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ヒューリのレベリング計画

三日後。


私達は三日後にデルラジア大森林を出る事にした。


正直な所、私はもうお母様のステータスを超えてるし、〖龍化〗の能力があれば恐らくは今でも勝てるとも思う。

でも、〖龍化〗の能力とか...人間で無くなるようなスキルは出来るだけ使用したくない。それに、お母様は魔王スキル所有者だ。グレゴリーみたいにデバフ系スキル持っているかもしれないし、他に厄介なスキルも持ち合わせている可能性もある。


時間は限られているが、あるんだから、使うに越した事はない。




この三日間、私がやる事は自分のレベリングもそうだが、ロスとヒューリのレベリングを積極的に行おうと思う。


恐らく三日もあればヒューリを進化まで持っていける。


--------------------------------------


ーーレベリング初日


グレゴリー戦から数分後。私達は亡くなった獣人達を眠らせる為、一人一人に敬意を払いながら土の中に埋めていった。


そんな獣人達の中には父上さんも...


「父上...今までありがとうございました...」


虚しく、冷たい土を濡らすは少女の涙。


「父上...」


両手を合わせ、瞳を瞑る彼女の姿はとても儚いものだった。


本当に彼女を連れてっていいのだろうか?獣人達にとって、人間界は正に地獄。奴隷として扱われるのが当然の世界。事情を話せば、お父様やレイシアさん達なら多分、分かってくれる...でも、世間や帝国貴族は...絶対に彼女を認めたりしないだろう...

それに、何度も言うが私とお母様の戦いに...彼女を巻き込んでしまう...


「レーナさん。ありがとうございます!!!これで、里の皆も、少しは報われたでしょう...」


潤んだ瞳を地面に向け、深々と頭を下げるヒューリ。そんな彼女の言葉はハッキリと発せられ、8歳児の物とは思えなかった。


「それに、私を...弱いままでいた私を救ってくれて...本当にありがとうございます!!」


ゆっくりと頭を上げた彼女の言葉は少し重かった。どうしてなのかは分からない。ただ、その言葉に何か重い意味があるのだけは分かった。


「それで...あの...ヒューリさん..これから、敬語とか、止めにしません?」


突然の提案に一瞬戸惑いを見せたヒューリであったが、直ぐにその瞳を輝かせ、「はい!」と、年相応の無邪気さを見せながら、その声を大森林中に轟かせた。


***


「グラァァ!!」


「レーナ!そっち敵いったよ!」


「大丈夫!こっちは任せてヒューリ!」


【経験値70を獲得ましました。】

【スキル〖竜神:Lv2〗により、更に経験値70を獲得ました。】


【経験値71を獲得ましました。】

【スキル〖竜神:Lv2〗により、更に経験値71を獲得ました。】


【経験値68を獲得ましました。】

【スキル〖竜神:Lv2〗により、更に経験値68を獲得ました。】


大樹が並ぶ大森林で踊る二人の少女と一匹の竜。彼女らは虎の群れを前にして、余裕の表情...いや、笑顔を見せていた。


その理由は簡単だ。これは蹂躙じゅうりんではなく、略奪なのだから...笑顔を見せるのも..仕方ない?


「ヒューリ!ロス!後は任せた!!」


「余裕!!〖双鉄槍〗!!」


「グラァァ!!」


ヒューリの両手に生成された白銀に輝く槍は次の瞬間、ロスの鳴き声と共に二匹の虎の腹を貫通した。

彼女の体力はCランク下位にしてはかなり高い。しかし、それ以外のステータスは他Cランク下位とたいして変わらない。それなのに、彼女は同じCランク下位である虎を圧倒...ではないが、かなり善戦する事が出来た。これも〖緊那羅〗の能力なのだろうか?


