序・コンビナートの惨劇
こんばんは、遊月です。
SNSで新作執筆は遠慮しておこうかな、などと言い置いてこの有様ですが、ご容赦ください(∀`*ゞ)
このお話は、少なくとも遊月作品では、他とは趣を変えた進み方をする予定です! その試みを込めて執筆させていただくお話となっておりますので、楽しんでいただけたら幸いに存じます!
本編スタートです!
「どうして、こんなことを……っ!?」
震える少女の声には、信じられないというニュアンスが強く含まれていた。月の光を浴びて柔らかく発光しているようにさえ見える銀色の髪を揺らして、彼女は後じさりする。瞳を潤ませる涙が、目尻からすぅ、っと流れ落ちる。
深夜、人気のないコンテナ港。
そこにいるのは、少女ともう1人。
長い濡れ羽色の髪を夜風に揺らす男。
ダークスーツを身に纏い、右手には拳銃を持っている。
口に咥えられたタバコの火が、まるで闇夜に咲く花のように赤く灯っている。ひとしきり紫煙を闇に溶かし、飽きたように吐き捨ててから答える。
「んぁ? そりゃなお嬢ちゃん。あんたがイケナイものを見ちまったからさ」
「い、いけないもの……?」
「そ。あれを見ちゃったら、なぁ?」
いや、違ぇな――ニヤリと歪ませた口元を引き締めて、男はそう付け足す。
「あんたはもう、そのイケナイものなんだよ」
銃口を向けられて、少女は「ひぃっ」と声とも呼べない音を喉から漏らす。怯えきったその顔に、男の眼差しが初めて歪む。
「無茶し過ぎたんだよ、おめぇは……っ」
コンビナートに、銃声が響いた。
前書きに引き続き、遊月です!
詳しいことは次回の公開時にお話できるかと思いますが、こちらが遊月の新作でございます。
それなりに異能力とか出てくる予定ですので、楽しみにしていただけましたら!