『超回復』で体を回復させた。


「この部屋にしばらくおいでなさい。外に出た2人を相手にしたら、手足が吹き飛ぶと思うわよ」


私はアマク伯爵家のアンジュに化けているが、20回は斬られたのに無傷。


間違いなく心臓も刺された。兵士も手応えがあっただろう。


ドレスがぼろぼろ。


だけど、刺された左胸は無傷で、左側のBカップが見えている。


無傷な姿に兵士達が恐れをなしている。


そしてミシェルが慌ててる。


「だからユリナ、おっぱい出るって・・」


兵士にお宝部屋に案内させて、目に付くものを回収。ミスリル繊維の製品もあり、ありがたくいただいた。


1辺100メートル四方の収納指輪の2個あった。


お宝は一度、アマク伯爵家に渡す。


まだ大容量の収納指輪を持っていないミールとミシェル用に2つ欲しい。

伯爵家と交渉しよう。



邸内で20回ほど、兵士と遭遇↓ミシェルが斬る↓武器回収↓私が治療して放置。


繰り返していくうちに、ミシェルの動きが良くなっていく。


「ここで、こっそりミシェルとチューしようかな・・」

ドカーン、と爆発音。



「な、なんだ?」


ミシェルと2人、嫌な予感がして外に飛び出した。


目の前には、大変な光景が広がっていた。


男爵邸の門が閉じられ、ミールとノエルの狩り場ができていた。


フルン男爵、ドルン伯爵混成軍250人。


彼らに向かってミールとノエルが「忍法」と「精霊魔法」を打ち込んでいる。


戦闘態勢で非戦闘員や女性ゼロだけが幸い。


まさに阿鼻叫喚の地獄絵図だ。


フルン家の反乱軍でもドルン伯爵家の悪い援軍でも、兵士はそこまで悪と思わない。


ノエルよ、ミールよ、無力化するだけって言ったよね。


なぜ、お前らは興奮して魔法と忍術を放ちまくってる。


なぜ、重傷の兵士が、そこら中に転がっている。


『超回復』『超回復』『超回復』『超回復』『超回復』『超回復』『超回復』『超回復』『超回復』『超回復』『超回復』『超回復』


5人くらい死んでたけど、大半は復活させた。


伏せたまんまでいるように警告した。


私達を舐めて再び立ち上がったやつがいる。


そいつ、暴れ足りないミールの、ターゲットになった。


両手、両足を斬り飛ばされたよ。


「立てなくしたよ」


じゃないよ、ミール!


「ほら、脅しじゃないから。もう治さないからね」


みんなで、適度に暴れた。

外に出て、ミールが土遁で門の前に土を盛り上げて、開かないようにした。


瀕死のフルン男爵はアマク伯爵家に捕縛されるだろうし、伯爵家に戻った。


◆◆

1日が過ぎた。


今度こそ、大きな問題が生じた。


伯爵家からもらう肉の対価交渉はノエルに任せた。


アンジュの治療費は、私の主義で小銀貨1枚で押し切った。


ここまで無問題。


メインの特級ダンジョン30階フロアボスの実食。


問題タイムは、今まさに、ここだ!


堅苦しいのは嫌。使用人の人達が使う大きなテーブルで食べた。


手が空いている人達も呼んでもらい、私が好きな気楽なムード。


な、はずだ・・


なのに、アンジュの妹のメリンダ嬢がここにいる。


それも、ミシェルにベッタリだ。


「ミシェル様、あ~んして下さい。ローストミノタウロス、とても美味しそうです」


「あ、いや。自分で・・」


「お姉様の命も救われました。私もミシェル様に、盗賊から救われました」


「お、俺の貢献度は低いから」


「運命を感じます。何年でも我が家に逗留して下さい。私の部屋にベッドを用意いたします」


ミシェルは華麗に現れ、メリンダ嬢を盗賊から救った。


どんどん格好よくなってる。


肝心なことを忘れていた。


救われたメリンダ嬢の目がハートマークだ。


彼女の愛読書「私の騎士様」のヒーローがリアルに現れた。


過熱しすぎて私、ミール、ノエルの存在を忘れている。


メリンダが伯爵家の使用人にまで、その勇姿を言って回っている。


そしてミシェル自身は強いのに腰が低い。彼の評価がグングンと上がっている。


ちなみにメリンダ、私達を暴れん坊三姉妹でひとまとめに紹介している。


「アイリス」で4人婚の公表は、まだ控える約束。私達は、対外的にはソロ4人なのだ。


「4人の中では、一番弱いのが僕です。それに平民ですし、貴族家の方に過分な待遇をしていただく立場でもありません」


男爵家の傍系。ミシェルの生まれはそれなり。気品もある。


すると・・次なる問題。


「特級ダンジョンに潜れるくらい強いんだ・・」

「笑顔が柔らかくて素敵よね」


「平民、むしろ私達にチャンスなのでは」

「娘のダンナに・・」


メイドや使用人まで色めき立っている。


私。ミール、ノエルは、予定通りに進んだときの一年後の彼の姿を想像した。



ミシェル、20歳。


まずまず甘いマスク。レベル120。Bランク冒険者で特級ダンジョン踏破者。


恐らく金持ち。気前良し。高級装備。言葉使いも柔らかくて謙虚。


そしてノエルの見た目が女寄りだから、3人の嫁持ちに見えるだろう。


これが最悪の事態を招く。


この世界、3人の嫁持ちと聞いて怯む女は半分。


半分は、大家族を養える、稼げる男と認識する。


自分が4人目に収まろうとする女性が、何人現れるかわからない。


「ノエル、やばいよ」


「だよね。考えてなかった。ミシェルって今後、さらにモテるよ」


「巨乳両性ハーフエルフノエル、ロリ美女ミール、貧相な私まで受け入れてる」


「守備範囲も広いと思われるね」


「ユリナ様、他の女に来てほしくないけど、私達って殴る蹴る以外の解決方法を知らない。同性の方が難敵だよ」


意外に女子力が低い私達、焦りが出てきた。



動揺する私達の心配をよそに、ミシェルは伯爵家の女性に囲まれている。



ダンジョン18~20階の牛で保存食を作ってもらったが、2日かかった。


その間も、メリンダ嬢のミシェル熱は冷めなかった。


料理を受け取った。


急いでダンジョン30階以降に挑戦するため、逃げるようにアマク伯爵家を辞した。


私達はアンジュ、アンソニーの恩人。


結婚後に内々でやるパーティーを改めてひらくこととなり、再来が決まった。


だけど、メリンダ嬢か、ミシェル捕獲計画を立てている。


かなりヤバイ。




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