壊れていると思いたい
思い付きです
好き って、ナンデスカ?
Likeはわかる。好きな食べ物、好きな趣味、好きな出来事、自分にとっていいなぁと思うことだ。
でも、Loveはわからない。家族愛、兄弟愛、恋人、小説によく出てきてドキドキするけど、自分自身にあてはめたとたん霧散するようにわからなくなる。
日常生活に支障はない。初対面の人でも挨拶は出来るし必要であれば会話もできる。別段特定の人物と不仲という訳でもない。知り合いや友達も普通の範囲でいると思う。学生時代でもボッチだった記憶はない。暇さえあればカラオケやらゲームやらでよく遊んだ。コミュ障という訳ではないはずだ。
でも、なんだろう?肺の奥、溝内の下、心臓の隅あたりでもやもやとする。何かが滞っているようなぁ、ささくれの膿が抜けきらない様なぁ、どうにかしたいけどどうにもならない不快感?異物感?が常に燻っている。
頭もずーっと靄がかかっている。脳を使わないようにしているようなモヤ。熟睡しても治らない。考えようとすると深く考えられない。するべきことが分かっているのに何をすればいいのかわからない。表現が難しいがブレーキがかかっているように感じる。
沼のような状況を脱け出そうとすると頭痛がしてくる。この沼は客観的に見てとても浅い沼だ。慌てずに冷静に立てば腰ぐらいの深さしかない。沼の中には危険な事は何もない。普通に立って、普通に歩いて、沼の外を目指せば脱け出すことが出来る。だけど、僕は脱け出そうとしていない。
俺は何がしたいのだろう?やることもしたいこともあるのに動かないのは全くもって意味が分からないのだが何がしたいのだろう。
動けないのか?と考えるが何度考えても客観的に見て動かないが正しい。
何もしようとせず無気力なのか?と問えばそんなことはない。寝るし起きるし食事もとる。漫画も読めばゲームもするし小説も読む。只々、現実逃避をしている。
好きって何ですか?
好きな人、僕にもいたことがある。同じクラスの女の子。子供ながらに好きだったはずだ。でも、今振り返るとちょっと異常?だったように思う。
初恋は双子の女の子両方。単純にかわいいだったと思う。次に恋したのは同じクラスの大人しいロングヘア―の女の子と活発な運動神経のいい女の子。いつからかはわからないが二人の子を同時に好きになってどちらかに絞ろうと悩んでいた気がする。
それから引っ越してからは好きになることがなかった。告白せずに引っ越してしまったのが原因かな?記憶も朧気でよくわからない。
それから何年も好きが分からないのだと思う。だからか、青春の甘酸っぱい告白のようなイベントはなかった。只々、時間が過ぎて行き、思い出も何も残ることなく月日が経過した。数年前の記憶も何があったのか何も覚えていない。
大学という一番自由な期間でも無為な時間が過ぎて行った。知り合いの誰もいない大学に入ったので人と関わりたくてサークルに入った。二年ほど客観的に見て学生らしい生活を送っていたがゼミの教授に何でもないことを注意されただけでなんだかどうでもよくなってしまった。
サークルにも行かなくなりゼミにも行かなくなり大学にも行かなくなり、一人暮らしの家で布団をかぶって何もしなかった。その頃のうちは心配してほしかったのかもしれない。ただ、かまってほしいだけのめんどくさい心境だったのかもしれない。大学で知り合った人から誰からの連絡もなく二年、不登校になった。
何が悪かったのかなぁ~。踏み込んで関わろうとしなかったことが悪かったのかなぁ~。関わり過ぎることに恐怖したことが悪かったのかなぁ~。まぁ、人として最低な二股紛いなことをして勝手に病んだ振りをしたことが最低だっただけだ。
とりあえず、切り替えた事にするためにカフェイン中毒で体を壊して実家に回収され、一年留年して大学は卒業しといた。
だからさぁ~
「好きです」
なんて言われてもさぁ~
俺には、僕には、うちには、分からないよ。
「・・・・・・。」
どう返答すればいいのかな?こんな腐ったゴミに恋心を抱かせてしまってすいませんでしたって土下座すればいいのかな?
「・・・・・・。」
振っても受け入れても相手を悲しませてしまうのだけど・・・ツンデネ?
「・・・・・・・・・・ありがとう、ごめん」
どの口が『ありがとう』なんてほざいてんだ。何が『ごめん』だ。ほれ見ろ、結局泣かせて相手を傷つけただけじゃないか。相手が何を話しているかも理解していないじゃないか。自分が何も話せないからって普段から無口なキャラを演じるのは楽だよなぁ?適当に相槌を打っておけば問題ないんだから楽なものだよなぁ?
「・・・・・・あぁ、すごくいたい」
あぁ、壊れているんだ きっと 。
初めての告白イベントはとても痛かった。