ep.2-29 クソガキ
皆様のおかげにより
総PVが3000を超えました。
時期はわからないのですが
とっくに達成していたようで
ご報告が遅くなってしまい
申し訳ございません。
読者の皆様には心より感謝申し上げます。
これからも
友人の感想次第ですが
可能な限り更新を続けてまいりますので
どうぞよろしくお願い致しますます。
そういえば
今日は見張りが付いていないなぁ
なんかあったかな?
早朝から動き回ってたからかな
まあそんなことはいいや
ちょうどお昼ぐらいにもなるし
朝貰ったパンでも歩きながら食べるか
ちょうど大通りを歩いている時に
腰にぶら下げておいた
烹炊長からもらった朝食を入れておいた袋を
10歳ぐらいの子供に引っ手繰られてしまった
はーっ
マジかよ
流石にこのまま帰ったら
なんか言われそうだなぁ
俺の事をバカにするエリスと
合流後のカリアの顔が浮かぶなぁ
一応追いかけるか
「(マティア)
こらクソガキ!
待てコラ!」
こんな発言
前の世界の職場でやったら
最低でも
始末書ものだな
「(クソガキ)
誰が待つか!
捕まるわけにはいかないんだ!」
はぁ
しょうがないなぁ
走って追いかけたが
角を曲がる度に
少しずつ引き離されていく
あいつ
魔法が使えるのか?
「(マティア)『シングル ブーストインハンス』」
確かに離される事は無くなったけど
「(クソガキ)
げっ
子供相手に魔法使ってる!」
またジワジワと引き離されていく
魔法の強度を上げたか
仕方ない
もう追いかけるのが面倒くさいから
何処かから監視するか
「(マティア)『トリオブーストインハンス
アンド
シングル アームストレングスインハンス』」
狭い路地に入って
窓の高さが互い違いになっている所を探した
大通りから3件目の所で
良さそうな建物があった
おっ
割と早めにあったな
窓から窓へと
パルクールのような動きをして
屋上へと上がり
再びクソガキにバレないように追いかけた
クソガキは
走りながら後ろを確認して
俺が追いかけてきてるか確認しながら走り続けていた
普通
あの年齢ぐらいの子供なら
追いかけてるやつの姿が見えなくなったら
安心してすぐにでも走るのをやめるんだけどな
5分ぐらい経っているけど
まだ走っているな
意外と慎重な奴だな
隠れ家が見つからないようにしてるな
港町特有の
町中に張り巡らされた水路沿いを歩いていると
橋の下で急に姿が消えた
橋に近づくと
その下に地下水路の入口を見つけた
あそこか
近づいて確認してみた
一応下水っぽくはないな
それに案外綺麗だな
掃除でもしてるのかな
「(マティア)『デュオパーセプションブースト』」
左奥の方から歩く音が聞こえるな
さすがに
暗いからといって火なんか使ったら
気付かれてしまうな
それに
俺自身の歩く音で
トンネル内は音が反響しやすそうだなぁ
魔法を使えば気にしなくても平気なんだけど
あのがきんちょ魔法が使えたからなぁ
いざという時の事を考えると
あまり魔法の多重化は
試したことない組み合わせでは
やりたくないんだよなぁ
仕方がないか
私は音の反響を防ぐために
靴を脱いで裸足になった
「(マティア)『デュオパーセプションブースト』
アンド
シングル タフネスインハンス』」
はぁ
魔法で体を強くしたから大丈夫だと思うけど
さすがに裸足で歩いて怪我はしたくないなぁ
あのがきんちょが
ここの掃除をちゃんとやってくれてると助かるなぁ
声のする方に10分ぐらい歩いていくと
何人かの子供の声が聞こえる
松明か何かで奥のほうが明るくなっていた
こっそり覗き込むと
さっきのクソガキを含めて
6人子供がいた
バスケットコート1面分くらいの広さの空間が
どこかから光が差し込んでいるのかと思うぐらい
魔法や照明の類を使う事なく
地下なのに明るく保たれていた
不思議なところだな
少し呆けてしまった
とりあえず
「(マティア)『デュオゼロスペースシェル』
この空間に結界を作った
子供たちが異変に気付いて
反対側から逃げ出そうとしたが
結界が張られていて
逃げ出すことができない
「(マティア)
こんにちは。
さっきはどうもありがとう。
さっき持って行った袋を
返してくれるかな?」
「(クソガキ)
なんでここが分かったんだ?
さっき袋を引っ手繰ったやつだ。
ヤバイ!
みんな逃げろ!」
「(子供➀)
ダメだ。
結界みたいのがあって逃げられない!」
「(クソガキ)みんなあいつを倒すぞ!」
おいおい
俺は袋を返せと言っただけだぞ
クソガキを含めて3人がナイフを手に
その後ろの3人が魔法を使い
一斉に襲い掛かってきた
間合いを取りながら
魔法の袋からショートソードを取り出した