高校に入るまでの話
駄文ですが最後まで読んでくださると嬉しいです…
僕は人に触られている感覚で目が覚めた。視界に映ったのは紫色の目と銀髪の髪の美人。その女性の顔が結構近い。
「あ、目を開けたぞ!先生も抱いてみる?」
先生⁉︎
「うん。」
先生と呼ばれる男は僕を抱き上げると、いないいないばあを始める。先生はかなり筋肉質な体をしている中性的な顔立ちをした黒髪の男だ。大体28かそこらくらいだろうか。
あれ?もしかして俺相当舐められてる?というか、煽られてる?
18のもうほぼ大学生にいないいないばあは舐めてるだろ。
「もう俺も2児の父親になるのか……」
「瑞希ももうお姉ちゃんになるんだぞ。見て。あなたの弟よ。」
「お、瑞希、抱っこしてみるか?」
「うん。する。」
僕は瑞希と呼ばれる4歳ほどの幼女に抱かれる。その幼女はしばらく僕の顔を見た後、微妙な顔をして、
「ねえ、お父さん。この子はいつになったら可愛くなるの?」
うん。ひどいな。おい。
「きっと今が最盛期だよ。瑞希。」
父さんは顔を引き攣らせながら言う。
「これからもっと可愛くなくなっちゃうの?お猿さんみたいなお顔から?」
「うん。それ以上は言わないであげて。源が可哀想だから。」
おい、ガキ。ちょっと面貸せ。そう声を出そうとするが、喉からはあ、う、という呻き声しか出ない。
そして、先生の二児宣言と幼女の弟宣言、元気な男の子ですね、そして、幼女にすら抱えられる体……もしかして……
僕は目線を少し下の方にむけ、自分の姿を確認しようとする。目に映ったのはとても小さい手。まるで赤子だ。
これは……何らかの原因で赤子になっている?そして、親と思われる人物も僕の親ではない。どう考えても違う人だ。
つまり、僕は別の誰かになっている?
これが僕の2回目の人生の始まりだった。
この世界にはダンジョンというものが存在する。そのダンジョンの中には大量の魔物が潜んでおり、その魔物に対抗するように人類の中で発生し始めた存在。『超越者』彼らは普通の人間が急に神秘的な力をもった人間のことだ。
そんな世界で僕は『超越者」……になることはなかった……
それから14年後、2439年4月海野源失踪事件発生。その後二週間後、発見。その時、海野源はこう話していた。
僕は目覚めると、ダンジョンの中にいたんです。そのダンジョンは洞窟の中でとてもジメジメとした場所でした。そこで1日くらいですかね。ゴブリンに似たモンスターたちに襲われたんです。10体くらいまでなら僕も相手ができたのですが、どんどん湧いてきて最終的には50体はいましたかね。
結構危ない状況だったんですが、その時ある女性が助けてくれたんですね。名前は紫衣と言うんですが、彼女が助けてくれたんです。
その後、なんやかんやあって結婚したんですけど、ある日、彼女は殺されたんです。『神』に。
その後、彼女が死んだ後、僕はダンジョンから出るためにひたすら体を鍛えていました。
大体期間は8年くらいですかね?
「本当にダンジョンのボスを倒したんですか?」
はい。
「ですがあなたは『超越者』だったんですか?」
いいえ。僕は超越者ではないですよ。確かに超越者とそうでない僕のような人間とは身体能力に天と地程の差がありますが、技術と筋肉があればどうにかなりますよ。
「そういうものなんですか?」
そう言うものです。
その後、捜査は終了した。
海野源は決意した。絶対に神を殺すと。そのためにまずはハンター科の高校に入ると。
それから一年後、僕は東京の高校への入学が決定した。
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