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ダンマネ!  作者: SR9
第一章 インターハイ編
3/148

#3 始まりは突然に(3)

 学園長からの通達をうけた翌日。

 どうしても納得できなかった俺たちは職員室の扉を叩いた。

 入ってきた俺たちを見るなり,顧問の先生は小さく息をつき,接待スペースへと俺たちを手招きした。

 椅子に座るや否や,キャプテンが口を開く。


「あんな理由でいきなり廃部にするなんて,納得できません」

「そうは言っても,事実だ。今のままではお前たちは公式戦に出られない。そんな部活を存続させても仕方無いだろう。学園長の判断は,間違いじゃない」

「それは…」


 すぐに昨日と同じような内容で言い返され,言葉に詰まるキャプテン。

 このままでは,どうにもならない。

 昨日と同じように無理矢理に説得されて終わりになってしまう。

 それでも,それでは困るのだ。


「…この件の最終的な判断は学園長にあるんですか?」

「それは……そうだな」

「木嶋?」


 キャプテンに代わりいきなり口を開いた俺を,メンバーが不思議そうな目で見る。

 そんな中,俺は先生をしっかりと見て続けた。


「なら,学園長と話をさせてください」

「お,おいちょっと…」

「………」


 続く俺の言葉に驚くメンバー。

 しかし目の前の先生は動じない。

 むしろ,どこか納得したような顔で俺を見ている。


「それでダメなら諦めます。だから,お願いします,先生」

「……分かった。少しだけ待っていろ」


 頭を下げる俺を見て,先生はそう言ってゆっくりと頷くと,学園長室へと向かった。


「……?」


 その表情に,どこか安堵したような笑みが一瞬浮かんだ様な気がした。

 しかし,学園長室に向かう先生の背中を見て,いやいや,そんな馬鹿なと思い直し首を振る。

 だってそうだろ?

 もし浮かべるとしたら,面倒な生徒を相手にする苦々しい顔か,呆れ顔のどちらかのはずなのだから。




「学園長が話をしたいそうだ。木嶋だけ,一緒に来い」


 しばらくして戻ってきた先生の第一声には,俺を含めたメンバー全員が驚いた。

 理由は,まず学園長が俺たちの話を聞いてくれるという事

 それともう一つ,なぜキャプテンではなく俺が選ばれたのかという事。


「俺だけ…ですか?」


 当然の疑問に対して,先生は何も言わずに頷いただけだった。

 一瞬の迷いはあったが,選択肢は一つしかない。

 ここで行かなければ,全員でここまで来た意味がなくなってしまう。


「わかりました,行きます」

「木嶋…」


 心配そうな表情を浮かべるメンバーに,大丈夫,と眼だけで合図し,俺は先生の後を追った。

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