コンビニのゆで卵って意外とおいしいですよね。あれってなんで殻付きなのに味がついてr
「なぁ、中谷。これ何日で完売すると思う?」
そういいながら俺はアイスコーナーの一角を陣取っている真夏の新商品を補充する。
しばらくするとレジのほうから涼しげな男の声が飛んできた。
「はぁ....先輩、完売って....正気ですか?抹茶風味のアイスクリームならまだしも麦茶風味のシャーベットって。ただ麦茶凍らしただけじゃないですか。ぜーったい売れません、廃棄ですよ廃棄。」
「まじかぁー....」
廃棄って....それなら俺はなんのためにこんな夜中にせっせと働いてんだよ....。補充を終えた俺はレジのほうまで歩いていく。
「んじゃさ、賭けねぇ?このアイスが廃棄されるか、それとも廃棄される前に売り切れるか。」
それになんか賭けをした方が仕事にも身が入るしな。
「ほー、いいですよ。ところで何をかけるんですか?何もないと燃えないって言うか...」
「おう、それならもう決めてある.........命だ。」
「....先輩、疲れているんですか?可哀相に....最近ずっとバイト詰めですもんね....」
「ど、同情するんじゃねぇ!!確かに疲れているが...。ボケだボケ。分かりやがれ。」
さっきまで泣きまねをしていた中谷がにやりとする。
「先輩この頃ボケが雑ですよー。本当に何かあったんですかねー...?もしかしてー、最近来るようになったあの子のことが気になって....」
そう言いかけたとき軽快な入店音が店内に鳴り響く。と同時に薄ピンクのワンピースに身を包んだ少女が入ってきた。腰あたりまである赤みがかった髪が揺れている。
「「いらっしゃいませー」」
仮にも俺たちはコンビニ店員だ。挨拶はしっかりと行う。
声に驚いたのだろうか、少女は少し頬を赤くし雑誌売り場のほうへ歩いて行った。それを見た中谷がすかさず俺の耳元でブツブツと呟きだす。
「にしても可愛いですねー....毎週毎週、あれってやっぱりそういうお仕事なんですかねー...それともあれを資料にするお仕事なのか、はたまた同業者さんのチェックだったりして...」
「そ、そんなんじゃねぇだろ...!てかいっつもいっつも客が来ると俺の耳元で呟きだすのやめろよ!....くすぐったいだろ////」
「そんなんじゃないって...そっちの方が問題な気が。いいじゃないですか....僕と先輩の仲じゃないですか....////」
そんなことをしているとさっきの少女が商品を握りしめてレジまでやってきた。ご丁寧に裏面にして差し出す少女。....商品の雑誌を受け取りバーコードを読み取ろうとするがやはり毎回手が止まってしまう。
「な、あ....だめ!///」
顔を真っ赤にしわたわたとしだす少女を尻目に雑誌をひっくり返す。
やはり目に飛び込んできたのはスク水姿でセクシーなポーズをとる巨乳....いや、爆乳の女性だった。今回はブリッジのポーズをとっている。しなやかな身体を反らしたその姿は惜しげもなく胸を強調している。....なんてえろいんだ。
「はやく、かいけい、して。」
「あ、すみません...。」
しばらく魅入っていると少女がこちらを物凄い勢いでにらみつけているのに気が付いた。今にも噛みつかれそうだ。
急いでバーコードを読み取って袋に入れる。この子、こう見えて俺たちと同じ高校生らしい。....全然見えないけど。
袋を手渡すと少女は嬉しそうに頬を緩めて小さく「ありがと」と言って店を後にした。こういったことがかれこれ数か月前から続いている。
「なぁ、中谷。」
「なんですか?先輩。」
幼女がエロ本を買うなんて世も末だな。そう思いつつも俺はこう言う。
「さっきの本すげぇ...エロかったな。」
「僕、幼女にしか興味ないんで。」
初投稿です。最後までお読みいただきありがとうございます。多分つづきます。