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私のレベルが一番低い!?

 さて、無事私は執事とメイドなお友達を手に入れたわけですが。

 この後どうなるのかを、入学の心得と書かれたフルカラー印刷の冊子に私は目を通していく。

 今日初めて目を通すものだ。


 何故これに目を通す時間が無かったかといえば、レオンのスパルタ教育のおかげだった。

 こんなものを気にかけている余裕が無かったのである。

 何だかんだいって、あの魔法知識五冊を覚えさせられるのは地獄だった。


 レオンも幾ら言っても諦めてくれなかったし。

 最終的には“インストール”でどうにかなったけれど……なっているのかな、と考えて不吉な事は考えるのは止めようと私は思った。

 代わりに今日のスケジュールをそのパンフレットで確認する。


「今日の日程ってどうなっていたかしら。……って、午前中全部が入学式になっている?」

「一年生だけな。他の二年、三年はもう今日から授業が始まっている」

「そうなんだ。でも今何時だっけ……後一分で十時ね。その後は、クラスに分かれて、オリエンテーションらしい。でもそれもすぐに終わって、後は寮生活に……ん?」


 そこで入学の心得と書かれたパンフレットの右端の小さな注意事項が見える。

 書いてあった内容は、メイドや執事を手に入れたなら、事務に登録するようにと書かれている。

 ちなみに同性の場合は同じ寮の部屋に変更してもらえるらしい。


「……じゃあ、これからメイドと執事契約をしたって事で事務に行ってこようと思うんだけれど……ランディ、部屋、相部屋にする? あ、もちろん強制じゃないんだけれど、どうかな」

「……すみません、ちょっと私の部屋の方は広いスペースが必要でして」

「あ、うん、強制するわけじゃないから。でも広いスペースって何に使っているの?」


 私は気になる。

 その広い場所で彼女は一体何をやっているんだろうと思っていると、


「魔法の強化するための魔法の実験です。私自身が元の魔力がそこまで多くないので」

「そうなんだ……(ごにょごにょ)」


 試しに私は、こっそりステータスの可視化をオンにしてみた。すると、





ランディ・セカンドリィ



☆ステータス☆


種族:人間(混血)


レベル:50

体力   556

攻撃力  352

防御力  779

魔力   125

魔法耐性 200

知力   200

素早さ  222

回避   78

運    88



装備:学園の制服(青)


魔法属性:高度ダンス魔法(%):炎 50 水 75 土 65 風 132 光 12 闇 56


特殊能力:魔法制御がし易い(レベルによって変化)






ウィル・リシェンド



☆ステータス☆


種族:人間


レベル:62


体力   576

攻撃力  999

防御力  926

魔力   689

魔法耐性 655

知力   110

素早さ  200

回避   65

運    55





装備:学園の制服(黒)


魔法属性:杖の魔法(物理)(%):炎 65 水 120 土 42 風 33 光 12 闇 56


特殊能力:魔法発動時の感情で、効果が倍増する(レベルによって変化)





 二人の能力が判明した。

 ただこれを見ていて思った事があり、レオンにこそこそと私は聞く。


「ちょっと、二人共私よりも炎とかの属性値が高いんだけれど」

「あー、これは100%表示だから、100%以上になると計測がちょっとおかしくなるんだ」

「……ちなみにおかしくなるとどうなるの?」

「固有の属性の魔法が使えたり、どんな変化があるかはそれぞれによって違うから分からない。ただベルの場合魔力などが桁違いに多いから、その属性値はあまり意味がなさないと思う」

「そうなんだ、でも他の皆より私はレベルが低いのね。マリアよりもずっと低かったし」

「それは今度の週末に、戦闘をしてレベル上げするから大丈夫だ」

「……え?」

「やっぱり実践は大切だからな、頑張ろうな、ベル」


 にっこりと笑ったレオンに私は顔を青くした。

 だが仲間がいるし、レオンもサポートでいるから大丈夫だよねと心の中で何度も呟いた。

 というか戦闘なんてした事が無いけれどどうするんだろう……なるようにしかならないか、防御力も高いしと私は自分を慰めた。


 そしてもう一人のウィルの能力を見て意外に高いのと後は、杖の魔法(物理)が気になった。

 これって物理的に殴るんだよね、と、私はこの可愛らしい私よりも背が低い大人しそうな少年を見た。

 やはり人は見かけで判断してはいけない。

 そう私が世の摂理をしみじみと感じているとそこでランディが、


「それでどうしましょうか、ベル」

「えっと、まずは事務に登録して、クラスを見に行くのが良いかも」


 そう私が言うと彼女は、では行きましょうと歩きだして他の皆も歩いていく。

 なので私も歩きだすけれどそこで、私は傍の木の下に何かが埋まる様に露出しているのに気づく。

 日の光に一瞬きらりと光ったので気付いたのだ。


 気になって近づいていくとそれは空色の石だった。

 私はフラグっぽくてなんか嫌だけれど、そんな物がそこらに転がっている方がもっと嫌だと思ったのでとりあえず拾っておいたのだった。






 事務でメイドと執事を登録した私は、どのクラスに私達が属するのかを張り出されている場所に見に行った。

 私のクラスは“アクアマリン”であるらしい。

 どうやら三年までを含めて12のクラスに分かれており、それぞれには私達の世界で知られている宝石の名前がクラスに付けられているらしい。


 もしかしたなら私がそういった風に似た物を、翻訳して理解しているだけなのかもしれないが。

 だがそれよりも持った重要な事実が私の前に突きつけられていた。つまり、


「ランディ、ウィル、レオンが同じクラスなのはいいわ。でも……何でマリアとミカエルが同じクラスなのよ!」

「凄いな、これはもう運命だな」

「こんな運命なんてあってたまるか! ああ……何でこんな事に」


 私はそう頭を悩ませるけれど、慰めるようにランディが肩をポンポンとやって頷いてくれて、レオンも頭を撫ぜてくれて、ウィルもきっと大丈夫です、と言ってくれた。

 なんかいい人達を選べたな、と私はほんの少しだけ幸せを感じたのだった。



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