ep.0-4 神様と話を詰める
2024年ありがとうございました。
良い年だった方も
悪い年だった方も
2025年がよりよい年になることをお祈りしております。
2025年もどうぞよろしくお願いいたします。
交渉事は仕事のおかげで
得意な部類だけどどう持っていくかな
先を取ったほうが良さそうだけど
下手をすると揚げ足を取られそうだな
軽くジャブから入るか
「それで神様としてたかが田舎の役所の人間に何を期待する?」
若年さんが答える
「最初に言った通り、世界にバランスをもたらす事です。
私自身がまだ割り切れていないので
方法等一切を問わないと言いたい所ですが
可能な限り殺傷行為は控えて貰えると助かります。
なので第一条件は生命に必要以上の危害を加えない事
もちろん
戦争や戦闘などの殺傷行為が発生してしまう事は目に見えているので
そこは極力避けて欲しいというところです。」
年増さんが仲介に入る
「大まかなことが判ったがかなりの重労働じゃないか?」
「はい。
なので極力条件を呑もうと思っています。」
勝手に自滅してくれた
いや、年増さんがサポートしてくれたのか
条件をひきだせて心の中でほくそ笑む
「なるほど。
お話はわかりました。
前向きに話をしたいと思うのですが
いくつか条件を・・・」
条件やその他の話を詰めていく
その話が終わりに近づいた時
年増さんにも問うてみた
「それで
この世界での僕という存在はどうなるんですか?」
「そうだな。
餞別替わりに特別に選ばせてあげるか。
まず①つ目としては
存在そのものが無かった事になるパターンだな。
今のお前の存在が異世界にそっくりコピーもしくは転移転生した後に
親兄弟、学生時代の友人、社会人になってからの同僚含めて
全ての関わりがあった者たちの記憶を含めた事実そのものを全て抹消。
②つ目は
存在そのものは残ってこの後死ぬこともなく生存していく。
③つ目は
存在そのものは残るが当初の予定通り死んでしまうパターン。
どうするかはお前次第だな。」
少し思慮した後答える
「そうですか。
でしたら
②つ目をお願いしたい。
①つ目は
期待されていないとは言え
腹を痛めて産んでくれた母に申し訳ない。
③つ目は
死んでしまった後に
同僚達の仕事が爆増してしまって負担が増えるのが可哀想だから。
こちらの神様は優しさが売りのようだし。
申し訳ないのですが
できれば
この世界の新しい私にほんの少しだけ幸運をもたらしてくれないでしょうか」
「良いだろう。
餞別替わりと言ったのは私だからな。
それぐらいの事ならやってやる。」
「ありがとうございます。
今になって思ったのですが
この世界も悪くないですよ。」
「今更だな。
まあ向こうでも頑張れ。
気が向いたら生存確認でもしてやる。
それにこいつはまだ気付いてないようだが
さっきの取引に
面白い条件もついているしな。」
若年さんが割り込む
「さっきの条件の話に面白い所なんてありました?」
「まあそのうち解るだろう。」
「ええ〜
教えて下さいよぉ。」
立場が上そうだから流石にわかるか
こういう上司が欲しかったな
「条件は詰めたし宜しく頼むよ。
新しい神様。」
「うーん何かハブられてます?
まあ楽しみに取っておきますか。
じゃあやり残したことがなければそろそろ僕の世界に行きましょうか。」
「やり残した事なんて沢山あるよ。
でも、俺は俺なりに楽しく生きてこれたよ神様。」
「そうか。
もっと悲壮感があると思ってたんだが・・・
それは良かった。」
「じゃあ行きますか。」
怪我だらけの身体が軽くなっていく
ここで気になっていた事を年増さんに聞いてみた
「あっそうだ。
あの蜂の巣
神様の仕業?」
年増の神様が一瞬驚き顔色が変わる
「さあな。
今となってはどうでもいいだろう。」
「またどこかで会えたら会いましょう。
楽しみにしてますよ。」
「頑張ってこい。
良い死に方しろよ。」
そして異世界に飛んだ
「気付いていたのか。
ちょっと勿体無かったかな
あいつには
もう少し吹っかければ良かったかな。」
そして私は新しい世界に飛び
思った以上の自然に満たされた世界に辿り着いた。
今年最後に
アクセス解析なるものがある事についさっき気付きました。
思った以上にアクセスして頂いて有難く思っております。
皆様の隙間時間の癒しになっていれば幸いです。
更新速度の悪さがどうしても改善できないことが
申し訳なく思っております。
なんとか改善できるよう頑張りますので
よろしくお願いいたします。