傲慢な夢の詩
傲慢さを持って、夢の中で読んでください。
教室
ホオジロザメの鳴き声が、遠く、聞こえる
ショーケースみたいに 透明な、
箱型の箱の中の話
乱雑に倒れたいつもの机
椅子
桜色の空、グラウンド
そんなものたちに彩られた世界があって
そして
その中心に、君が立っていた
箱を投影する光線
空は桜の花の色
パステルカラー
星を振りまいた光の乱反射
粒立って
粒立って
君は一等輝いて
夢を着色した淡さの内に僕たちはいて
それはまるで
きみとぼくがしゅじんこうであるような
愛の世界の直喩のような
夢
そう、夢
ゆめの話
そう
そう
そうです
これはただの、夢なのです
傲慢だと笑ってください
夢の中ですら愛を望む愚かな僕を
あぁ
ですから、知っています
これは夢です
明晰夢なのです
分かりきった真実で、僕は僕自身を、殴りつけている
なぜだろうって、きっと
きっと
僕は何か一言だけ話したかったのでしょう
明け方ねこを見かけました
昨日切符を買い間違えました
夜はもう肌寒いですから
甘露でも食べませんか
……パステルには不釣り合いなことを言っているの
自分が一番わかっています
でも
何か一言だけでも君が、語りかけてくれたなら
もう涙を、流しませんから
涙を、流しませんから、
明けも、夜も、昨日も、もう涙を流しませんから、どうか、もう、流さないから、
だから、どうか、明けない夜の寂しさを、忘れさせてください、一言だけ、一言だけ、
一言、だけ、
顔だけ
振り向いた君は、笑顔で、あの笑顔で、そして、僕に何も言わないっきりで、時の、終わる
10月なのに桜が咲いたのも、きっと本当なのかもしれない
ホオジロザメの鳴き声も、きっと聞こえたかもしれない
でも君が最後、別れの言葉も無いまま消えたから
僕はまた夢を探さなければいけない
夢に君がいて
なんの恨みもなしに微笑んでくれたのだから、
もう、永眠です
それが愛なのです
それが私の
愛なのです
愛なのです
愛だった、のです
愛だった、のです
こんにちは。コーノです。
折り返しとなる51作品目の投稿です。
パステルカラーをぶち壊して読んで欲しいです。よろしくお願いします。
今後とも精進して参ります。