91話目
あれから三時間くらいの時間が経った。
その間でシイちゃんとシキちゃんは、それぞれ10もレベルがあがった。うん、ここが第2の街の近くだからだろうね。経験値効率がよかったんだよ。
それにあたしが釣って《畏怖》や《畏怖の魅了》で動きを止めてたから、安全に狩りができたはずだよ。
あれだね、雛鳥にエサを持ってくる親鳥……っていうのはちょっと違うかもしれないけど、似たような感じだね!
ちなみに二人のステータスは以下の通りだったり。
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名前:シイ
種族:落葉なき椎Lv11
スキル:《落葉なき椎》《ドングリショット》《枝葉術》《光合成》
状態:テイム
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名前:シキ
種族:座敷わらしLv11
スキル:《座敷わらし》《真実の眼》《鞠術》《童謡》
状態:テイム
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新しいスキルはレベルが5の倍数になったときに手に入れたから、多分次は15だね。
それぞれのスキルを簡単に説明すると。
《枝葉術》:枝と葉による攻撃が可能になる。
《光合成》:光を浴びることで体力と魔力を徐々に回復される。
《鞠術》:鞠を使った攻撃、行動が可能になる。
《童謡》:童謡を歌うことができ、童謡によって効果を持つようになる。
もうツッコミはしないって決めたよ、あたしは。
それに全部レベルがないってことは、成長限界ってことかな?でもそれならレベルカンスト表記にしない?運営の考えが分からないよ……あ、猿っぽいの発見したから釣ろうかな。
「シイちゃん、シキちゃん。次の敵が来るよ、準備して。」
「ワサワサ」
「(コクコク)」
うん、結構意思疏通ができててあたしは嬉しいよ。
最初なんかシイちゃんに構ってもあげられなかったからねー、ごめんねー?
そう思いシイちゃんを撫でていると、シキちゃんが「ワタシも、ワタシもー!」って感じで頭をこっちに向けて体全体を使っておねだりしてくる。どうでもいいけどシキちゃんの一人称に「ワタシ」が思い付いたのはあたしとしても、なんで?と思わざる得ない。本当になんで?
とりあえずおねだりしてきたシキちゃんも一緒に撫でて、釣ってきた敵を見てみる。ほら、二人とも!敵が来たからしっかりして!
その敵は猿じゃなかった。いや、見た目は猿っぽいんだけど猿じゃなかったんだよ。
全身真っ黒でよく見ると二人組っぽいらしく、頭と体の両方に二つずつ赤い目があって肩車のようにしている。
下のモンスターは足が異様に長く、その逆で上のモンスターは手が異様に長かった。その共通点は体自体は小さいことと、全身が黒く目が赤いことだろう。
うーん、もしや『手長足長』なのでは?
『手長足長』って言うのは秋田・山形・福島・長野・福井と言った地域の伝説や昔話に出てくるもので、その共通した特徴は手や足が異様に長いことだけ。
今では妖怪扱いの多い『手長足長』だけど、本当は巨人とか神として扱われたらしいんだけどなぁ……。
あ、『手長足長』を釣った影響で他のモンスターまでこっちに来ちゃってる。うーん、これはあたしが対処すべきだよね。
そう考えナイフをこっちに突っ込んできたモンスター全員に投擲する。そのときについつい目を狙ってしまうのは、もう癖みたいなものなのかも。
あ、後続のモンスターが「こっちにもヤベェ奴が居やがった!?」みたいな驚愕の表情でこっちを見て、そのあと逃げるために振り返って首を落としちゃった。残念、無念。せめて安らかに眠ってね。
うん、とりあえず全部片付けたね。手長足長が終わってないけど、できればテイムしたかったりするんだよね。次の名前にはピッタリでしょ、手長足長。
ちなみにその手長足長はと言うと、あたしの今の行いを見て完全に心が折れでもしたのか、肩車を解いて揃って土下座している。
うん、手が長すぎたり足が長すぎたりしてしっかりとできていないけど多分土下座。
あたしはそんな手長足長に声をかける。
「ねえ、あたしの《百鬼夜行》に加わらない?」
「「キーキー」」
「おー、さすが息ピッタリだね。」
揃って正座の状態で首を縦に振る姿は、なんとなく可愛く思った。デフォルメな猿にしてあるのが悪いと思うな、あたし的には。
というわけでテイムしてみたんだけど、このモンスター――シシ君は二人で一人な某天才ゲーマーみたいな感じだった。うん、予想はしてた。とりあえずあれはアニメ二期をやってほしいと思う。映画版は原作見てて知ってたのに泣けたしね。
閑話休題。
シシ君のステータスはこんな感じ。
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名前:シシ
種族:手長足長Lv1
スキル:《手長足長》《以心伝心》
状態:テイム
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うん、種族名スキルはいつものよく分からないやつだね。
それから《以心伝心》は手長足長がそれぞれなにを考えているのか分かるようになるっていう、ある意味分かりやすいスキルだった。
なにかを掴もうとしたら急に走り出す……みたいなことがなくなるからね。これは必須スキルだよ。あたしもほしいな、このスキル。《スキルコネクト》したら面白そうだし。
こうして新しくシシ君も加わって、シイちゃんとシキちゃんと一緒にレベルあげに励んだ。
結果シイちゃんとシキちゃんはレベル20、シシ君はレベル14、ついでにあたしはレベル30まであがった。
なんでそこで一回レベルあげを中断したかと言うと、こんなログが流れたからだった。
『種族進化ができるようになったよ!』
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