【異想譚】愛ってなんだろう?
ちょっと長めのお話になっております。
「北は肉が美味いって聞いてたけど、本当だな」
アルはそう言いながら、目の前に並ぶ豪華な料理を見てにんまりと笑う。
久々の護衛騎士の仕事ついでに、料理文化が進んでいると言うベルンシュタインの街中で遊ぼうとは思っていたが、滞在先の城塞でこんな立派な食事が出るとは思わなかった。
このヴァイシェーン城は普段は住む人がいないので、これはこの地域の領主、ベルンシュタインのパウルゼン伯爵家の好意だ。使用人はもちろん、かなり腕の良い料理人も貸してくれたらしい。
その伯爵と会食を終えた主君の護衛を部下に任せて、従者用の食堂で馴染みのルッソと乾杯を交わす。
「酒もうまいー。でもやっぱりこっちの酒は強いねー」
ジャガイモから作られたお酒をちびちび飲みながら、ルッソは参ったように眉を下げる。この友人は本当に滅多に酔わないので、こんな強い酒を飲んでも顔色ひとつ変わらない。
「それよりお前、なんでちゃっかりイーアに仕えてるんだよ」
アルはちょっとだけ声を潜めながら、ルッソの細目を睨め付ける。この友人は表側はワルドの軍人だ。だが、裏側では暗部組織の人間なので、士官国の鞍替えなど絶対に許されない立場のはず。中途半端な立場だったチルの足抜けさえ散々渋ったワルド大公が、ルッソの離隊を許すわけがない。
「そこはまぁ、うまくやってねー」
ルッソはそう言いながらへらへら笑う。
本当に胡散臭いやつだと、アルは目を細めた。
だが、こいつの存在はまだ若い主君、イーアにはとてもありがたい存在だ。
去年、医療の権威として政治と距離を保っていた『真珠の塔』に、シュヴァルツエーデ公が大きく介入する事態があった。帝国の貴族からの反発も大きかったが、医療の技術と知識を帝国中に広めるためと若き大公は押し切った。その内偵やら工作やらに、この友人の腕が大いに役立ったのは確かなのだ。
「それにさー。あっちに居てもチルがいないと寂しいんだよねー」
むーんと唇を尖らせてルッソが言う。三十路の男がする仕草ではない。
「いい加減子離れしろ。……それと」
アルはルッソの首に巻いたストールを指差す。正確にはそこから覗く、指の跡を。
「ろくでもない男と付き合うのはやめろ。ここはメアーレじゃない。兄貴はいないんだぞ」
ルッソは拗ねたような顔のまま、シャツの襟元を正して、ストールが弛まないようにした。
ルッソが壊滅的な恋をするたび、アルの次兄は相手を牽制したり ルッソを守るために手を打っている。ろくでもない男としか関係を持たないこいつが、今のところ無事に息をしているのは半分以上、アルの次兄の力が大きい。
だがシュヴァルツエーデで作った恋人はそうはいかなかったのだろう。化粧で隠しているが、顔には殴られたような跡もある。服を脱げばもっと酷い跡を見ることになるだろう。ルッソの動きからなんとなくそれを察せて、アルは母親似の顔を大いに顰めた。
「飯が不味くなるようなこと、言うな」
ルッソが心底面白くなさそうな顔をするが、アルは「あのな」と続けた。
「お前が恋人いなきゃやってけない性格なのはわかってるさ。もう付き合いも長いし……だが、相手を選べって言ってるんだよ」
昔から酷い恋をして、痛めつけられて、そうして次兄の側でじめじめと落ち込んでいる姿を何度も見ている。
「いいか、ルッソ。お前、いつかほんとに死んじまうぞ? そうなったら俺は責任負えないからな?」
