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水のある砂漠

作者: 赤マナティ

物語を語る形式で、名前のある人物、(『私』も含む)は出ない。詩のような物です。なのに人間味が溢れているのは何ででしょうね…。普通の小説とは狙いが違います。興味のある方のみ進んでください。

(これは詩です。)

それは楽園だろう。外から見れば。植物が生い茂り、様々な動物が癒しを求める。


しかし、『楽園と名付けた物』は選ばれた者だけが行ける。

その点…『楽園が選んでいる訳ではない』のが皮肉だ。人は自分の足で歩き、行き先を決めなければならない。

大抵の人は砂漠の外に出ようとしたり、止どまってしまう。

それでも生きていけるから仕方が無いのかもしれない。でも、この砂漠には出口がない。

生まれた時から、人類は皆この砂漠に来ている。


君が砂漠を感じないなら、君の親が辿り着いた経験があり、導いてくれて、すでに『楽園と呼ばれる物』に着いているのだ。


親に恵まれなかった者は、全人類の正に大多数に上るが、彼らは人生のリスクを背負いながら博打をしているようなものだ。


しかし、言えるのはそれぞれの行動の決定が早いと経験を積むので、辿り着ける。それ以外は皆考えてる様で、目的地には着かない。

実はオアシスは幾つもある。行き先も行き方も様々だ。近ければ、遠い物も有り、遠いから良い訳でもない。


決めるのはいつだって自分だ。惨めに思えば、どんなに最高の生活をしていても惨めだ。勿論、私はこの場合の逆を言いたい訳である。


砂漠は生物に平等だ。厳しさも、暑さも、寒さも、風も、砂にめり込む足も。そして、水も平等だ。

自我にまかせて乾かしてはいけない。商売をしてはいけない。欲張ると不平等になる。


そうして、人は商売を始めた。金持ち優遇。その中に安く売ろうとする者も現れる。

そして、砂漠に辿り着かない者も楽園の一時に会える。非常に便利だ。


しかし、その便利さはかつての動物を葬り、生い茂る植物を切り捨ててくる事になる。

楽園は殺伐とした。


乾きを求め、楽を求め、人は水が有限である事を嘆いた。不平等になったから、欲張るから、石油も有限だと嘆くんだよ。


実は、人が『必要が無いと思った』シンプルなあり方が幸せであると言えるのではないか。


人が作り出した物の多くは、危険で有害だ。

人は大抵、見ている物が狭い。生きている事が全てになりつつある。『狭いもんか!』と思ったアナタは何も「水のある砂漠」を理解していないよ。便利さは欲望だ。その分、『必要無い様に見える物・人』を傷つける。欲望が無ければ、目の前の取り分で満足できる。でも、欲望が溢れているから、有限の水、有限の石油で困る。大切そうに見えない大切な物(者)を探しましょう。そうすれば、この砂漠から抜けられる。砂漠に戻って来ても、この詩が待っている。

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