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 “王都”黒の王国の首都。様々な色や大きさの建物。無機質なビル群ではなく、まるでおとぎ話に出てくるような、レンガ造りやログハウスのような可愛らしい家々が立ち並ぶ。

 ハロにこの国の名前を“黒の王国”と聞いていた夕貴は、この国は黒で覆われたものだと思っていたが、鮮やかな世界に驚きを隠せなかった。  

 夕貴だけでなく、王都を訪れたことがない子供たちからも感嘆のため息が聞こえる。

 中央にそびえる美しい建築物が城なのだろうか、周囲を見ると中央に向かって祈りを捧げている人々が見受けられた。

 衛兵たちに連れられ通りを歩いていると、同情や痛ましい者を見る目を向けられる。どういった経緯で子供たちがこの道を歩いているか知っているのだ。

 しばらく歩き、大きな建物がいくつも入った敷地内に案内された。

 団体の後方にいた夕貴たちには分からなかったが、いつの間にかボルンは消えており、代わりに年嵩の温和そうな老紳士が、引率している。

 ここがどこだか分からないまま、大きな建物の一つに足を踏み入れ、用意されていた椅子に腰を掛けた。

 黒板を正面に階段のように設置されている椅子と机が連なった様子は、見たことはないがまるで大学のようで落ち着かない気持ちにさせられる。

 同じ気持ちなのか、皆ソワソワと体をゆれ動かしたり、あたりを見渡したりしていた。

 建物内に入るまで顔に出さなかったリオですら、緊張しているようだ。

「ここって何?」

「知らん。ただ、遠目だけど、奥の敷地に同じくらいの子供たちがいた」

「…俺たちのような子供たちの施設なのか、あるいはー」

 リオがリノの言葉を継いで口を開き始めたとき、黒板付近にあった扉が小さな音を立てて開かれた。

 ここに案内してくれた紳士とはまた別の、初老の男性と、四十代ほどの男女が一人ずつ。初老の男性は穏やかな表情をしているが、後ろの二人の顔は少しばかり固い。

「黒の森の子供たち、初めまして。私はセトと言います。この度の白の国の襲撃で皆さんのご家族、ご友人、お知り合いの方も含め大変な思いをされたことでしょう。黒の森にはこれから復興のために専門の職人や衛兵が向かいます。ただ、その中に君たちを置いておくことは、難しいと国が判断しました。君たちにはここで様々なことを学び、今後につなげていってほしいと、切に願います」

 子供には分からない大人の事情があるのだろう、と夕貴は感じたが、やはり大人の事情でしかない。リオと一緒にいる子はまだ幼いし、小学生のような子供たちも多い。なによりも多いのは、夕貴やリノの年の頃だが、家族と離すのは国だろうと勝手すぎる。

 夕貴だけではなく、他の子供も同じことを思っているのか、目の前に立つ大人たちへの視線は冷ややかだ。

「…私たちを信用できないだろうけど、嫌でもここで生活していかなくてはいけない。いろいろ準備もあるので、三日後から君たちには“学園”に通ってもらいます。この敷地内の中央にあるのが学び舎で、その奥には居住区となる寮があります」

 前の席に座っていた子供から後ろへと数枚の用紙が回される。

 敷地内の地図、授業内容、授業時間、門限と諸々書いてあるが、半数以上の子供たちがざわついている。

 夕貴は回されてきた用紙を見て、口元に笑みは浮かべているが、顔色はよくない。

(まずい…)

 ペラペラと用紙をめくり、机の上に置く。

 必要事項の書かれている書類なんて、自分が入学する時もまともに見てはいなかった。まさか、こんな事態になるとも思っていなかったので、少しばかりの後悔と親の有難さを改めて感じる。

 しかし、今はそんなことを気にしている場合ではないのだ。

(文字が読めない)

 初めて会ったハロはもちろん、リオたちとも問題なく話せていたので、まさか文字が読めないとは思っていなかった。

 生まれた時から日本語に囲まれ、小学校の高学年から今まで授業で微々たる程度しか英語に触れてこなかった夕貴にとって、外国語は恐ろしいものだ。

 日本で暮していくならば日本語のみで生きていける。日本人が海外旅行に行くとその国の言語か、英語でどうにかしようと頑張るのに、なぜ来日する外国人は日本語でどうにかしようと考えない、と日本語のみで生きていこうと考えていた夕貴にとってはまさに青天の霹靂。

(ローマ字っぽいのがならんでいる)

