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5.
「リオン様?リオン様??」
やっぱりこれ、起きなきゃいけないやつだよね。
寝たまま過ごすの無理そうだし。
そして何よりすごい必死に起こされてる。
この世の全てを願っている程に。
「リオンがどうしたっ!!!」
あ、増えた。
今度はバリトンボイスのステキな声。
なんだこの家、いい声しかいないのか?
流石にこれ以上は無理だと判断した私は必死に今起きました風を装う。
「う〜ん、、」
親には確実にバレる寝たふり。
やはりここでも通用しなかったか
「リオン!!」「リオン様?!」「お嬢様?!」
バリトンと可愛い声とイケオジの声が重なる。
「う〜ん、ん、おはようございます。」
そうして私は目を覚ました。