信頼できるものが少ないシュヴァルツエーデの領内で、ルッソの私生活に干渉できるほどアルは器用ではない。自分の妻だけで手一杯だ。
「じゃあアルが相手してくれれば良い」
ルッソがさらりと言う。
「俺、自信あるけど? でも良すぎて女に戻れなくなっちゃうかもねー」
彼はこの酒美味しいねー、と同じような声のトーンで言う。
「ばか、何言ってんだお前」
思わず声が大きくなった。
そのアルを、ルッソはにいと口元を歪めて見返す。細い両瞼の間から、昏い瞳が見えた。
「ほら、アルだって俺なんか抱けないだろう?」
しまったと思いながらアルは言葉を探す。
「違う、そうじゃない……。そんな言い方するんじゃない。俺がお前に手を出したら、俺マジで兄貴に殺されるわ」
「レイナードはそんなことしないよー。アルのこと一応弟だって思ってるからね」
けらけら笑うルッソが、いつもの彼に戻ったことに内心ほっとしながら、アルは杯を傾ける。ほんのりとしていた酔いは、もうどこかに逃げ出してしまったようだ。
強い酒を飲みたい。
「一応ってなんだよ……」
一気に杯の酒を煽り、深く息を吐く。
「ほんとに、何なんだろうねー」
ルッソも同じようにため息を吐いた。
「おれはよくわかんないわー」
「なになに? 何がわかんないんだ?」
テーブルの上で頬杖をついて拗ねたように言うルッソの隣に当たり前のようにチルが座る。そういえばメアーレで最初にチルに会った時は、こんなふうにぴったりルッソにくっついていたなぁ、とアルは思う。
「恋だの愛だのがわかりませんー。新婚さん教えてー」
「あ、それ俺もわかんね」
揶揄うようにルッソが言うと、チルは大真面目な顔でそう答えた。その答えが意外で、思わずアルはチルの顔をまじまじと見る。数ヶ月前に結婚したばかりで、毎日イーアの好意をこれでもかと受けているのに。
ルッソも驚いたように目を少し開けてチルを見ていた。
「だって愛と執着の違いがわかんねぇもん」
「へぇ? 執着?」
ルッソが楽しそうにチルの顔を見る。こう言う顔をするほど、ルッソはチルを可愛がっているのだが、多分本人たちも気がついていないだろう。
チルはルッソの酒を舐め、トラバサミに引っかかった狐みたいな顔をしながら話す。
「たとえば……好きな人の意思を無視するのが愛なのかとか。何度も何度も死別の苦しみを与えるのが愛なのか、とか」
「なんだよその例えは」
げぇ、とアルは顔を顰めた。
「だからわかんないんだよな。愛じゃなくて執着なのかな、って思うし……愛って、『こいつの事を何がなんでも守りたい』って感情なのかなぁ……って最近は思うんだよね。……自分が大切に思っていたものを捨てても良いから、守りたい……みたいな。
でも相手が自分より強い存在だったら……? 違うのかなぁって思う」
「チルに言ってるそれは、親と子の愛、だと思うけど」
ルッソがぼそりと言う。
「一人では生きていけない脆弱な存在に対して抱くものだから、恋愛とは違うよね」
チルは『んー』と首を傾けた。
「確かに。まぁ俺の母ちゃんのことなんだけどね。アルの方がわかるじゃん。今まで女に困ったことないだろうし。今は奥さんいるし」
痛い所を突かれ、アルはぐふっと息を漏らす。大公家の三男とはいえ、母親は戸籍を持たない自由の民。身分など平民と変わらない。将来にいっさいの希望を抱いていなかったので、若い頃のアルはいろいろと奔放だった。……まさかこんな大物の側近になるなんて、ましてや帝国で最も高貴な一族の娘と結婚するなんて思ってもいなかったのだ。
