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ここはどこ?私は魔王!?

昔に載せてたやつ再開です!


鼻を刺すような激臭…

周りは薄暗く、水は濁り、

草木も枯れている…


どこなの!ここ!?!?


いや、待て待て、落ち着くんだ。

さっきまでコンビニ行ってチャリで帰ってたよなぁ?!

ってか妙に寒くないかここ!!


「魔王さまぁー!!」


遠くの方から声が聞こえた。息を切らしながら走ってこちらに向かってくるようだ。


「魔王様って…、ゲームの中かよ」


足音は近くなってくる。どうやら魔王様とやらはこの近くに居るらしい。 魔王様って呼びながら走る奴も気がしれないけど、自分を「魔王様」だなんて呼ばせる奴の方が絶対頭のおかしな奴でしかない。関わりたくないから逃げさせてもらおう…

と、その時。

「魔王、やーっと見つけましたよ。

なんでまたこんな森に来てるんですか」

「ん?」

明らかに、さっきまでそうとう距離があったはずのその声の主は俺の真後ろにまで来ていた。

思わず周りを確認したが周りには何もなく、恐る恐る後ろを振り向くとそこには

ヤギの顔をした二足歩行の"ナニカ"が息を切らしながら立っていた。


「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」



そこからの記憶はない。

ただ1つはっきりするのは薄れていく意識の中でヤギにずっと魔王様と呼んでいた…。



目が覚めるとベットにいた。

ウチは布団派だったからなんとも慣れない。というより、このベットがふかふかすぎるのだ。修学旅行を思い出す。

慣れないベットでついつい起きてしまう感覚だ。


「あ、起きましたか、魔王」


「え?って、いやぁぁぁぁぁぁぁ」


夢じゃなかった!!ヤギだ…ヤギだけど首から下は人のようだ…

なにより、めっちゃ怖い!!!


「さっきから失礼ですね!人の顔見るな

なんですか!」


「え…だってヤギ…」


「誰がヤギですか!ってとぼけないでく

ください!今度は記憶喪失のフリです

ですか!?」


このヤギは何を言ってるんだ。もうヤダ帰りたい帰って寝たい。明日も会社あるんだぞ…


「あ…あの…ここは…」


「何言ってるんですか。ったく、森で

またなんか変なもの食べたんですか?

ここはあなたのお城でしょうに…」


「え…」

「はい?」


ダメです。話がつかめません。え?俺の城?俺の城はボッロいアパートだよ!?せいぜい月5万のあのボロアパートだよ?!嘘でしょ?!


ガッ!!


ベットの柱に何か硬いものをぶつけてしまった


「あー魔王様気をつけて。角で壊す気ですか」


はい?!?ツノ!?!?


「か、鏡ありませんか!?」


「鏡?ありますよ?どうぞ。」


鏡を見た瞬間絶句した。なんだこれ…

髪は黒から真っ白に…

肌もより白く

肩から首に赤い刺青まで…

頭には鱗のついた角

目は爬虫類のようだが人の目に近い。

よく見れば腰には尻尾まで…


「至れり尽くせりですな…ははは

歯なんてこんなギザギザと…」


「何言ってるですか魔王様」


ガンッ!!!!


これは夢だな。きっとコタツ入ったまま寝てるんだわ。夢で気絶すれば目覚めることを願おう。

ガン!ガン!ガン!ガン!


「おやめください魔王様!!城が崩れます!!!」


見ると頭を打ち付けていた柱は跡形もなくなっていた。


「ヤギさん…」


「ヤギじゃないです。ベへルモットです。変なあだ名つけないでください。」


「ベヘルさん、少し1人にしてもらって良いですか…」


「良いですけど、本当に変ですよ?

本当に何があったんですか?」


「どこから説明したら良いかわからないですが…とりあえず落ち着くまで1人にしてください…」


そう言うとベヘルは部屋から出て行った。普通ゲームや小説ならすぐにでもこの状況理解して慣れていくんだろうが俺は違う。混乱して仕方ない。

それにしても部屋があまりにもthe・魔王城という感じでなんとも落ち着かない。1人になったのはいいがどうしよう。魔王のフリしてみてもすぐにバレるだろうし、んー、悩ましい…

だいたいこの姿なんだよ…唯一の救いは顔が人間とそっくりな作りであったことだ。トカゲとか見たくなってたら流石に引きこもってた。


コン、コン


「入りますよ?」


ベヘルだ。どうやらお茶を持ってきてくれたらしい。


「落ち着きました?今日は本当に様子が変ですよ?いきなり居なくなるし、私のこと見て叫び出すし…」


「あはは…すいません」


そうして俺はベヘルモットと名乗る山羊に現状を話してみた…。

最初は全く信じてもらえなかったがみるみる青ざめて最後にはあまりにショックだったのか泡を吹いて気絶してしまった。

俺も胃がキリキリしてその日は2人とも寝込んで終わってしまった。



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