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2.wake up!

「おは、、よう?」

俺はいつも寝ているベッドではなく、病院のベッドの上で目覚めた。

木製の扉が一つある真っ白い個室で、近くの机に花が飾られている。

なんだ?なにがあった?

俺はたしか、、、、あの時、、散歩してて、、、、

「あ’’ぁ’’!」

頭が、、、痛い。頭の中が、、クソっ!割れそうだ!

記憶の奔流に押し流されつつ、断片的な記憶を掴み取る。

そうだ、たしか、、、、

あの黒い剣を使って、、、復讐を、、、、、、、

そうだ、あいつらの魂の核を斬って、、、

いや、魂ってなんなんだ?

そもそもあんな非科学的な攻撃、、

記憶が混濁する。

『モットクルシメテコロセバヨカッタノニ』

頭の中から声が響く。

「違う!俺はそんなこと望んじゃいない!」

反抗的に、反射的に叫ぶ。

『ホントウニ?キミ、アンナニモエガオダッタノニ?』

「そんな訳が無いは、、、、ず、、、、、、、、」

自らの頭の中に自らがあのとき浮かべた笑みが鮮明に浮かび上がる。

楽しんでいる、、、そうとしか思えない表情だった。

『ホラ?イッタデショ?』

『ダカラホラ、ワタシトイッショニ、、、』

苦しみ、悶えながら謎の声を聴いていると、扉が勢い良く開けられる。

「大丈夫ですか!?」

開けられた扉から青年が出てくる。

その瞬間頭の中に響く声が聞こえなくなり、

記憶の奔流が収まる。

(この青年は誰だ?知らない、、、

いや、知っているはずだ!)

記憶が鮮明になっていく。

あの時助けた青年だ。

青年が俺の顔を見て、

「ああ、よかった、、」

どうやら俺の顔色が良く、落ち着いていたから安心したらしい。

「倒れた貴方を僕は病院に連れてきたんです。」

ああ、なるほど。彼がここにわざわざ連れてきてくれたのか。

かなり心配してくれたらしい。ありがたい。

「今日は、2035年12月26日。あなたが私を助けてくれて倒れた一日後です。」

そう、俺に説明しながら彼はメモ用紙を取り出し、何かを書いていた。

「たくさん聞きたいことも、確かめたいこともあると思います。」

そう言うと、さっき書いていた紙を俺に手渡し、

「でも、ここでは説明できないので、その紙に書いてあるところに明日来てください。詳しくは、そこで。」

そう言われ、手渡された紙を見ると、見知った駅の近くの家が記されていた。

そして、彼は

「助けてくださり、本当にありがとうございました!」

と俺に言い、そのまま病室から去っていった。

あれは、勝手に首を突っ込み、勝手に復讐を成就した俺の独りよがりだったのに、そう感謝されるだけで、さっきのあの声が驚くほどに薄れてゆく。




病院も、過労が原因と診断したらしく、すぐに退院できた。

ある程度の説明も彼がしてくれたみたいで、すごく助かった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

病院を離れ、少し遠い家へと帰る。

「ただいま」

誰も答えない。当然だ。

もしかしたら帰って来るかもしれないという希望も今日潰えた。

ああ、いや、昨日か。

眠る準備を済ませ、床につく。あの復讐もそこまで長い時間ではないはずだが、妙に体が重い。

そのせいで、兄姉が死んだことも、人を殺したことも、たいして思い出さずに寝れた。




・・・・・?

「ここ、どこだ?」

眠ったはずだ。家にいたはずだ。なのに

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