「お前な……」
「イーアには言ってないけど、護衛騎士になってからも恋人いたよな。確か名前は――」
「ああいましたとも。婚約の打診の時点で別れてきっちり金と労力を支払って清算したよ。つまりはその程度の関係だったんだけどなっ」
だんとアルはテーブルを叩く。チルとルッソが同じ顔でにんまりと笑っている。
「俺に聞くな。女は気と体が合えばそれでよかったし、妻とは結婚前提で顔を合わせたんだ。恋だの愛だの芽生える前に、伴侶になってんだから……貴族の婚姻なんてそんなもんだろう」
もちろん妻を大切に思うし、愛おしいと思う。だがそれが恋愛かと聞かれると、答えに窮する。
「愛していないわけじゃない。お前たちの求める答えじゃないってだけだ」
「つまんないなー」
「ほんと、つまんねぇ」
「じゃあルッソの思う愛ってなんだよ」
半ばヤケクソになって問うと、ルッソはんーと顔を上げる。
「『この人になら殺されても良い』じゃないかなー」
うげ、とチルが露骨に嫌そうな顔をした。
「お前の方が面白いじゃないか。相変わらず頭ん中が『桜桃女子』だな」
アルがけらけら笑うと、すぐにチルが不快そうな顔をこちらに向けた。
「……その言い回し、十年ぶりくらいに聞いた。アルって意外に頭の中おっさんだよな」
一応若い娘のチルに軽蔑されるのは、流石につらいものがある。ぐっとアルは黙り込むしかない。
「まぁ、こいつを殺すのは俺だ、って感覚ならわかるな」
「わかるのかよ」
チルの言うことは、どうにもアルには理解できない感情である。
「たとえばイーアが瀕死の重症で、もう絶対助からないし本人も死を望んでる……って状況だったら、俺はイーアを殺せるし、その役割は誰にも譲りたくない、って思う感じ。かな?」
ひとかけらも想像できない状況を語りながら、最後にチルはこてんと首を傾けた。残念ながら全く理解が及ばない。
「他の女に渡すくらいなら殺すってやつか?」
ちょっと意地の悪い言い方になったが、チルは大真面目に首を振った。
「違う。他の女と一緒でもあいつが幸せだったら良いんだよ。誰とどこで生きてても、幸せならそれで良い。だけどそうじゃなかったら、そしてそれを改善する方法がなかったら、そうするかもしれない、って話。
まぁ逆に、俺が先に死んだあと、一人で寂しく生きるくらいなら誰か後添えと幸せになって欲しいとも思うし」
「どうしよう、全くわからない」
「わからなかったらそれで良いんじゃないー? アルはアルの方法があるんだよー」
ルッソが珍しくフォローした。
アルはちょっと頭を抱えて、思考を巡らす。
思っていた以上にアルコールが回っているらしい。そういえば手元に空のジョッキが幾つもある。パウルゼン伯爵家の給仕たち、仕事できすぎだ。
そしてふと、次兄の顔を思い出す。
「……例えば、相手を守るために自分の色を身に纏わせて、その相手が苦しむことのないよう最善の方法を用意して、それでも相手が傷付いた時には全力で慰めて……でも見返りを求めない。守るためにできるだけ傍に置こうとしているが、束縛はしない。これは愛なのか?」
チルとルッソが揃って目をぱちくりさせる。……ルッソの方は『あれ、こいつ目が開くんだ』程度のものだが。
「それは愛だ!」
「それは愛だねー」
この親子もどき、……面白いくらいにハモりやがった。
(なら、さっさとくっつきやがれ!!!)
