新たな人生
あれ?
私、何してたんだっけ。
私を永遠の眠り(ただの睡眠)から目を覚まさせてくれた王子様は私が目を瞑ったまま感じ取ったただの日光だった。
そうだ!私の記憶!どうなったんだ!そしてここは何処なんだ!
意識が完全に戻ると、私はこの前起った事を思い出し、再びパニック状態になってしまった。
「(*@#@%$@$&@*$@^。」
何処かで聞いたことのあるような、透き通った美しい女性の声が私の前からして来た。
この人の声、何処かで聞いたことあるような。目も開けられないし、確証はないけど、多分私は前回の場所から余り移動してないと思う、何というか...空気が似てる。
それはいいとして、もっかい動いてみよう。寝たから治ってるかもしれないし、金縛り(仮)。まぁ普通は数分もしないうちに解けるんでしょうけど...
私は力いっぱい腕や足を動かそうとするが、全く動かなかった。ただ、ほんの少しだけ、瞼が動くのを感じた...ような気がした。
これってもしかしなくても、目開けられるんじゃない!!噓でしょ!光よ!光をより強く感じることができる!!
私は目を開ける事ができるかもしれない...というだけでかなり興奮してしまった。私が普通に立花麗奈をしていたころ、何時ものようにしていたこの動作が、まさかこんなに素晴らしいことだなんて。今まで真っ暗な世界にいた私に光が見えるようになるだけではない、現状を把握する事ができる。こんなに喜ばしい事があっただろうか。私は光に、その瞳で受けられる情報に飢えていた。
私は意識を瞼へと集中させ、力のすべてを振り絞り、『目を開けた』。すると、少し力を入れただけで簡単に目を開ける事が出来た。私は目を勢い良く開けてしまい、長時間見てこなかった光を一気にその瞳に刻み込む羽目になってしまった。
うわぁぁぁあぁ!!ま~~ぶ~~し~~い~~!!
私は一瞬のうちに受けた大量の光に耐え切れず、直ぐに目を閉じてしまった。私は少し休憩すると、今度はゆっくりと目を開け、少しずつ光に慣れていった。目が慣れてくると、そこには無駄に豪華なシャンデリアが天井にぶら下がっているのが見えた。
取り敢えず、シャンデリアは置いといて...ここは一体何処なんだ?まぁ、部屋の明るさからして多分今は朝か昼あたりだと思うけど、私はこんな時間に記憶喪失やってていいのか?学校とか会社とか、覚えてないけど、行かなくてはならない時間帯だと思うけど。そもそもこんな時間に金縛り(仮)が起こるのか?お化けは夜限定だと思ってたけど...
「レーナ*%!*@&*@&*」
私がお化けの生態や行動原理について本気で考えていると、さっきの声の持ち主であろう女性が落ち着いた声で私に何かを語りかけ、顔を覗かせてきた。
うわぁ!びっくりした。結構本気でお化けかと思った。
その声の女性は長く美しい金色の髪を揺らし、笑顔で私を見つめていた。女性は20代前半位の顔つきで、メイド服のようなもの着ていた。水色の瞳が印象的で、顔が小さく、一言でいうと美人だった。あと...胸がそれなりに大きかった...
初対面で失礼かもしれないけど、これだけは言わせてくれ(心の中で)、なんだその無駄な肉は!!!!
なんだその無駄な肉は!!!(大事な事なので二回言う)
私が初対面の人の贅肉を見ただけでこんなに怒るのには、ちゃんとした理由がある。それは言うまでもなく羨ましかったからだ。記憶喪失な私でも覚えてる事はいくつかある。その中の一つがコンプレックスでもある胸のサイズ...私が喉から手が出る程欲していた代物を、どこの馬の骨とも分からない金髪美女が手にしているのだ!こんな許し難い事はない!!
私はしばらくの間『慎み』つまりジャパニーズ魂に付いて淡々と語っていると(心の中で)大変なことに気づいてしまった。
そう言えば、私何してるんだろう。ここがどこなのか状況確認するんじゃなかったの!?なに贅肉金髪美女に翻弄されてるのよ!しっかりしないと。
「あうっ!あぶぅぅぅ!!」
聞き覚えのある赤ち%