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聖魔の惨殺姫  作者: マシュマロ悪魔族
第二章 神々の黄昏
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終末の呼び声

 突如、姿を現したロキにオレは注意を向ける。

 ロキ――感じる魔力で言えばオジリアを警戒するべきだろうが、やつからは得体のしれない嫌な予感がするのだ。

 シルフィーナがロキに向かって、忌々しそうな感じで話しかける。


「あらロキ、この前はよくもわたしにあんなものを押し付けてくれたわね。

 わたしの前に姿を見せたってことは死ぬ覚悟ができたのかしら?」


 おおう、シルフィーナさん、メチャクチャこええ!?

 それに対しロキは涼しい表情で、


「いえいえ、今回はこちらの竜に用がありましてねぇ

ああ、そうそうこれを先にお返ししましょう」


 ロキは何かを手からこちらに向かって投げ捨てる。

 オレは途中でその正体に気づき、慌ててキャッチした。

 オレのキャッチした人物、それはガイアスだった。

 ガイアスは息も絶え絶えに言葉を伝える。


「ぐっ……すみません、ドラグニア様、ロキのやつに「鬼神覚醒」の反動で動けぬところを突かれてしまいこのような醜態を……」


 ロキの顔が邪悪に歪む。

 オレは怒りに震え、すぐにロキのに向かって飛ぼうとする。だが……


「ドラグニオスぅぅ!」


 最悪のタイミングでオジリアのブレスに妨害される。

 ロキは笑いながら地面に魔方陣を出現させる。


「オジリア、いただきますよ、あなたの魔力を」

「ぐっううう」


 魔方陣を通して邪竜の魔力がロキに注がれる。

 急速に魔力を奪われ苦痛の叫びをあげるオジリア。

 そしてとうとう竜から元の姿に戻ってしまう。


「素晴らしい、想像以上ですよぉ、

 これならば我が望みを果たすことができますねぇ」


 ロキから感じる存在感。

 その圧倒的力はオレがこの世界にきてから感じたどの相手よりも……あるいはこの俺すら上回っているかもしれない。

 オレの横でシルフィーナが金縛りにでもあったかのように動けなくなっている。

 オレは剣を抜き、ロキに向かっていく。

 手加減抜きの全力の攻撃にもかかわらず、オレの攻撃はすべてロキに避けられてしまう。


「ククク、相変わらず(・・・・・)お粗末ですねぇ、ドラグニア。

 今の僕にとって、あなたなど何の脅威にも感じられません」


 オレの腹にロキの拳が叩き込まれる。

 そのたった一撃でオレは動けなくなった。

 クソッ、なんて力だ……


「それでは鍵のかけらをいただきますかねぇ」


 そういうとやつはこちらに手をかざす。

 するとオレの懐から隠していた鍵のかけらが勝手にやつの元へ行ってしまった。オジリアからも同様に鍵のかけらを回収する。


「ははは、かけらは一つ足りませんが、あちらから開くのであれば十分です。とうとう準備が整いました。

 あなたたちにも見せてあげましょう、魔界の終わりをねぇ!」


 ロキの頭上に巨大な門が出現した。


 


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