ep. Between 0 and 1 fourth part
飛んでいった火球が
小川に落ちた瞬間
強烈な火柱が上がった
余裕をぶっこいていた私は
今まで使っていた
『ファイヤーボール』とのあまりの差に驚き
咄嗟に伏せた
でも少し遅かったのか
髪の毛が少し焦げ臭くなっていた
火球が落ちた小川は
干上がり
生えていた草木や
泳いでいたはずの魚も
黒焦げになっていた
「いいねいいねー。
初めてにしては上出来だよー。
あれ?何やってるの?」
「見ればわかるだろ?
久しぶりのタンパク質だ。
焦げてても
食べたくなるんだよ。
うん
ほぼ炭。
苦い。
焦げ臭い。
小骨が多い。
でも久しぶりの魚だから
かなり嬉しい。」
「なんか語彙力無くなってない?」
「当たり前だろ
肉だって食べたいのに
キノコと栗しか食べてないんだから。
これが言ってた
物資が不足気味の影響か?」
「これぐらいなら
まだましだと思うよ。
本当の飢餓は
こんなもんじゃないことは
マティアさんも想像がつくでしょ?」
「そうだな。
元の世界の環境は恵まれてたな。
本当に飢餓状態になったら
まともに動けなくなるし
体に変調をきたすからな。
それにしても苦いな。」
「まあまあ。
とりあえず上位魔法は分かりましたね?
ちなみに今の『フレイムボール』は
元々使っていた『ファイヤーボール』の
9倍ぐらいでしたよ。
この調子で頑張って
練度を上げていってくださいね。
それじゃあ
続けて魔法を重ね合わせる
練習でもしましょうか?」
「ああ頼む。」
「それでは
Lesson 3
魔法の掛け合わせです。
Lesson 2で教えたように
掛け合わせることで
魔法の力が増大します。
魔法を発動させると
その者によって
魔法にクセがあったりするんだけど
発動した時に
左右の回りがあったり
左右の手で
利き手の差が出たりするよ。
例えば左右の回りを
順目か逆目で
掛け合わせ方を変えるだけでも
色々と変わっていくよ。
ただし想像がつくとは思うけど
相性の悪い魔法同士では
掛け合わせた瞬間に力が相殺されちゃうよ。
だから
基本的には
同一のものか
相性が良いもの同士で
掛け合わせるのが普通かな。
試しに
あそこの焦げて
燻ってる辺りを
水と水の魔法を掛け合わせて
消火してみて。」
「水は
ウォーターでいいのか?」
「そうだよ。
掛け合わせるときは
片方の魔法を維持しながら
もう片方を掛け合わせるイメージで
やってみて。」
集中・・・
左手にウォーターシャワー
右手にウォーターシャワー
両方を手の上で掛け合わせて
『デュオ・ウォーターシャワー』
辺り一面に水が降る
燻っていた周辺は
鎮火できたようだ
「上手上手。
よくできました。
ちなみに今のだと
シングルのと比較して
1.5倍くらいかな。」
「神様
残念で
尚且つ
つかぬ事を聞くが
この水って
飲めるのか?」
「飲めるよ。
でも
一時的に喉を潤すけど
魔法の具現化した状態が消えてしまえば
水という存在が消えてしまうから
元の渇いた状態に
戻ってしまうよ。
言い換えると
魔法が
事実を作るけど
魔法が消えれば
それを作り出した火とか水という存在は
消失してしまうんだ。」
「じゃあ
飲み水は確保できない。
でも
風呂は難しいけど
シャワーは確保できると思っていいか?」
「そうだね。
確かにその例えは
当たっているかな。
ただ
石鹸を使ったら
地面に石鹸が残るかな。
ん?
何してるの?」
「久々にシャワーを
浴びようとしてるんだよ。
ちなみに
お湯は出すことが出来るのか?」
「できるよ。
ウォ―ターウォームシャワーだね。」
それを聞いてすぐに
『ウォーターウォームシャワー』
お湯がでたのはいいが
ちょっと熱いな
「ごめんごめん
言い忘れてたけど
温度の調節はしっかりやってね。
火傷しちゃうから。」
「温度の調整は
本人の感覚でやる感じか?」
「そうだね
それもあるけど
水の勢いもそうだね。
練習になるから
十分イメージしてやると
いいと思うよ。」
「今日もありがとう。
また明日も頼むよ。」
「OK
じゃあまたねー。」
シャワーを浴びた後
蒸留しておいた水を
水嚢に移して
キノコと栗を食べて
眠りについた




