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再来のグレゴリー

【究極進化体〖ドラゴノイド〗Bランクモンスター。高位の竜種から加護を受けた〖ゼタ・ヒューム〗が至る究極進化体。その容赦は人間そのものだが、スキル〖竜人化〗を使い、翼や尾を生やす事もできる。その魔攻力やMPは絶大であり、全属性の魔法スキルを操る事ができる。ただ欠点として、防御力やHPが致命的に低い。】


説明がBランクの〖ドラゴノイド〗と全く変わらないんだけど...

でも、確かに進化先表示画面にはB+++と書いてあった。それに、進化するんだから強くなるのは確実。弱くなったり、そのままだったりなんて絶対にないはず...


問題だった容姿だけど、姿形が今のままなら多分問題ない。多分今すぐ進化しちゃっても問題ないと思うけど、どうなんだろう...


進化するか否か...そんな自身の運命を大きく変える選択に頭を抱えていると、徐々に体が重くなってくるのを感じた。


これは疲労感だけではない。体中を支配する脱力感。恐らくはMP切れに起こる症状だろう。私は段々と失われていく意識の中、自分に〖ステータス閲覧〗を行使する事にした。


--------------------------------------

名前:『レーナ・ヴォン・アルフォード』


 種族:ドラゴノイド

 状態:失闘諍(中)

 年齢:6

ランク:B

  LV:64/90


  HP:321/404

  MP:74/597(毎秒-5)

攻撃力:487(+120%)(-80%)

防御力:298(+10)(-80%)

魔法力:501(+150%)(-80%)

 速度:456(+150%)(+120%)(-80%)


 装備:〖アルフォード家のワンピース:価値C-〗


魔王スキル:

〖竜神:Lv1〗


通常スキル:

〖カタルシス語:Lv5〗〖宝岩樹:Lv3〗〖氷結界:Lv3〗〖流氷塊:Lv3〗〖鋼鉄塊:Lv3〗〖死滅霧:Lv3〗〖治癒光:Lv3〗〖常世闇:Lv3〗〖獄炎柱:Lv3〗〖火炎牢獄:Lv3〗〖轟風砲:Lv3〗〖濁流線:Lv3〗〖奔流:Lv3〗〖マナスラッシュ:Lv5〗


耐性スキル:

〖衰弱耐性:Lv2〗〖貴族耐性:Lv1〗〖水属性耐性:Lv7〗〖恐怖耐性:Lv6〗〖物理耐性:Lv7〗〖苦痛耐性:Lv7〗〖落下耐性:Lv6〗〖火属性耐性:Lv7〗〖雷属性耐性:Lv7〗〖風属性耐性:Lv7〗〖闇属性耐性:Lv7〗


特性スキル:

〖鑑定:Lv7〗〖念話:Lv7〗〖飛行:Lv6〗〖土兵創生:Lv2〗〖氷刃乱舞:Lv2〗〖断罪之光:Lv2〗〖竜人化:Lv2〗〖湧水源:Lv6〗〖炎熱空間:Lv6〗〖天候支配:Lv6〗


称号スキル:

〖神の卵:Lv--〗〖剣聖の娘:Lv--〗〖吞気なお嬢様:Lv2〗〖竜王の加護:Lv--〗〖稲光:Lv6〗

--------------------------------------



MP残量がかなり少ないな。このまま(毎秒-5MP)の状態異常が続くと、あと数秒も持たずに完全に意識を失ってしまうだろうな。

ロスとすっかり回復した様子のヒューリならそこら辺の魔物にやられる事はないと思うけど、またグレゴリーが変な事してこないか正直不安だ。

素のステータスならヒューリでもグレゴリーに勝てると思うけど、グレゴリーは魔王スキル持ちだし、他にも変なスキルを沢山もっていた。


「お前...本当に龍種を...」


そんな私の心境を嘲笑うかのように一人の男の声が届く。声の根源へと目を向けると、そこには一人の男、呆然とした表情のグレゴリーが立っていた。


「お前!!分かっているのか!!龍種を消す意味を!!!!」



珍しく真剣な眼差しで発せられた言葉は、私には理解できない事だった。龍種を消す意味...

確かに龍種は創造の時から存在すると言われる存在。あんな性格ではあったけれども、何か重要な役目を持っていてもおかしくはない。

例えば、デルラジア大森林の魔物を束ねるとか、デルラジア大森林内の魔物を外に出さない様にするとか...?