決して声に出来ないが、アルが心の中で絶叫した。そんなこと、怖くて次兄には絶対に言えない。だが自分の部屋で動けなくなったルッソの為に、兄が甲斐甲斐しく世話をしている様子をアルは何度も目撃していた。そして、ルッソがこちらに来てから、何度も届く心配するような手紙と、最近ではさっさと戻すようにという脅迫文めいたた手紙も。
(……ああ、くっついて欲しい。俺のごくごく平穏な毎日のために)
「でもさー、それが愛だって確信してたのに、実は違う。ってのは、本当にしんどいだろうな」
ほろ酔い気味のチルが、薬味の葉を齧りなが言った。
「すごーく好きになって、愛し合ったのに、蓋を開けてみたら誰かに操作されていた感情だった。そんな事知っちまったら、絶望するよなぁと思う。自分の目玉くり抜いたり……はやりすぎだとは思うけど。まぁ苦しいよなぁ」
「なに? あの騒ぎってそういうことなのか?」
チルの話は、今年の新年の儀直後に起こった事件の事だろうか。
チルはうーん、と言いながらグラスのお酒を舐める。
「操作ってなにー?」
ルッソがそのチルの顔を覗き込みながら聞く。
「たとえば俺がイーアを好きなのも、誰かが何かの目的の為に、意図してそうなるように仕向けた、とか。あ……アルの事じゃないよ」
拗ねたようにぼんやりとそう呟く。
「あの頃、二人が俺をイーアの恋人か、とにかく『最初の相手』にしようとしてたのはわかってたから。いつかはそう言う仕事もくるから、しゃあねーな、って思ってたけど。そうじゃなくて、もっと抵抗できない何かに操作されるみたいな……」
「どうしよう。ますますわからない」
「わからないなら良いんじゃないー? そういうのと縁遠い人生ということでー。チルはそんなんじゃないと思うけどなー」
へらへら笑うルッソの顔を見ながら、チルは大真面目に言う。
「でもわかんないじゃん? よくいう運命とか、そういうもの」
「まぁ、そうだねー。運命って、なんかあるんだろうなーって思う」
「まぁ……そうだとしても、構わないけどさ。誰かに利用されてるってわかっても、やっぱり自分の感情だけはどうしようもないもんな」
広い食堂の片隅で、肩を寄せ合い話す二人を見てると、なんだか微妙に切なくなる。その理由がわからず、アルは首を傾げた。
「わからないのは、俺がスーデン人だからなのか」
「関係ないでしょー。それ言ったら俺もエデン人だし……まぁだいぶ血は薄まったけどー」
聞き慣れない単語に眉を寄せた時、アルはそれ以上の強烈な違和感を感じた。
「というか、チルお前なんでここにいるんだ? イーア、今日は仕事とか何も持ってきてないはずだぞ!?」
大変今更ながら、アルの主人はこの旅行を楽しみにしていて、時間の確保のためにここ数ヶ月、凄まじい形相で勉強と仕事をしていたのだ。緊急以外の案件は全て持ち込むなと自国で働くウドにも通達しているはずだ。
その彼の新妻が、こんなところで酒を飲んでいるのは、大変おかしい、というかまずい事態だ。しかも旅の疲れもあったのか、だいぶ酔っぱらっている。
「お前イーアはどうしたんだよ?」
「えー、だってあいつに捕まったら朝までコースじゃんか。せっかくルッソが来たんだから、久々に一緒に酒飲みたい!」
どうしよう。こっちも親離れ出来ていなかった。
駄々をこねるように言うチルに、ルッソまで飲みたいよなーなんて楽しげに相槌を打っている。
「そう言う事じゃねーだろう。さっさとイーアのとこ行け!」
「やだよ! あいつばかみたいに体力あるから! すげぇ大変なんだぞ!」
涙目になってチルが抗議する。だいぶ艶っぽい話のはずなのに、そこに何の色香も感じられないのはなぜなのか。
「仕方ないよー。あの年頃の男なんてみんなそんなもんだよー」
猿だからねーとルッソが大変失礼なことを言う。
「ああ、もう。大体あいつチルほったらかしてどこに行ってんだ」
仕方ないので部屋に強制連行しよう、と立ち上がったアルの背後から静かな声がした。
「僕かい? 僕は奥さんが夜中のフロレンティア湖を観に行きたいって言ってたからね。姿が消えたので慌てて、湖を一周して探してきたところだよ?」