 そう。ローマ字だろうとは思うのだが、文字の上に点が打ってあったり、知っている字体と違ったりで、顔には出ないものの、夕貴はかなり焦っていた。

 周囲のざわつきに気づくことなく、夕貴は用紙を握りしめていた。

 頭の中は『どうしよう』という言葉のみだ。リオやリノの声も聞こえていない。

「…―おい、ユウキ。お前、文字が読めないのか?」

 ビクリッ!とリノの言葉に夕貴の肩が揺れる。

 話せるのに、読めないとは誰も思わないだろう。夕貴だって自分のクラスメートが教科書を読めないなどと、露ほどにも考えないのだ。

 何を言われるか、と嫌な緊張を胸に抱え、俯いているとリノがこそこそと話しかけてきた。

「よかった。俺もなんだよ。っつーか、半分くらいの奴が読めないみたいだけど」

「…え?」

「リノ、良かったって言い方はないだろう。俺も全て解るわけじゃないが、その分学ぶことが多くなるんだぞ?ああ、ユウキ。不安は解るけど、思いつめないほうがいい。王都に住んでいる人以外の半数以上は文字が読めないんだから、恥ずかしいことじゃないよ。これから一緒に頑張ろう」

 リノの安堵した顔とリオの励ます笑顔に、間抜けにも開けたままの口を閉じることを忘れ、今言われたことを頭の中で反芻する。

 自分だけじゃなかったことに喜ぶべきか、この現状を恐ろしく感じるべきか、夕貴には分からない。

 義務教育を受けている夕貴からすれば、同じ国に住んでいるのに教育に差ができるのはおかしい、と思うのだ。日本だって皆がみんな同じレベルの勉強を施されていることはないが、それでも最低ラインは決められているはずだ。

 王都とそれ以外の開きが大きい。

 差別は小さな歪みから生まれる。

(知識…想像、行動)

 ハロのアドバイスがとても大切なことがわかる。

 夕貴はこれからが少し怖くて、思わず胸元の指輪を握りしめた。

 文字を覚えなくては、新しい家族に何かあった時困ることになる。この国のことを知らなければ、彼を守れないかもしれない。大切な家族といる為には知識をつけるための行動が必要なのだ。

「…リオ、私…本当に、全然わからないんだ」

 夕貴の言葉に微笑んだリオは、もらった用紙の一文を指しながら優しい声で伝える。

「ここに、必須科目“言語”って書いてある。学園も俺たちの現状を知っているんだ。教えてもらえるって有難いな。ユウキ、ひとつずつ覚えていこう。俺も分からない言葉は沢山あるから、一緒、な?」

「うん」

 夕貴が用紙を穴が開くほどにじっと見つめていると、仔犬はそれをフンフンと匂いを嗅ぎ、興味なさそうにフン!と大きな鼻息を吐く。

 リノは見るのも嫌なのか、用紙をリオに預け机に突っ伏した。

「皆にいきわたったようなので、一枚目から説明していきます」

(数字は同じみたいだ…)

セトの声は大きな声だが、決して威圧感ある言い方ではなく、ゆっくりと分かりやすいように聞こえる。ボルンとは大違いだ。

 わかりやすいように話してくれているが、頭の中にとどめておくには情報量が多い。しかも、学園に着いたばかりで落ち着かないこの状況での説明だ。何人が理解しているのだろう。

 夕貴も話しをちゃんと聞こうと、頑張るが全部が全部頭に入るはずがない。

 学園の授業時間は慣れていけば、どうにかなるだろう。門限も今は必要ない。学費、食費、その他諸々も無料は有難いが、そのくだりも今はどうでもいい。制服のサイズを調べるのもすぐに終わることだ。部屋は一人部屋でベッドと棚、机は備え付けられているが、トイレと風呂場が共同。郷に入っては郷に従え、だ。

「必須科目と選択科目については、一ヶ月後に改めて話します。さて、ここまでで質問がある子はいますか?」

 知らない顔の多いこの中で、手を挙げるのは勇気がいる。しかも、右も左も分からないのだ、何を聞いていいかもわからないだろう。

 セトは学園に入ってくる子供たちに同じように説明をし、同じように問いかけてきた。その中で、質問をしてくる子供は僅かであり、今回も問いはしたが特に聞いてくる者もいないだろう、と考え教室内を見渡した。

(いないようですね)

 後ろに控えていた二人に壇上を譲ろうと、足を半歩後ろに下げた、瞬間。

「―あの、質問いいですか?」

 可愛らしい、とは言えないが良く通る、やや緊張した声が響く。夕貴だ。

 スッと手を高く上げ、セトを大きな瞳で見つめている。隣にいるリノはまさか夕貴が質問するとは思っていなかったのか、机に懐いていた体を起こしている。

「…ええ、どうぞ」

「学園内…寮内でもなんですが、この子と一緒にいることはできますか?」

 夕貴はセトに見えるように仔犬を抱き上げる。セトから見れば黒い塊にしか見えないだろうが、「ワフッ」と吠えたことによって生き物だと認識した。

「仔犬ですか?」

「はい。黒の森から一緒に来た家族です」

 この子と一緒にいられないなら、今後のことを一から考えなければならない、と夕貴は緊張する。

「ふむ…前例はありますが、なかなかないパターンですね。学園内にいるのはもちろん問題はありません。寮も同様です。その子の生活についても補償はしますが、授業中というのは…」

