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ニートは噂とかどうでもいいと思ってたんです。

 【あらすじ】元ニートの颯太ことソウライ、無詠唱魔法を手に入れたとの噂が広まり、なんか知らんやつが来た!?


長くはありませんが楽しんでいただけると幸いです。

 『【速報】アルイド王国大三王子のソウライ・ディベル、幼いながらも無詠唱魔法を使う!?』


最悪だぁぁ…!!


 こんな記事が最近出回っているようで、最近は新聞などでもその話で持ちっきり。

僕は…目立ちたいわけではないのに…!!ニートは地味でこそニートなんだ…!!


 僕の名前はソウライ・ディベル。

前世はただのニートで今は何故かこの国の大三王子。王位継承権とかは恐らくない。てかあってもニートには必要ないので、多分殴り捨てる。

そしてこの世界の長すぎる詠唱が面倒だったからという理由で、無詠唱にしてしまった頭のおかしいニートだ。

いや、自分でも分かってるんだよ。

面倒ってだけでこの世界の禁忌のようなものに触れるなんてあってはならないって!

分かってはいるんだ。

だが!ニートとしては面倒なものは面倒なんだよ!


 前世でニートだった頃はネットニュースとか、特に見てなかったんだ。

誤情報あったら嫌だったし、芸能人の結婚とか、そういうニュースを見たくなかったからだ。

だが、ここにきて初めて知った。

ニュース、及び、『噂』というものの怖さを…!


 噂が広まってしばらくした頃、城にとある男子が来た。

僕と同い年くらいで、名は『ユール・アルファ』というらしい。

これまた噂によると、魔法がすごいらしい。なんてあやふやな噂なんだ。

そんなユールがなんの用かと思いきや、まさかの僕に対する苦情だった。


「ソウライっ!!お前、今まで魔法になんて興味なかったクセに、急に無詠唱なんて使いやがって!納得いかんっ!!」

「えぇ……?」


少し、詰んだ問題が出てきた。

僕、この子と知り合いらしい。

というか仲が良かったらしい!


だが、もちろん僕にそんな覚えはないっ!!

それはきっと、僕の新しい人生が12歳スタートだったからだろう。

何を隠そう、僕は12歳になるまでの記憶、つまり転生するまでのソウライとしての記憶が全くないっ!!

つまり!

ユールのことを、何も知らないのだ!

いや、本当に困った。

何故って、相手は僕と過ごした記憶があるから。

でも僕は覚えていなくて記憶喪失のような状態。

相当詰んでる。

と、とりあえず僕がすることと言えば無詠唱の噂を撤回することだろう!


「え、えっと、僕は無詠唱なんて使えないよ〜?あの噂は嘘だよ〜?」

「いいや!俺はお前が無詠唱を使っていたところをしかと見た!言い逃れをするな!」


く、くそぉ!!

なんだこいつ面倒くさい!

てかなんで見たんだよ!

あぁあれか!僕は基本、無詠唱の練習は森とかでやってたから、偶然そこを通りかかったとかかなぁ!?

言い逃れ?ノンノン!

正当防衛だ!(?)

慌てふためく僕をよそに、ユールは話を進める。


「お前の魔法、俺が見極めやる。」

「…はぁ?」

「俺と勝負しろ!」

「……はぁ!?!?」


え、何そのお決まり展開!

一体何を見極めるってんだよ!

普通に嫌だよ帰らせて!

あ、ここ僕の家(城)だった!どこにも逃げ場なんてないわ詰んだわ!!


この状況を抜け出すためにはーーー

無詠唱を見せつけて口止めするしかねぇわ!!



 僕らは城に被害が及ばぬよう、近くの森へ場所を移した。

ユールは僕を指差しながらルール説明をする。

「ルールは簡単だ。相手に三回、魔法を当てる。魔法はどんな魔法でも良い。無詠唱でもなんでも使いやがれ。」

「運悪く死んじゃっても知らないよ?」

「はっ、安心しろ。ここの森の名前は知ってるか?」


森の名前ぇ??

え、ここ名前なんてあったの?

普通に実験に使ってただけだったから知らないなぁ…。

あ、そういえば、この森、いくら魔法を放っても木が倒れたりとか一切しないんだよなぁ。

それと何か関係あるのかな?


「ここは、絶壁治癒のアンダースだ。」

「あんだーす??」

「お、なんだ知らないのか。この俺が教えてやるよ。感謝しろよ?」

おぉ、なんと恩着せがましい。


ーーアンダース

それは森、川、海などの自然環境に浄化や回復、毒などと魔法が付与されてる場所のことを言うらしい。

その魔法の付与についても種類があるらしく、人工的に付与された場所は【アンダーステラ】というらしい。

そしてなんかいつの間にか付与がついていたりした場合は、そのまま【アンダース】と呼ぶ、らしい。


なら、この森は自然に付与された場所なのか…。


「と、まぁ、こんな感じだ。分かったか?」

「あぁ、自己流に解釈できるくらい分かった。」

「ちょっとよく分かんねぇわ。」


でも本当に、自分の言葉で説明するって大切だから。

まぁ、僕はユールが言ったことをほとんど真似したけど。

あ、そういえば。

一つ疑問が生じた。


「さっき言ってた、絶壁治癒っていうのは?」

「ここの森は木には絶対に魔法が当たらないとか。あと、ここで傷ついても勝手に治るらしい。瀕死状態限定だけどな。」


あぁなるほど。なんとなく分かった。

まず、僕がここでどれだけ実験をしても木に影響が出ないのは、恐らく木に結界のようなものが張られてるのだろう。微妙に木から魔力を感じる。

で、ユールがここを戦闘場所に選んだ理由は、周りにも被害が出ず、互いの魔法で死にかけても回復することができるから、ということか。


「なるほど!完全に理解した!!」

「そうかそうか、それは良かった。じゃあーー」


ユールの足元から魔法陣のようなものが出現する。


「勝負といこうか…!」

「断ったらどうなる?」

「ここまで来てか???」


嘘に決まってんじゃん。

早く、僕は部屋でゴロゴロしたいんだ…!!


「一分で終わらせる。」


読んでいただきありがとうございます!

次は、無詠唱魔法を戦いで使います。

やっとソウライの見せ場が来ます!

次の更新も早めにしようと思ってます。

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