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三國の武将達の幻想入り  作者: 儚月
武将達の幻想入り
2/2

副将王平、伊籍

趣味全開で書いているので気にしないで下さいね。

張飛達が紫に幻想入りさせられる少し前に、紫によって幻想入りさせられていた王平と伊籍は兵達を偵察に向かわせ、二人だけで森の中を歩いていた。


「伊籍殿。この場所は一体?」


「さあ...私にも検討は付きませんが、ここが先程の戦場では無いことは確かです。」


「ううむ...早くこの先に偵察に行った兵達と合流しないとな。」


「そうですな。所で、気付いておいでか?」


「うむ。おい!隠れてないで出てきたらどうだ!!」


王平は茂みの方に向かって叫ぶと、人影の様なものが出てきた。


「あなたは何者ですかな?そして、この場所は一体...」


伊籍が人影に向かって質問しようとした時、いきなりその人影が襲いかかってきた。


「伊籍殿!」


王平は間一髪で伊籍に襲いかかろうとした人影を斬り、伊籍を助けた。


「た...助かりました。それにしても此奴は一体...!?」


伊籍が屍と化した死体を調べようと近付いたが、すぐに離れてしまった。


「伊籍殿?どうなされた?」


「...急ぎ他の兵達と合流しなければ!」


「い、伊籍!一体どうしたと言うのだ!?」


伊籍は王平に死体の方を見るように言った。


「この死体がどうしたと...っ!?」


王平は死体を確認すると、それは人の形をした異形の化け物であった。


「こ、これは!!」


「どうやら、私達は戦場よりも厄介な場所にいるようです。」


「っ!それでは斥候の兵達は!」


「ええ、急ぎましょう。恐らく私達と同じ化け物に襲われているかもしれません。」


すると、近くから兵達の叫び声と共に戦闘音が聞こえた。


「!!今の音は!」


「急ぎましょう!王平殿!」


二人は急ぎ戦いの起きているであろう場所に向かった。そして、そこで見たものは戦場が優しく感じてしまう程の酷い有様であった。兵達は既に半数近くが殺されており、その殺され方は引きちぎられたような死に方だった。


「お、王平様!伊籍様!」


二人が唖然としてその『戦場』を見ていると、近くにいた兵の一人が駆け寄って来た。


「おい...!今の戦況は...!」


「はっ!見ての通り我が方の兵達の半数が既に殺され、善戦している者達も既に限界が近づいております!」


「王平殿!早く兵達を救出しないと!」


「分かっておる!行くぞ、伊籍殿!」


二人は近くにいる化け物を斬り伏せながら兵達の救出に向かった。


「そりゃああ!!」


王平は元は魏の武将であり、その実力はかなりのものである。一度の斬撃で化け物を二~三体を斬っていた。


「はっ!」


一方の伊籍は戦闘よりも軍略に長けているので戦闘には不向きだったが、その知略で敵の攻撃を読み確実に化け物を斬っていった。


「おお!王平様と伊籍様が来てくれたぞ!我らも奮戦するぞ!」


兵達は王平達の奮戦を見て士気が上がった様子だった。しかし、すぐに敵が何処からか湧いてくるので全滅は時間の問題だった。


「くっ!このままでは全滅だ!」


「せめて将軍達がいてくれたら...!」


二人が背中合わさで敵に向かいあっていると、近くにいた敵が吹き飛んでいった。


「!!?今のは!?」


「王平!!伊籍!!無事か!?」


先程まで化け物がいた場所から二人の人が出てきた。それは伊籍と王平が先程話していた人物であった。


「張飛将軍!厳顔将軍!来て下さったのですか!?」


「当たり前だろう!仲間を助けるのは当然の事だぜ!」


「張飛殿。今はこの化け物共を殲滅致しましょうぞ。」


「おお!そうだな!伊籍!王平!今戦っている兵達を全員下げろ!」


「全員ですか!?」


「おうよ!後は俺様と厳顔に任せな!」


伊籍は戦っている兵達を全員下げると、張飛と厳顔は化け物の中に突っ込んで行った。


「うぉーりゃ!!」


「せいや!!」


二人は化け物共の中に行くとそれぞれの獲物を振るいながら、化け物を減らしていった。


「おお!これが歴戦の将軍達の実力...!!」


「王平殿!私達は私達で寄ってくる化け物から兵達を守りましょうぞ!」


「うむ!心得た!」


かくして、張飛、厳顔、王平、伊籍の活躍により付近にいた化け物達は全滅したようだった。


「ふう。これで一通りは片付けたか?」


「ええ、どうやら化け物共は全滅出来たようです。」


「これで一安心ですな。」


「とりあえず兵達を休めましょう。」


張飛達は辺りを警戒しながら兵達を休ませた。


「それにしても、この場所は一体何なのですか?」


「それにこの化け物共は...」


「分からねぇ。ただ、場所は分かる。この場所は『幻想郷』と言う場所らしい。」


王平と伊籍は顔を見合わせてから張飛に質問した。


「張飛将軍。幻想郷とは一体?」


「それが俺にもよく分からねぇんだ。」


「うむ、ただ分かる事はこの場所がかなり危険だという事だ。」


張飛達は暫く黙った後、この後どうするか話し合った。


「とりあえず、この場所に留まるのも危険です。何処か安全な場所を探してはみませんか?」


「ふむ。それが一番良い策ですね。」


「私も賛成です。張飛殿は如何かな。」


「俺様も賛成だ。今は一刻も兵達を安全な場所で休ませてやりたいからな。」


張飛達の意見は全員同じなようで、一刻も早く安全な場所を探す事にした。


「よし、おい!お前ら!今からこの森から離れる!後少し休んだら出発するぞ!」


張飛は兵達にそう指示を与えた後、張飛は伊籍達と兵達を分ける事にした。


「とりあえず、今生き残っている兵達の人数は?」


「はい。負傷している兵を合わせると、ざっと20人です。」


「何?ここに来る前にはまだ兵達がいたじゃねえか?」


「それが、私達の近くにいた兵達だけがこの場所に連れてこられたようなのです。それに先程の戦いで半数近くの兵達が化け物に...」


「と言う事は向こうでは...」


「厳顔。言うんじゃねぇ...」


暫く四人は黙っていたが、張飛が再び兵達の人数分けを始めた。


「とりあえず、この話は後だ。今は兵達を分けないとな。」


「うむ。そうですな。」


「人数的には一人5人ずつの兵の振り分けになりますな。」


「5人...かなり人数が少ないですな。これ以上は兵達を死なせてはいけないですな。」


「だな。これ以上兵達を減らしたくはねぇ。おめぇら、気合い入れて兵達を守れよ!」


「「「おお!!」」」


張飛達は兵の振り分けを終えると、兵達に出発する合図を出した。


「よし!行くぞ!」


張飛達は兵達を携えると森から脱出する為に行動するのであった。

張飛と厳顔強いですね。勿論、王平と伊籍も強いですがね。

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