つまり私の役目
「本当に全く何も覚えがないのですか?」
シンシアの念を押す様な声にミカエルは困った様に頷いた。
それにシンシアは深くため息をついて、次に私に、
「色々下手に勘ぐる必要はなかったみたい。今すぐ手伝って」
「え、えっと何を?」
「その怪物を倒すの。魔力増幅して、、攻撃力増幅して一発で仕留めないと。あまり世界樹を傷つけないようにしないといけないし」
「そうですか、分かりました。というかこれが私の役目なの? レオン」
試しにレオンに聞いてみると、レオンは、
「それでその崩壊が食い止められるならそうだと思う」
「だったら私は行ってみた方が良いわね。何時私は行けばいい?」
「明日にでもすぐに」
「授業はお休み?」
「許可を出してもらうから大丈夫よ」
シンシアの話を聞いてお休みだ~、と私は背伸びをする。と、
「そうなんだ、だったら僕も一緒に一回戻ろうかな」
「ユーグさんも、“世界樹の守人”なんですか?」
「違うよ、僕は世界樹の化身、世界樹その物だよ」
ユーグがにこにこと笑ってそれを告げる。
その隣でメアがあちゃーというかのように額に手を当てている。
そして私は何を言われたか良く分からない。
マリアは沈黙している。
ミカエルも沈黙している。
レオンも沈黙していたが、すぐに、
「冗談としては面白くない」
「でも実際にそうだからね。全然君達は気づかなかったからこんなにまで育ってしまったね」
「たしかに同じ気配はするが……でもどうしてベルネットを気に入った?」
「貴方方と同じようで違う物を感じたから、きっと力になってくれるかなって期待してしまったんだ」
「……今、俺も、ミカエルの力も弱まっている」
「そうだね、そういった意味でもベルネットには期待があったのかもね」
そこでユーグが私ににこりと微笑んだ。
何となくこの人に微笑まれるとホワンと私はなってしまう。
優しいお兄さんぽい人だからだろうか、私は年上の優しいお兄さんに弱かったのだろうかと思う。
そんな私の手をレオンが握って、
「ベル、もう少し警戒心を持つべきだと思う」
「でもユーグさんにい人だよ」
「……ふん」
何故かレオンは機嫌が悪くなってしまった。
そしてシンシアとは明日の約束をして、その日は、ランディやウィルに事情を説明したり、私も行くと言いだしたマリアを連れていくのか審議中……な感じになったりしていたのでした。




