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あいうえお

50音小説 あいうえお


【ありがとう】あの日の記憶が消えないんだ。君が最後に囁いた言葉が、まだ僕の中に生きてるんだ。君は青空の下で純白に包まれて幸せそうに笑っているのに、僕はまだあの日に生きている。彼女がオレンジ色の空の下で僕に言った、さよならの代わりのありがとうがどうにも忘れられないみたいだ。




【いつか】さよならじゃないから、いつかまたって2人で言い聞かせて、影が離れたあの日。「いつか絶対。絶対に。」って思いながら今日まで頑張ってきたんだ。やっと、やっと『いつか』がやって来た。あの時と同じ場所で待つ、あの時より大人びた貴方を見て思わず視界がぼやける。そしてーー2人の影が重なる。



【うそ】「好きだよ。」そう言葉を紡ぐ貴方の唇。でも私にはわかってる。嘘だって。悲しげに私を見る目の奥で、誰を思っているのだろう。でもそんな嘘でさえ愛おしい。




【笑む】昼下がりの公園のベンチで子どもたちが駆け回るのを眺めていた。ふと、彼女のほうを見ると今迄にないぐらい優しく笑みを浮かべて、子どもたちを見つめていた。彼女とならこの先の未来も描けるだろうな、とそんなことが頭をよぎった。



【折り鶴】黙々とふたりで色とりどりの紙を折る。丸いお膳の上には既にたくさんの羽ばたけない鳥が羽ばたくときを待っている。千に達すれば願いが成就するという、その鳥に願いを委ねて、今日も私たちは折り続ける。

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