「あなた!!里の皆を!!!よくも.....!」


泣き叫ぶヒューリ。鋭い眼差しでグレゴリーを睨みながら、ポロポロと涙を流す。ロスはそんな彼女の姿を見て少し困惑の色を見せていたが、直ぐに彼女に駆け寄り、優しく背中を撫でてやっていた。


「お前の里なんてどうでもいいんだよー!!!」


グレゴリーは頭を抱え、地面に膝をつく。殺るなら今だ、MPが少ないヒューリでも、今のグレゴリーなら簡単に倒す事ができるだろう。


でも、彼女は動こうとはしなかった。それは、一度やられた相手から出てくる恐怖からか、倒れ込む私の身を案じて、私から離れる事を彼女の心が拒否しているからか...


どちらにしても、彼女は頬を濡らし、グレゴリーを睨み付けるだけであった。


そんな彼女に寄り添っている間にも、私の意識は段々と失われていった。一番恐れていた状態だ。目の前にはグレゴリー。しかも情緒不安定なグレゴリーがだ。

最悪の場合、彼はまたあの馬鹿げたデバフスキルを使う可能性だってある。


私は必死で彼に抵抗する手段を考えたが、薄れてゆく意識はそれを許さなかった。


「はっはっはっ...」


グレゴリーの笑い声か...さっきまで激怒していたはずなのに、何故か彼は口角を上げていた。


「面白い...どちらにしても...目的は変わらない...」


グレゴリーは呟いた...表情は見えないが、悪寒を感じさせる程の負の念を放っていた彼に恐怖を覚えられずにはいられなかった。


「〖竜神〗の力は頂く...〖闘諍協奏曲第三番〗!!」


「レーナさんはここで待っていてください...私が行ってきます。」


「グルルァァァァ!!」


グレゴリーの声を聞いたヒューリは私に優しく声をかけ、ロスもそれに続いて鳴き声を上げる。


〖闘諍協奏曲第三番〗は確か、私達にあの状態異常を食らわせたスキルだ。私をこの状態に陥れたスキル...なのに..グレゴリーは確かにそのスキルを使ったはずなのに...

ヒューリやロスはデバフを食らった様子はない。私に優しい視線を送る余裕すらみせている。


そんな彼女らは勢い良く高笑いするグレゴリーの方へとかけっていった。


これはどう考えてもおかしい。グレゴリーはヒューリ達の姿を見て、状態異常が効いてない事くらい把握したはずだ。それなのに...高笑い?何処から出てくるんだ、そんな余裕は...


私は不安に思い、最後の意識を振り絞って彼に〖ステータス閲覧〗を使用した。


--------------------------------------

名前:『グレゴリー』


 種族:ラグロン

 状態:通常

 年齢:29

ランク:E+

  LV:23/25


  HP:112/56

  MP:104/52

攻撃力:51(+444%)(+111)

防御力:67(+444%)

魔法力:48(+444%)

 速度:42(+444%)


 装備:〖焔漿龍の剣:価値B+〗


魔王スキル:

〖緊那羅:Lv2〗


通常スキル:

〖カタルシス語:Lv6〗〖アンハーモニー:Lv3〗


耐性スキル:

〖水属性耐性:Lv2〗〖物理耐性:Lv3〗〖雷属性耐性:Lv3〗〖風属性耐性:Lv3〗〖火属性耐性:Lv4〗〖熱耐性:Lv5〗〖闇属性耐性:Lv4〗


特性スキル:

〖鑑定:Lv5〗〖ステータス閲覧:Lv4〗〖念話:Lv2〗〖闘諍協奏曲第三番:Lv--〗


称号スキル:

〖神の卵:Lv--〗

--------------------------------------


あの馬鹿げたバフが...なるほど、〖闘諍協奏曲第三番〗は相手へのデバフだけでなく、自身のバフに使う事もできるのか。


それはいいとして、これはかなりまずいぞ、ロスとヒューリだけで勝てるとは思えない。HP、MPや防御力を見た感じ、攻撃はそれなりに通りそうだけど、問題はそこじゃない。彼の攻撃力...〖焔漿龍の剣〗の攻撃力補正が強すぎる。


「ヒューリさん..!ロス...!!戻って...」


薄れてゆく意識の中、私の口から発せられた言葉は今の彼女らに伝えるには弱弱しすぎた。


「グルルァァァァ!!」


「なんですか...あれは...」


苦しみの声を轟かすロス。絶望の声を漏らすヒューリ。

その直後、私は目を瞑ってしまい、薄れる意識に身をゆだねるだけになってしまった。


【種族〖No Name〗に進化しますか?】


そんな私の頭の中に一通の通知が届く。


ほぼ完全に失われて行く意識の中にいた私は、その通知が何をいっているのか分からなかった。


ただ、何故か私は分かった。


その問の答えを。


何かが。


誰かが教えてくれた。


「はい」

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