ヤンデレって書くのメチャクチャ難しくね!?
はい、いつもの導入から。
読者諸君、ヤンデレは好きかね?
ああ、私は好きだとも。
『スクイズ』の言葉様が好きだ。
『ひぐらし』の詩音とレナが好きだ。
『shuffle』の楓が好きだ。
『未来日記』の由乃が好きだ。
『ハッピーシュガーライフ』のさとちゃんが好きだ。
脱線した。私はヤンデレに魅力を感じている…この上なくね。
……とか言っている場合では無い!!
やらかした!!
あろうことか私はヤンデレを書ききることが……ヤンデレの魅力を十全に書く事が出来なかったのだ!!
詳しくは私の小説、幻想旅団Brave and pumpkinの過去編、2.5章を読んで欲しい。
今回の教材はこいつだ。
因みにこの過去編は自分の別作品であるA tragic summer experienceから輸入したものを加筆修正したものになる。
A tragic summer experienceは自分でも中々のクオリティのヤンデレが書けたと思っているのだが、問題は輸入先の幻想旅団Brave and pumpkinだ。
ここからは最新話までのネタバレが含まれる。見たく無い人はブラウザバック推奨だ。
良いかね?
ヒロインとなる唯は家庭内の不和や周囲の虐めにより主人公である清人にどっぷりと依存し、なんやかんや清人と恋人同士になる。
そんな折、父親による性的虐待を受け、尚且つその場面を運悪く清人に目撃され、唯は自殺を決意する。
ここまでは良かったのだよ。良いヤンデレムーブだったし概ね好評だったと言える。
だが、ここからがダメだった。
異世界に転生させられた唯は自身が死んでから水を得た魚のように生を謳歌している清人について耳にする。
そして、変わってしまった清人が憎くなり遂には復讐を開始する……。と言った感じの展開になる。
さて、悪い点がお分りいただけただろうか。
そう! 行動原理が少しだけズレているのだよ!!
まず基本的な構図から見て行こう。
唯→依存→清人
うーん実に単純明快。ヤンデレの構図として実にシンプルな作りになっているじゃあ無いか。
が、復讐となるとちょっと首を傾げたくなるだろう?
つまり、「依存しているなら復讐しなくね?」や、「仮にも恋人同士なのだし、そこで復讐を決意するとか沸点低すぎ無いか?」だ。
そう、今回の失敗はそこだ。
ヤンデレを動かす際に「動く理由」が少しでもズレていると幼稚な人間性の人物と見られてしまうのだ!!
ただ、唯は行動の背景として「普通な家庭を持つ清人」を憎んでいたことは描写されている。
されているのだが、それについて……つまり明確に憎悪を発表するイベントを組み込まなかったのが今回の失敗なのだよ!!
このくらい元から憎んでいて、その為に復讐を開始した。と言う構図がいまいちハッキリと見えてこないのだ!!
要するに先ほどの
唯→依存→清人 の構図ばかりに焦点が当てられ。
唯→憎悪→清人 の構図がぼやけてしまったのだ!! ガッデム!!
愛憎の描写不足がここまで祟るとは……厳しいなあ。
ここまでを纏めよう。
1 ヤンデレを動かすことに失敗すると精神性が幼稚に見えキャラクターの持ち味を殺しかねないという事。
2 ヤンデレを大きく動かそうとするならばそれ相応の理由が必要になり、それが小さかったり鮮明でないと幼稚に見えるという事。
こんな感じか。
「いや、ミスらないだろ。フツー」とか思ったかね?
「がば過ぎるんじゃあないの」とか思ったかね!?
とんでもない!!
ヤンデレが大好きで、ヤンデレについて日々考察していても実際に書くときは足元を掬われるのだよ!!
はあ、はあ。
ヤンデレを書く諸君はこうならないように気を付けてくれ給え。
因みに私は今マジのガチで凹んでいる……。
ん? 何故かって?
これではなろう内で本格派ヤンデレの金字塔になるという夢が遠ざかってしまうでは無いかあ!!
すーはあ。すーはあ。
……うん、今のは少し忘れてくれ。
ま、まあこの失敗を糧に私はヤンデレ道をさらに進んで行くとしよう。
幻想旅団についても何かしらの対策は講じる予定だ。
では、ヤンデレ好きの諸君!! サラダバー!!
……その後取り敢えず傷心を癒すべく私は「狂三キラー」を読み始めるのだった。
やっぱ狂三は最高だぜ!!