そんな私の疑問に答えるかのように、ひんやりとした何かが私の肌に触れた。空を見上げてみると、冬の訪れを象徴する、白き粉が舞い降りているのが目に入った。

これはロスのスキル〖降雪〗だろう。今は春がそろそろ終わりそうだなぁ...って感じの季節だし、普通に雪が降るなんて事は絶対にない。

それに、これでヒューリがステータスで同じ力量の虎に善戦出来た理由が分かった。恐らくはこの〖降雪〗が与える状態異常が虎達の動きを鈍くしているのだろう。


私はロスのスキルが相手にどんなデバフを与えるのか気になり、生き残った虎のステータスを確認する事にした。


--------------------------------------

 種族:迅雷虎

 状態:凍傷(中)

ランク:C-

  LV:32/55


  HP:84/203

  MP:37/174

攻撃力:156(-20%)

防御力:151(-30%)

魔法力:147(-15%)

 速度:151(-30%)


通常スキル:

〖ハイスラッシュ:Lv6〗〖かぎ爪:Lv6〗〖突撃:Lv6〗〖嚙みつく:Lv5〗〖ハイスピード:Lv5〗〖毒牙:Lv5〗〖雷矢:Lv6〗〖雷視:Lv4〗〖雷槍:Lv3〗〖雷撃:Lv4〗


耐性スキル:

〖物理耐性:Lv6〗〖苦痛耐性:Lv6〗〖落下耐性:Lv5〗〖水属性耐性:Lv5〗〖火属性耐性:Lv6〗〖毒耐性:Lv6〗〖雷属性耐性:Lv7〗


特性スキル:


称号スキル:

〖デルラジア大森林の魔物:Lv--〗

--------------------------------------


何だ、凍傷(中)って...結構な化け物デバフじゃない...


流石に魔王スキル所有者であるグレゴリーのデバフには負けるけど、普通のデバフ与える系スキルに比べたら全然凄い...


ロスはステータスだけ見たら魔法力、攻撃力、防御力そして速度力、全てが同じぐらいのオールラウンダータイプだと思っていたけど、案外回復特化だったり、サポート役に適しているかもしれない。それでいてステータスが平均とか、ロスっていつも鳴いているだけだけど、実は天才...?


「これで終わり!!〖ダブルスラスト〗!!」


経験値獲得の通知は届かない。でも、敵は命の色を失い、力なくその場で倒れる。後半の戦いはロスとヒューリに任せたので、経験値を獲得しないのは当たり前なのだが、倒れる敵を前にしてこうも静かだと、死んだふりでもしているのではないかと、少し心配になってしまう。


「レーナ!初めてだよ!こんな数の迅雷虎を相手にしたのも!勝ったのも!!」


しかし、純粋無垢なヒューリのキラキラと輝く瞳は、一瞬にして私の不安を粉砕した。虎ゾンビの想像より、ヒューリとロスと一緒に過ごした方が5億倍落ち着くし、何より楽しい。


「今日はこれくらいにする?これ以上やったら明日の効率を悪くしちゃう可能性もあるし。」


獣人の里を後にして、私達は崩壊した祠を拠点としながら日が暮れる今まで経験値稼ぎを行っていた。普通の虎数匹に加えてCランク下位の変な大蛇まで現れた。後はⅮランク下位から上位までのお方が複数名。


〖神の卵〗チートを持たない彼女らでも、かなりのレベル上げになっただろう。拠点に帰ったら二人のステータスを拝見させてもらおう...


私達は帰り際に木の実を鼻歌まじりに拾い、取りながら、拠点である崩壊した祠に向かっていった。


***


私達の寝床。そこは崩壊した祠の中央。


そこは決して居心地のいい場所ではなかったが、野生の魔物が入って来れない領域でもあった。

色々と調べてみた結果、それは焔漿龍と初めて対面した時に感じた熱の様な物が原因だった。デルラジアの主を祀るこの区域から発せられる熱は、主とその従者以外には毒なんだとか...

