8話目
ほのぼのとした。
北の公園に来た。別にダジャレでもなんでもないよ?
北の公園は、ブランコや滑り台に鉄棒やジャングルジムなどの色々な遊具があり、そこかしこにベンチがあったりボールが転がったりしている。何人かの子どもも、遊んでいるようだ。あたしにもあんな時期があったなぁ。いや、年齢的にはまだあの世代なんじゃ……?
と、とりあえず、アヤにメールを送ろう。
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差出人:プレイヤーネーム《メリー》
件名:今着いたよ!
本文:今北の公園に着いたよ!どこにいるの?
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近くのベンチに座って、メールを書いた。メールを待っている間周りを見る。
活発そうな男の子に手を引かれながら遊具に向かって歩く小さな女の子、遊具の方から声をあげてその二人を呼ぶ女の子、その女の子になにやら言っている眼鏡の男の子。見ていて思ったのは、この世界って眼鏡あるんだってことくらい。
手を引かれてる女の子もそれ以外の子たちも、嬉しいや楽しいと言った正の感情が顔に出ている。
そのままボーっとしていると、いつの間にかメールが来ていた。
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差出人:プレイヤーネーム《アヤ》
件名:こっちも着いたよ!
本文:こっちも北の公園に着いたよ! 今どこら辺に居る?
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差出人:プレイヤーネーム《メリー》
件名:ちょっと返事遅れちゃった
本文:ごめん、ボーっとしてて返事遅れた。入口の近くのベンチでさっきまでボーっとしてたよ。
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差出人:プレイヤーネーム《アヤ》
件名:分かった!
本文:分かったけど、ゲーム内でボーっとするってどうなのよ……。
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そんなことがあっても、いいじゃん。すると女性が一人こっちに来た。それは白髪に青い目をした彩で……って!?
「アヤ!? なんでほぼ現実のまま!?」
「そういうメリーは、現実よりも少しだけロリになったね。これはリアルモジュールっていう機能を使って、現実の姿を元にキャラメイクしたんだよ」
「なにその機能!? あたし聞いてないんだけど!?」
「いや、キャラメイクめんどくさいって人用だからね? それだけ気合いいれて作ってるんだから、要らないでしょ?」
「クッ! 確かに…」
アヤは裾の短いワンピースっぽいものを着て、背中には短めの杖を持っていた。
「ところでなぜワンピース?」
「ワンピースじゃないから! 一応ローブだから!」
「ローブの意味を調べてきなさい」
「私に言うんじゃなくて運営に言ってよ! これ作ったの運営じゃん!」
「運営はもう手遅れ説出てるから……」
「諦めるの早くない!? もう少し運営を信用してあげて!?」
うん、やっぱりツッコミよりボケの方があたしにはあってる。うんうん。
「なに一人で納得したように頷いてるの!?」
「やっぱりツッコミよりボケの方があたしにはあってるなー、って思ってただけだから。それよりこれからどうするの?」
「一体いままで何があったの……。これから狩りに行く? なんかこのゲーム、ギルドとか無いって掲示板に書いてあったから登録とかも無いし」
「ん?」
「なに? どうしたの?」
あれ? ゲイツさんはギルドがあるって言ってた気が……?
「ギルドあるって言ってた人が居るんだけど……?」
「え!? どういうこと!? 詳細プリーズ!」
「それがかくかくしかじかで」
「なるほど」
「で? なにか分かった?」
「うん、私をバカにしてることは分かった」
「あれ? やっぱり伝わらない?」
「逆になんでかくかくしかじかで伝わると思ったんだよー!」
というわけで説明中。
かくかくしかじか、まるまるうまうま、いあいあくとぅるf……スパコーンッ。
「おいバカ、止めろ!」
「な!? なぜ思考が!?」
「いや思いきり顔に出てたわ!」
「ま、まあ説明は終わったし、いっか」
「確かに分かったけど、まさかNPCとお話していたとは……」
「受け答えもしっかりしてたよ?」
「つくづくスゴいゲームだなぁ……」
「この世界は、あたしの見たいものが見れそうだよ。紹介してくれてありがとっ、アヤ」
なぜか、顔を赤く染めたまま固まるアヤ。
「……アヤ?」
「……ハッ!? ちょ、ちょっともう1回お願い。録音するから」
「なんで!? もう言わないよ、恥ずかしいもん!」
「お願いします、一生のお願いですからぁー!」
「もー! 早くギルドに行くよ! 着いてこないと、置いていくからね!」
たくっ。たまに変なこと言うから、彼氏の一人もできないんだよ。
「ありがとっ(ボソッ)」
「ちょっとー! ホントに置いていこうとしないでよー!」
「早く行こうってばー! そのあと狩りにも行くんだからね!」
「わーい、デートだよデート」
「うっさい!」
「イッタイ! 照れたからって蹴らないでよ~」
「照れてなんか無いもん! フンッ!」
恥ずかしいだけだもん!
こうやって、じゃれあいながらギルドへと向かうあたしたちだった。