「いい子にしています。もし迷惑を掛けたら私が責任を取ります」

 夕貴の言葉に笑みを浮かべると、頷いた。

「わかりました、その子の面倒をちゃんと見ることを条件に、行動を共にすることを認めます。あとで改めて注意事項を伝えます」

「あ、ありがとうございます」

 夕貴が勢いよく頭をさげていると、その頭上にのしかかるようにセトの声が降ってきた。

「ひとつ、貴女に忠告します。“責任を取る”という言葉を容易に使わないこと。厳しい言い方になるかもしれませんが、貴女にできることは限られています。何かあった時に責任を貴女が取れるとは思えません。その言葉はもっと成長してから使いなさい」

「…はい」

 セトの強い視線と、その内容に夕貴は唇を噛み締めながら返事をした。自分でもできることが限られているのは知っているが、人に言われると悔しくなる。

 セトは、ふっと表情を和らげ静かに告げた。

「それまでは、その子の行動を認めた私が責任を持ちます。いいですね?」

「っはい!」

「うん。いい返事です。他に質問がある子はいますか?」

 見渡す限り、誰も手を挙げない。チラチラと周りを見たり、手をもじもじさせている子供もいるが手を挙げる勇気はないようだ。必要であれば、慣れたころに質問しに来るだろう、とセトは後ろの2人に合図をした。

「それでは、これから制服の採寸をします。男の子…が多いですね。男の子たちはここに残ってもらい、女の子たちは隣の部屋に移動してもらいます。採寸が終わった後も話しはあるので、また集まってもらいます。それでは、女の子は移動をお願いします」

 セトの後ろにいた女性は先ほど入ってきた扉を開けると、「着いてきなさい」と一言言って、教室を出ていく。

 それに慌てた夕貴たちは、バタバタと階段を降りて行った。

「…お前は男だから、ここに残されたな」

「ワッフ!」

 モコモコしていて解りづらいが、夕貴に置いて行かれて不機嫌そうだ。

 リノはそんな仔犬を突っついて、からかおうとしているが、唸り始めたのを耳にして慌てて手を引っ込めた。

「はい。男の子たちも一列に並んで、順番に採寸をします」

 夕貴たちが出ていった扉から、大きな箱を抱えた5人の男性が入ってきた。

 諸々の説明をこちらが受け入れる前に淡々と進んでいくことに、リオは一抹の不安を覚える。自分たちではどうにもできない状況がもどかしい。

 リノと預かった幼いフィンを連れて列に並べば、そこらかしこから聞こえる不安の声とわずかに聞こえる期待と希望の声。都会に憧れていた子供も少なからずいるのだ。ここに来た経緯がどうあれ、良い方に考えられる彼らが羨ましい。

 普段着ている服と質が違うのか、試着した子供たちは互いの腕を触りあって頬を紅潮させている。

 両袖に紺色の二本線の入った白いシャツに、短めの幅広ネクタイ、ズボンの左腰にボタンが三つ付いている。ショートブーツはしっかりしているが軽く、通学用の鞄も同じく軽い。

 貴族も同じ制服と鞄を持つためか、デザインもシンプルなだけではなく気品があるように見える。採寸の担当者に名前を伝えサイズは関係のない鞄だけを受け取り、席へ戻ろうとすると、セトから声がかかった。

「リオくん…その子は弟さんですか?」

「え?あ、はい。弟のリノです」

 セトが名簿らしきものを除きこみ、リオに問いかける。“弟”と言われ、思い浮かべるのはリノだけなので、リオは弟をチラリと見ながら頷く。

「リノくんではなく、そちらの小さな…」

 セトが聞いたのはリノのことではなく、リオの手を握っている老夫婦から預かった幼子のことだ。

「いえ、僕の弟ではありません。黒の森から一緒に来た、フィンです。年は五歳だと、彼の祖父母から聞いています」

「彼のご両親は…」

 リオはフィンの頭を撫でながら、首を横に振る。それで全て通じるはずだ。

「まだ幼いのに、…彼の祖父母が面倒を見るのが難しくなったのですか?」

「え?」

 セトの言葉を聞いて、驚いたのはリオだけではない。リノはもちろん、周りにいる黒の森からきた少年たちは皆、驚きを隠せないでいる。

「…お、僕たちは…ボルン衛兵長に、王都へ連れてきてもらいました。…どんなに幼くても、学園で学べぬ年でも、できることがあるだろう、と。フィンは…僕たちは、ここに来なくても良かったんですか?」