まぁとにかく、称号スキル〖デルラジアの主〗を持ち合わせている私と、システム上は従者となっているロスとヒューリには無害で、その他に有害と言う事だ。


私は取り敢えず適当な瓦礫に腰掛け、同じく一息つくロスとヒューリに視線を送った。


「それじゃぁ、ステータス確認するからね...」


彼女にはもう、〖ステータス閲覧〗の事を話している。ロスも含めて、彼女は既に伝説を終わらせた私の姿を目撃している。変に隠し事の必要も無くなったし、こっちの方が色々と話しやすい。


無言のまま頷いたロスとヒューリを確認すると、私は意識を先ずはヒューリに向け、〖ステータス閲覧〗を発動させた。


 --------------------------------------

名前:『ヒューリ』


 種族:シルバー・ネル・ヒューム

 状態:通常

 年齢:8

ランク:C-

  LV:48/50


  HP:256/269

  MP:193/202

攻撃力:193

防御力:142

魔法力:149

速度:204


装備:〖古いワンピース:価値F〗


通常スキル:

〖カタルシス語:Lv6〗〖炎水球:Lv6〗〖クリーン:Lv5〗〖ハイスピード:Lv6〗〖電熱:Lv6〗〖双鉄槍:Lv6〗〖クロススラッシュ:Lv6〗〖魔力拳:Lv5〗〖ブースト:Lv5〗〖ダブルスラスト:Lv6〗


耐性スキル:

〖水属性耐性:Lv4〗〖恐怖耐性:Lv4〗〖物理耐性:Lv5〗〖苦痛耐性:Lv5〗〖火属性耐性:Lv4〗〖雷属性耐性:Lv4〗〖風属性耐性:Lv4〗


特性スキル:

〖疾風迅雷:Lv4〗


称号スキル:

〖獣王の娘:Lv--〗〖緊那羅の配下:Lv--〗

 --------------------------------------


強いな...それもかなり強い。

例えをだすと、私を散々苦しめた飛竜アスシリス並に強い。それに、あのスカル・リッチにも追い付くレベル。


進化も近いし...明日には確実に進化まで持っていく事ができる...でも...それで彼女を本物の魔物にしてしまうかもしれない...覚悟を決めたはずなのに...


私の心は未だに揺らでいた。進化に対する不安...それは誰よりも分かっていたはずだ...それを他人に...いや、今世で初めて出来た友人に背負わせようと言うのだ...


行うかどうか...最終的にそれは、彼女の決める事だ...でも、その可能性を提示した私にも責任はある。彼女が問題ないと言っても..どうしても考えてしまう。


私は心に不安を抱えたまま、ロスにも〖ステータス閲覧〗を使用する事にした。いつまで悩んだって仕方ない。今は一人と一匹のステータス確認と、それに応じた作戦会議を開く方が優先的だ。


--------------------------------------

 名前:『ロス』

 種族:カルレイク

 状態:通常

ランク:C

  LV:42/60


  HP:252/278

  MP:199/264

攻撃力:187

防御力:177

魔法力:178

 速度:183


通常スキル:

〖かぎ爪:Lv6〗〖突撃:Lv6〗〖氷竜の咆哮:Lv6〗〖ハイヒール:Lv6〗〖トリプルスラッシュ:Lv5〗〖リジェネレーション:Lv5〗〖氷結:Lv6〗〖降雪:Lv6〗〖流水砲:Lv5〗〖雪氷癒:Lv4〗


耐性スキル:

〖水属性耐性:Lv5〗〖氷属性耐性:Lv5〗〖恐怖耐性:Lv4〗〖物理耐性:Lv5〗〖落下耐性:Lv4〗〖火属性耐性:Lv5〗〖雷属性耐性:Lv5〗〖風属性耐性:Lv5〗


特性スキル:

〖飛行:Lv5〗〖竜の鱗:Lv5〗


称号スキル:

〖竜神の配下:Lv--〗〖竜神の右腕:Lv--〗

--------------------------------------


ロスは予想以上にレベルアップしているな。恐らくは焔漿龍戦の経験値も少し入っているのだろう。

このペースなら三日以内にロスの進化も行えるかもしれない。もし進化できたらお母様戦で一躍買ってくれる程強くなってくれるかもしれない。。

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