残涼トマト
(全く、踏んだり蹴ったりだ。)
液体がするすると流れ、デジアナ表示する時計を眺めていた店長はある一本の電話が入った。またもやバカな製薬会社の要望だ。作用の強い薬物を引き取るしか方法は無かった。製薬会社に圧力をかけられたからだ。
なぜこの店長に製薬会社から要望が来るのか。店長は雑貨屋を営んでいる。店の名を「ケミカルガーデン」という。この店長は化学技術者であり、「ケミカルケア」を使って化学物質、薬物を無毒化処理している。
「今日は若い子が店を任せるつもりだから本業をするよ。」
「分かったわ、私も店を手伝うから」
妻は気立て良く優しくて協力的。
私はどうしたことか大麻というものに馴染めない。捨てられる薬品、過去の産物…。
「メントール」も捨てるのか?
「ケミカルケア」に任せると何だか悲しい。
「ナチュラルメディカル主義」の世の中、私の愛するマシンが役に立つとはな。
店長はそっと「メントール」をズボンのポケットに隠した。
過去の産物は雑貨に応用して若い子達がその雑貨を売っていた。その中にあるトマトスライムは化学的に作られているが実質無害、メントールが入っている。
「ナナー!トマトスライムに何か混ぜたろ?」
「ハル知らないの?メントールだよ。」
「メントールじゃないよ、ダルいのに落ち着かないよ!」
「私がメジャートランキライザーを混ぜたんだ。」と店長が告白した。
「え?」
「どうしてそんな事を?」と妻は動揺した。
「不要な化学処理はもう、懲り懲りだ。」
「嫌なら辞めちまいなよ!」
とナナはそのトマトスライムを店長の顔に投げつけた。
「「残涼トマト」はっはっ」と笑い、ナナは店の二階の住居に上がっていった。
「ナナはマリファナをやっているな…。」と店長はため息。
店長は翌朝、行方をくらました。
「ハル大丈夫?」
「何かしらバカみたいに寝たよ!」
と朝、ベッドの上で二人はホッとしていた。
昼になると警察が来て店長は自殺したと知らされた。
「ケミカル好きに大人気!ケミカルガーデンに是非ご来店ください」
二人はマリファナを摂取しているが、依然としてこの雑貨屋はケミカルを売りにしていた。