 もし、王都へ、学園へ来なくてもよい選択肢があったのならば、黒の森で復興を手伝いたい者もいたはずだ。全員が全員望んできたわけではない。

 母も家も失ったが、弟と支えあって細々と、あの森で暮すことができたかもしれないと思うと、今はそちらの方が輝いて見える。王都での生活の方が、未来への幅が広がるととはいえ、急激な変化を望まない者だっている。

「ボルンがなんと言って、君たちをここまで連れてきたかは分かりませんが、学園へ来るかどうかを選ぶ権利はあります。黒の森で復興に励むことを望む子もいるでしょうし、状況が状況なだけに、いまはまだご家族と離れがたいでしょう。選択肢を与えないなどという、非人道的な行いはしません。森が落ち着き、子供たちが未来を見据え動き出そうとすれば、我々学園は迷わず手を差し伸べます」

 やはり他にも選べる道があったのだ。

(それなら…フィンは、泣かずにすんだかもしれないのに…それに…)

 それに、何より弟を見知らぬ地で窮屈な思いをさせずに済んだかもしれない、とリオは片手で顔を覆った。ボルンへ媚びた自分への嫌悪と後悔が胸の内を黒く、黒く塗りつぶしていく。

 そんなリオを見て、周囲の少年たちのざわつきを聞き、セトはそばにいた男性に小さな声で何かを伝えている。それを見ているのは、リノだけだ。

 未だざわめきが収まらない中、別室で試着を終わらせた少女たちが戻ってきた。

「…すぐに、とはいきませんが、君たちが少しでも落ち着きを取り戻したら、改めてこれからどうしたいのかを伺います。それまで、学園で生活の難しい幼い子供たちは、別の施設で預かります」

 何が起こっているか解っていない少女たちは、首を傾げ「うちに帰れるの?」「どうしたの?」とこちらでも騒がしくなる。

 夕貴の目には蒼褪めているリオとやけに落ち着いて周囲を見ているリノが入っている。あとで二人には話しを聞こうと、いつの間にか足元に擦り寄ってきた仔犬を優しく抱き上げた。

「いい子にしてた?」

「アン!」

「そっか、偉いね」

 他の子供たちと一緒に、夕貴も先ほどまで座っていた席へ戻るが、後から席に着いたリオとリノに声を掛けられる雰囲気ではなく、落ち着かないままセトたちの話しは終了した。




「ここが、部屋か」

 10帖ほどの部屋にはシングルサイズのベッドと寝具。それに机と椅子のセットに大き目のアンティーク棚が一つ。

 ベッドの上には下着と靴下が3セットずつ。箪笥の中には先ほど測ったサイズの制服がかかっていた。

 アーチを描いている大きな窓の奥には小さな明かりがところどころに散らばっている。皆、まだ起きているのだろう。

リオとリノは男子寮なので、周りの部屋は知らない子たちばかりだ。

「これからここで暮すよ」

 床にそっと仔犬を下ろすと、フンフンとあちこちの匂いを嗅ぎ始める。それを、ベッドに腰かけながら、ただ夕夏は見つめていた。

 カーテンないんだな、とふと思う。買わないと朝が眩しいけど、お金ないな、と考え足を胸に抱え込む。

「くぅん?」

「……」

 何とかなる、大丈夫だ、と言い聞かせても、不安が、不安だけが積もっていく。皆といた時に笑いあっていたのも、これからを見据えた思いを口に出したことも嘘はない。それでも、まだ中学生なのだ。どんなに強がっても、怖いものは怖い。口に出さないだけで、寂しいものは変わらない。

「っ…ぅ、お、かさん…っ、おと、さん…ひっ…!うぅっ〰っ」

 小さな、小さな泣き声が漏れだす。大声で泣かなくなったのは、泣けなくなったのはいつの日だっただろう。大声で泣けるのは幼子の特権なのだと思う。

 恥ずかしい、とかではなく、いつの日からか泣く時に声をあげられなくなった。

「やだよぉっ、会いたい、よっぅ!〰ぅっ…、ひっ!かぇりたっ…うぅっ」

 帰れる、と漠然と思っているが、確かではない。旅行ではないのだから、数日後に帰ろうというわけにはいかないのだ。

 怖くて、不安で仕方のない日々はいつか終わるのだろうか?

 戦禍を免れた子供たちも、不安な日々をこれから送る。同じではないが、頼れる大人がいない中で過ごすのは同じなのに、何故自分だけが辛い目にあっていると錯覚するのだろうか。

(夢ならいいのに…寝て、起きたら…おばあちゃんの朝ごはん食べるんだ…)

 眦から流れる涙を、琥珀色の瞳はじっと見つめていた。

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