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新たに発覚した事実

 逃げて怯える相手を追い詰めて……と書くと悪役っぽい気がするが、何とか私はシンシアに手を触れた。

 シンシアは不満そうだったが、


「はぁ~、約束だから話すわ。全く、お友達が多くて困るわ」


 確かに色々な人の手助けを得て、どうにかシンシアを捕まえられたのだ。

 感謝してもしきれないなと思いながら私は、拘束の魔法を解くと、シンシアが渡しし青い石を手渡してくる。


「はい、これ。貴方には必要な物のはず」

「だからこれが何なのか私にはよく分からないのだけれど」

「……そこはもう説明しておいた方が良いのかしら」


 うーんとシンシアが考え始める。

 他にも色々聞きたい事があるのだけれど、まずはそれから、と思っているとそこで、


「終わったなら私をここから出しなさい! 悪役令嬢ベルネット!」

「あ、ところでマリア、聞きたいのだけれど」

「何よ」

「そこから出したら私に攻撃というか勝負を仕掛けてきたりする?」

「当り前でしょう! 私をこんな目に合わせたのだから、報いを受けさせてやるわ」


 くるりと振り返った私の瞳には、檻の中で、今すぐ襲いかかってやるわというかのような攻撃的なマリアの姿があった。

 これはここから出したら真っ先に渡しに聞きとして襲いかかってくるだろうな~、と容易に想像がついたので、


「話の邪魔にならないようにそこで静かにしていてね。大丈夫、後で開放するから!」

「なんですってぇえええ」


 問い合えず私は後ろの方で騒いでいるマリアは放置する事に決め……たかったのだけれど。

 私はいい加減面倒になったので、


「レオン、私をその“悪役サーチエンジン(ピカレスク・サーチ)”から外すよう設定できないの?」

「それは無理だな。その“悪役”といった色々な物を引き寄せる性質をベル自身に組み込んでいるから」

「何でそんな面倒な物を」

「……予想がついているとはいえ、どんな影響がこの世界に生じているのか、解決策も含めて原因究明のためには色々とイベントが自分から集まるようにしないといけない部分があるからな。だからそういった“悪役”という“性質”を人工的に作りあげて色々集まるようにしているんだ。まあ、真っ先にそこにいるマリアが引っ掛かったが」

「……その色々集まるってどんな感じ?」

「そういった通常ではありえない様な出来事に“偶然”遭遇しやすくなる、といった所かな。後はそれに触れてみたくなるといった感じか」


 そこまで聞いた私は、何となく嫌な予感がした。

 この前のゴーレムは何となくであの青色の意思を入れたい気持ちになったのだ。

 よくよく考えれば、『押すな!』と書かれた紙の付いている赤いボタンを前にしているのに、押しているような状態である。


 普通はそんな怪しいボタンがあったなら私は押さない……と思うのだけれど。

 そこでシンシア、それまでの話を聞いて、


「なるほど、そういった理由があって……私も引き付けられたと。そしてこの事態の収拾に関しては、どうにかする気があると」

「どういう意味?」

「そのままの意味。この世界が崩壊するかもない変はすでにそこそこの人間が感じ取って対策を立てているんだけれど、それに……神々が介入するのか、という事。放置なら放置で私達が自分でやらないといけないから」

「神々って? この世界を作った?」


 一番初めに私があった声だけの存在だろう。

 そう私が思っているとそこで、


「……そうね。でも貴方にその役目があるなら神々すらも気づかない何かがあると。それに光魔法しか通じない変な魔物……昔、闇に属する神が不貞寝した時に神話上観測されているから、それの影響かなって話になっているけれど……そこのレオンさんはどう思いますか」

「……」


 レオンは沈黙したまま答えない。

 原因が分かっていないという話しだけれどそうすると……と思っていた所で、背後に私は何か気配を感じてとっさにしゃがみこむ。

 同時に細い女の腕がそのあたりを掠めていく。同時に、


「く、失敗したわ」

「マリア、閉じ込めておいたはずなのになんで出てきているの? 自力で打ち破ったと?」

「ミカエルに手伝ってもらったわ。とりあえずベルを捕らえてから放しに混ざろうと思ったけれど仕方がないわね。それでシンシア、闇の神がどうしたっていうの?」


 まだ私を捕まえる事を諦めていないらしいマリアの攻撃をささっとよける私だが、そこでシンシアが、


「部外者なのに、どうして知りたいの?」

「関係あるわ。だってミカエルは闇の神の関係者だもの」


 そう言い切るマリアにシンシアが目を瞬かせて、


「……そう」


 と抱き小さく呟き、様子を伺うようににこにこ笑っているミカエルを見たのだった。

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