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26話目

「ふぅー、《実体化》」


 倒したのを確認してから、息を吐き種族をデミゴーストに戻す。そして深呼吸をして、大声をあげた。


「運営のバカやろー!!」


 そう、運営へのクレームだ。とりあえず大声と早口で言いたいことだけ言ってしまおう。


「なんでよりにもよって合わせ鏡を選んだの!? 魔女だから!? 魔女狩りから悪魔に派生したの!? それはなんとなく分かるけど、普通悪魔から合わせ鏡には行き着かないよ! 大体合わせ鏡って言うのは何重にも重なって見えるもので、それが悪魔の世界と繋がっているから悪魔が現れるってものだよ!? さっきのは合わせ鏡成り立ってないじゃん! 確かに窓って鏡に使われることあるよなぁって思ったけど、幻の景色写ってて合わせ鏡になってないじゃん! しかも呪文も唱えていないのに悪魔来ちゃダメだよ! あと時間も! 今午前0時じゃなくて午後3時だから! あと悪魔のドロップアイテムがヤバすぎる! どう考えても紫鏡じゃん! 鏡の都市伝説つながりで来なくていいから! 運営バカなんじゃないの!? ってよく考えたらもうお昼すぎてるじゃん! ご飯食べなきゃ!」


 とりあえず仮称紫鏡を回収して、部屋の扉を閉める。ログアウト中にゴーストが入ってきたり、万が一もう一度悪魔が現れたりしたら絶対死ぬと思うから。

 そんな理由で扉を閉めたら、気分的にベッドに寝転がってからログアウトした。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 夕食がちゃんと入るように3時のおやつレベルの昼食を食べてから、ゲームにログインした。そして仮称紫鏡をアイテムボックスから出して、鑑定。


――――――――――――――――――

ムラサキカガミ ☆―

名前を知ってから時間が経つと死んでしまうイベントアイテム。

解除方法はあるが、それは分かっていない。

魔女が手鏡として愛用していたもので、魔女が死んだ際に変質した?

――――――――――――――――――


 そして遅延即死の状態異常を示す不気味なドクロマークとその横に30というカウントが現れる。えーっと、さっきの合わせ鏡の悪魔と同じように都市伝説通りなら……。


「なんだっけ? 確か『水色の鏡』だっけ?」


 そう唱えるとドクロマークが消える。どうやら都市伝説通りみたいだね。

 紫鏡の都市伝説を知っているだろうか?

 紫鏡とはある少女が愛用の鏡を絵の具で紫に塗ってしまい、それが落ちなくなってしまった。その後20歳でその少女は亡くなってしまいその際に少女はずっと「紫鏡……紫鏡……。」と呟いていて、紫鏡にその怨念のようなものが乗り移ってしまった。その結果紫鏡と言う言葉を成人まで覚えておくと死ぬ、または呪われたり不幸になったりするなど色々なものがある。また、『水色の鏡』と言えば効果は発揮しないという都市伝説だ。

 まあ、つまりまたしてもあたしの同類ってことだね。運営に都市伝説好きでもいるのかもしれない。そうなると敵キャラとして、あたしと同じメリーさんが出てくる可能性があるわけで……。


「ま、まあ今はそれについて考える必要はないよね!」


 どうやら都市伝説とは違ってしっかりと手鏡としても使えるようなので、これでボスが見つかるってことだと思う。ん? 悪魔がボスじゃないのか? 多分あの子中ボスくらいだよ?

 ボスなら倒したらログになにか来ると思うんだよね。

 というわけで紫鏡改めムラサキカガミを手に持って、扉を開けて部屋を出る。そして鏡で周囲を写しながら、3度目となる探索を始めた。

 これで終わってくれると嬉しいんだけど…。

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