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岐阜会談2

評価、ブックマークありがとうございます。

皆様のおかげでブックマーク登録数が100を超えました。

改めてお礼申し上げます。

今回は前回の続きからです。

「先ほど、同盟を締結した場合、支援の予定があると申しておったが、どれ程度のことが予定されているのか?」


「まず、医療支援に関してですが、市井の民も含めて、病気の治療やけがの治療に当たらせていただきます。我らの時代でもすべての病気を根絶できているわけではありません。しかし、この時代では不治の病と言われております、結核、梅毒、天然痘等各種感染症に関しては予防策、罹患時に対処する方法が確立しております。この時代の市井の者達を含め、友好的な国には提供させていただく予定です。」


広間にいた家臣を含め、信長に驚愕の顔が広がっていく。

今あげられた3つは当時の日本においても死亡率が高いとされている病である。

それらに対しての手立てを提供してくれるという。


「あれらの疫病を治療する術があるというのか。」


「問題ありません。ただし、この時代と我々の時代の医学ではかなりの相違がございます。故にそれらに対する理解を市井の民にもして頂く必要がありますが」


「また、農地改革に関してですが、農作物の育成に欠かせない水の供給のため、各種治水事業を行う予定です。ほかにも、繁殖力の強い稲の提供、稲作以外の農作物の種子提供やその栽培方法指導なども検討されております。その手始めとして・・・」


橘が再び何かを箱から取り出す。


「このジャガイモとサツマイモの提供致します。」


信長はその見たこともない芋を手に取る。


「そちら南米、中国大陸よりはるか海の向こうにある大陸が原産になります。日本伝来には諸説ありますが、おおよそこの時代よりも50年から100年の後の時代に伝来したと伝えられております。きちんとした手順で植えれば1個丸々では無くてもそこから新たに蔓が伸び、実が生えるほど生命力、繁殖力が高いため、食糧事情の改善に役立ちます。調理方法も焼く・煮る・蒸す・揚げるどれでも問題ありません。ジャガイモの方は何かしらの味付けが必要な場合が多いですが、サツマイモに関しましてはそのままでも食べられる甘さをしています。」


信長はその話を聞くと側仕えの者に芋を渡すと何やら指示を出す。

其の後、芋を受け取った側仕えの者はどこかへと行ってしまった。

そのやり取りに若干苦笑しながらも橘は続ける。


「更に、農作物がある程度安定供給できるようになるまでは、我々の日本が食料をある程度格安で輸出させて頂きます。その手始めとして、同盟を締結した直後、早い段階で米30万t、米俵にして、500万俵を織田に提供いたします。このうちの半分を織田から市井の民への支援という形で配給してもらいたいと考えております。」


この言葉に再度、織田側から驚愕の声が上がる。

この時代の日本において、米は軍需物資である。

また、米が高価であるが故に金銭への取引にも使われた。

実際、農民を兵士として雇う場合、大名により差はあれど平均して1日一人1升の米が相場として提示されていたという。

1升とはだいたい1.5㎏と言われており、1俵は60kgとされている。つまり、1俵あれば40人を1日兵士として雇うことが可能であり、500万俵という数字は、10万人単位の大軍団を5年以上運用可能な数字である。

例え半分を市井へ吐き出すとしてもまだ余裕がある。

転移日本が輸出する米がこれだけ大量になるのには理由があった。

政府による備蓄米制度では、年20万tを作付け前に買い取り、5年保存して合計100万tを有事に備えて備蓄している。しかし、5年たった備蓄米は畜産業などへの飼料として卸すがかなりの数が残る。また、需要と供給に差があるため、不作でなければ毎年のように30万から50万tと余剰が発生し、その中から20万tを備蓄米として政府が買い取っているのだ。

つまり、今年の備蓄米放出と破棄されるであろう米を使うつもりなのである。

この時代の基準では1大名が用意するにはありえない規模である。

信長は言葉を失っているようである。


「軍事支援に関しましては、私は専門家ではありませんし、我が国への要請がなされた段階とどのような内容かによって、最適な手段が変わってきますので今この場での返答は差し控えさせていただきます。」


それから、少しの間、広間を沈黙が支配する。

今までの常識から外れすぎている内容なため、信長は次に発する言葉がなかなか出てこない状態になっていた。


「尾張沖にいた船や空を飛ぶ絡繰りは我らに売ってもらえるのか?」


信長の口からようやく出てきた言葉はそのような言葉であった。


「申し訳ありませんが、あれらを含め本国で使っている工業製品や重機は我々の日本から持ち出すことが禁止されております。我々が国外に持ち出し使用する分には制限が付きますが可能です。その場合、用が済んだら持ち帰ることになっております」


想像通りの回答に信長は軽くため息を漏らす。


「提示された支援内容は理解した。しかし、そちらが要求する内容はなんだ?先ほど申した1勢力の日本統一だけが目的ではあるまい。」


「こちらが要求する内容といたしましては、先に提示した支援を円滑に行えるようにするために、尾張沖及び織田領内の港湾施設の整備、空港の建設、それらに必要な土地の借款、物資を輸送するための道の拡張。他には、信長様とこの時代の天皇陛下の日本訪問行ってもらいたいと考えております。そのため、時期を見て信長様の力で、我々とこの時代の天皇との会談を行えるように手配して頂けないでしょうか?他にもまだまだございますが、それは正式に同盟がなった後の話ということで・・・」


信長は考える。

ここで織田が断れば他の勢力が支援を受け、織田が滅びる可能性がある。


「わかった。その同盟の話、呑もう。」


旧日本の米価暴落まったなしになりそうですが、この段階では転移日本から純粋な食糧支援として提示されています。

ちなみに調べたところ、現実の日本では2021年は更に50万t分減反しないと米価が維持できないというほどお米の消費量が減っているようです。

感想、誤字脱字ありましたらよろしくお願いします。

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