関係者なのかな、フラグ
挑戦状。
突然私に押し付けられたその権利に、何故、という思いで振り返る。
そこには一人の少女がいた。
長く赤い髪がウェーブを描き、緑色の瞳は自信に満ち溢れている。
身長も含めて上級生のようだと思いながら私は、
「お断りします」
「! どうしてかしら、そんなに負けるのが怖いの?」
「はい」
即答する私。
だって負けるとどうなるのかよく分からないし、この人が誰だかしらないし、そもそも……私が挑発に乗る理由がない。
なので私がそう答えると、彼女は私に微笑む。
「貴方、知りたいことが有るんじゃない?」
「……何でしょうか」
そう答える私に、彼女は悠然と微笑み、
「その知りたいことの一つを、私が握っていると言ったらどうする?」
この人何を知っているのだろうかと私は思った。
そもそもこの世界の崩壊を止めるよう言われてその情報を集めなければならないのだけれど……。
まさかこれって、フラグ?
この目の前の彼女を倒さなければ、その情報は得られなくなるというのだろうか?
そういえばレオンはここに来る前になんと言っていただろう。
「まあ、今日の授業は大変だろうが、がんばれよ」
もしかしてこれを指していたのだろうか。
そして昨日のダンス魔法の練習も、もしかしてこれを想定していて……。
私が冷や汗を垂らしながら、そんな事を考得ていると目の前の彼女が、
「それでどうする? 私の挑戦を受ける、受けない? どちらなのかしら」
「……受けるわ」
そう私は答えるしかなかったのだった。
授業中だというのに何でこんな場所で目の前の彼女と向い合っているのを、遠巻きに見物されないといけないのか。
疑問が浮かんだ所でどうにもならないので、私はまず、彼女の名前と能力を知るために呟く。
「……我思うが故に我あり。ステータス、可視化、発動!」
放たれた言葉と同時に私と彼女のステータス画面が表示される。
けれど遠巻きにしている見物客のような彼らにはステータス画面が表示されていない。
このステータス画面が生じる範囲があるのか、それとも私が見たい相手のみ生じるのか……。
だがこれは大した問題ではない。
まずは目の前の相手について見ておかないとと思って私の近くに表示された彼女のステータスを確認する。と、
エリス・シルスフィード
☆ステータス☆
種族:人間
レベル:102
体力 1102
攻撃力 886
防御力 598
魔力 772
魔法耐性 668
知力 95
素早さ 123
回避 88
運 88
装備:学園の制服(赤)
魔法属性:ダンス魔法(%):炎 23 水 56 土 135 風 86 光 88 闇 76
特殊能力:魔法発動時に、自己の魔力を少量回復する(レベルにより変化)
と言ったステータスと名前を確認した私。
自己回復能力がこの人の特性らしい。
とはいえ、私の魔力のほうが大きいので、なんとかなるかと計算する。
そこで目の前の上級生であるエリスが呟いた。
「この画面は何? ……私の名前があるってことは、能力を指している? ……面白い技がつけるのね、貴方。ますます気に入ったわ」
どうやら彼女にはステータス画面が見えるらしい。
そしてレオンは以前言っていた。
このステータス画面は普通の人には見えないらしい。
となると、彼女はやはり関係者ということになる。
やっぱり、ここで戦闘で勝利しないと情報を得られないフラグだったの根と納得していると、
「貴方私の半分もレベルがないみたいね。でも……貴方には何かある気がするわ。手加減は出来ないわね」
「そこは手加減して欲しいです」
「謙遜はほどほどに。では、やらせてもらうわ!」
そう、エリスが呪文を唱え始めたのだった。