ぎこちなく振り返ると、厚めの上着を着たイーアが、食堂の入り口に立っている。普段無表情なイーアが大変にこやかな笑顔で。ただし、纏っている雰囲気にはにこやかなど微塵もない。
「おわぁ!」
本気で驚いたアルが声を上げ、チルが『げっ』と言う顔をした。
「まさかこんな所に居るとは思わなかったからね。捜索に付き合ってくれた兵士に今、申し訳なくて仕方がないよ。しかし二人とも、よくも僕の妻を酔わせてくれたね」
イーアは和やかな笑顔のまま、つかつかと三人の座るテーブルに来た。往生際の悪いチルがグラスを持ったまま逃げようとするが、あっさりイーアに捕まえられ抱え上げられる。
「おい、イーア離せ!」
チルの抗議をイーアは無視した。
横抱きならまぁ微笑ましいのかもしれないが、荷物でも持つように肩に担がれている。チルは涙目になって抵抗しているが、当然イーアに敵うわけがない。
「じゃあ、僕たちはもう休むから、二人もお酒はほどほどに。あとルッソ、これ使って」
イーアは丁寧な仕草でテーブルの上に小瓶と、ブルームーンストーンのチェーンブレスレットを置く。室内の灯を受けて、石は不思議な光を放っていた。
「こっちは簡単な癒し薬、痛む箇所に塗ると良い。こっちは、身につければ痛みを和らげる効果がある。今はこれしかないけど、何も無いよりはいくらか良いと思うから。白翼の魔女特製なので効果はあると思う」
女物で申し訳ないけど、とイーアが言う。
ルッソは少し困ったように笑った。
「……ありがとう。本当に君には隠し事できないねー」
「え? なに? ルッソ怪我してんの?」
イーアに抱えられたまま、チルが心配そうにルッソを見る。一方の彼はひらひらと手を振った。
「俺のことはいいから、自分の心配しなさいなー。イーアもほどほどにしたげてー」
ルッソがへらへら笑いながら言うと、イーアはじっとりと二人を見ながら、年相応の膨れっ面をした。最近では滅多に無い事なので、アルはもちろんルッソも驚く。
「ほどほども何も、チルは酔うとすぐ寝るから。二人とも、このお礼は後で絶対するから、覚えておいて」
恐ろしい宣言をしつつ、彼らの主人は騒ぎつつ抵抗する妻を抱えて退室してしまった。アルはその後ろ姿を見ながら苦笑する。
「部屋に着いたら即チルは寝るな」
「だねぇー」
ひらひらと手を振るルッソも同じく苦笑いだ。
イーアには同情するが、夫婦になっても友人時代から何も変わっていないような二人だ。すぐに仲直りすることだろう。どうせこの城にはあと数日滞在するのだ。
「でもまぁ、なるほどねー」
ルッソがブレスレットを手元で弄びながら、ぼそりと呟く。
「何がだ?」
そろそろお開きかと残っていた料理を片付けながらアルが聞くと、ルッソは小さく笑う。
「こっち来る直前にさー、レイに言われたんだよねー。『そんなに死にたいなら俺が殺してやる』って。ついに見捨てられたなーって……」
驚いて言葉も出ないアルの方を見る事なく、独り言のようにルッソは言う。
「どっかで野垂れ死ぬのが俺の『運命』だと思ってたけど、あいつに殺されるなら……それもいいな……」
それから、ルッソはふと手を止め、そして蕩けるような幸せそうな顔で笑った。それはアルが飽きるほど見てきたルッソの笑顔と、何かが大きく違う。こんなルッソの顔は、二十年近く付き合いもあるアルも初めて見た。
女装した時のローザのような色香を漂わせながら、ルッソは幸せそうに笑った。
「……たいへん。俺たち愛し合ってんじゃん」
お読みいただきありがとうございます!
イーアはチルはもちろん、アルとルッソの前ではいつまでも『僕』です。多分この二人の事を兄のような存在だと思っています。
「そんなに心配ならレイもこっちも来れば良いのにねー」
「言うな! それ絶対兄貴に言うなよ! あの人愛国心とか祖国に愛着とか一切ないから、お前が呼べばマジで来るからな!?」
次回最終話、エピローグとさせていただきます。
長らくお付き合いいただきありがとうございました!




