私はこうして勝利する
高速起動と聞こえた気がする。
嫌な予感がした私はすぐに再度近づく。
とりあえずはググっと顔を起こそうとするその石のゴーレムに近づいて手でペシッと叩き青い石をとり出した。
このままもう一つ、と思った私だが、そこで微動しながらゴーレムの頭が回転し始める。
グルングルンと回るその石臼のような何かは、とてもではないが触れない。
しかもゆっくりと起き始めて、
「ジェノサイドモードニテンカン。モクテキヲセンメツシマス」
「おい、玩具なのに何でそんな物騒なって、うぎゃあ」
そこでどんっと飛び上がるように起き上がるゴーレム。
そのまま私の方を見て赤い目をキラーンとさせる。
「タイショウホソク」
私の方を見た。
私は逃げ出した!
しかし、後ろからドスンドスンと音が聞こえる。
ついて来ないでぇぇえと悲鳴を上げながら複数魔法陣を展開している私。
これでは落ち着いてダンス魔法も使えない。
それこそいっそ、走る度に文字が浮かび上がる仕様にして欲しい!
例えばこの文字とか!
そう私が思った所でふんだ地面から、緑色に光り輝くその文字が飛び上がる。
あれっと思いながらその次の文字を思い描きながら文字が浮かぶよう念じてみる。
ふわっとその文字が浮かび上がる。
もしかしてと思いながらそのまま私は幾つもの文字を思い描きながら、走って行く。
もちろん円を描くようにだ。
できれば文字が踏まれてかき消されるのが嫌なので、その円の内側にこのゴーレムがいるように動いていく。
追いかけてくる速度は上がっているが、どうやら魔法の文字を連続発動させているためか、追いつかれていない。
もうちょっと、後少し!
そして私はようやくあと一歩まで辿り着いて最後の文字を浮かべ、高らかに叫んだ!
「我思うが故に我あり、“風の蝶”」
その言葉と同時に、文字が円を描き、くるりと回りそして、破裂するとともに緑色に光り輝く蝶たちが大量に膨れ上がる。
それが竜巻のような風を飛び周りながら発生する。
どうにか風の力で足止めは出来ているようだ。
それに強い風であれば、出っ張ったりはめられている場所に風が当たる。
そこで青い石がポンと私の直ぐ側に落ちてくる。
そこそこ高いところから落ちたためか、地面に埋まるようになっている。
私はそれを拾い出すと共に、もういいかなと思うと風が止む。
だがそこでゴーレムはぎぎっと動いた。
まさか私のことをまた狙っているのかと思っているとそこで、
「キドウホウセキガナクナリマシタ。キノウテイシシマス」
そう言うとともに、くるり共との校舎の方に向かい、そのまま変形していき……最初あったような校舎に変化した。
どうやらこれで元の状態に戻ったらしい。
良かったと私は安堵してから、がっくりと膝をつく。
今更ながら腰が抜けてしまった。
そんな私にまずレオンが近づいてきて、
「よくやったなベル。レベルもまた上がったんじゃないのか?」
「! 見てみる!」
そこで私はステータス画面を表示させる。
それを見た私は、自分のレベルが42まで上がっているのに気付いたのだった。




