プロローグ
初投稿です!!
読んでいただけたら幸いです!
学生なので続き書くのがだいぶ時間かかりそうですが、頑張ります!
- プロローグ -
みんなは、この世界についてどこまで知っているだろう。
政治家がバカしているが、基本的に平和な世界と思っているだろう。
だが、それは間違いだ。
なぜなら、その考えは常識が通じる場合のみだ。
では、常識が通じない場合とはどういうときだろう。
例えば、魔法が存在する場合。
前置きはここまでにして、そろそろオレの自己紹介しよう。
オレの名前は八塚 武、魔法師という職に高校一年生ながら就いている。
まぁ、職という言い方をしているが、魔法を使える人は全員この魔法師という呼ばれ方をする。
さて、今自分は何処にいるかというと学校の校長室のドアの前にいる。何か悪いことをしたわけではない、校長から話があると、担任に言われここまで来たのである。
ちなみに、オレが通っているこの私立ローザンヌ学園は、学生の魔法師のみ通うことができる学園である。
詳しい説明は、追々話すとしよう。
オレは深呼吸をしてドアノブを回す。
「失礼します・・・。」
「おぉ、来たか。」
透明感がある低い声。この声の持ち主こそ、ここローザンヌ学園の校長マルコ・セロ。
この見た目が三十手前か少し過ぎたぐらいにしか見えないこの校長、実年齢を言うと軽く五十歳を超えていて、うわさによれば百年近く生きているらしい。
オレはこの年齢不詳の校長があまり好きではない。
理由は言うことがいちいちお説教くさいからだ。おそらく、すごくいい人なんだろう。
しかし、それを差し引いてもいつも話が長くて、面倒くさい。
今回も話が長くなると予想したオレは、頭の中で暇つぶしに何をするか考えていた。
そんなことを考えているとセロはオレに向かって喋りかけてきた。
「今日、呼んだ理由が分かるか?」
「いえ・・、さっぱり・・。」
オレは首をかしげる。
セロは椅子に腰かけていたが、立ち上がり窓を眺めた。
「八塚。お前、しばらく通常任務から外れろ。」
「はいっ??」
こんな話だったとは予想外だ。
ちなみに、通常任務というのはオレの仕事のことで、魔法師はすべてこの仕事に就く。
内容は、魔物狩り。オレ達魔法師の存在意義の一つだ。
魔法師が誕生したのは、一般の人には見えない魔物による被害を最小限にしようという目的で創られた、
いはゆる、自警団的な意味合いが強いものだった。
まぁ、いまや魔法師は世界に何万もおり、いくつかの組織に分かれたりしているので、もはや自警団という枠に収まりきらなくなったが・・・。
話をもとに戻そう。
つまり、この校長が言っていることは、オレに魔法師をやめろと言っていることに等しいのである。
「えっ! オ・・オレなんかしました?」
「おいおい、そんな深刻な顔するなよ、別にペナルティじゃないんだ。その・・、説明しづらいからまず簡単に言うと、お前に特別任務を与える。」
「特別任務?」
「あぁ、内容は人探し。実はここ半年、魔物の不自然死が相次いでいる。とても魔物同士で争った痕跡とは思えないものばかりでな。おそらく、魔法師が関係してる。しかも、実力はかなりのものと思う。」
「つまり、その魔法師を捕まえるということですか?」
オレがそう言うとセロはこっちを見てうなづいた。
「そういうことだ。あと、この任務は極秘ランクAとする。だから、他言無用はもちろんのことだが、
通常任務と見せかけながら特別任務をこなせ。」
なかなか無茶なことを言うなこの人。
嘘をつくのが苦手なオレにとってこの任務は酷なものになりそうだ。
だが、個人的に任務をもらえることは滅多にない。特に高一のオレにとっては。
これは自分の実力をアピールできる最高のチャンスだ。
「了解です、セロ団長。全力で任務を遂行します。」
オレは迷うことなく返事をする。
その答えを聞いて満足したのか、セロはにっこりとした。
「よし、その答えを待っていた。ただ、学校内では校長と呼ぶように、確かにオレはお前の上司だが、同時にお前の先生でもありこの学校の校長でもあるんだからな。いいか?」
「はい、わかりました校長先生。」
うっかり、外での呼び方になってしまったが、オレは悪びれず答えた。
「では、八塚 武。ローザンヌ学園校長として、また聖魔装団団長としてお前に極秘ランクAの特別任務を与える。謎の魔法師を見つけ次第捕獲せよ!」
「はい!!」
まだ、このときのオレはこの任務をただの重要な任務としか思っていなかった。
もしかするとこのとき、この任務を断っていたら、オレの人生はおそらくだいぶ違うものになっていただろうと今になって思う。そう、この任務で・・・・。
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