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竜達の旅団≪ドラゴンズ・ブリゲード≫ 【呪詛の鐘の章】  作者: 中一明
ガイノスエンパイア編
11/156

リベンジ 1

こちらが追いつくのが先か、それとも短編一話目が先か………

 ジュリはベットの上で足をバタつかせながら、携帯を握りしめ、ラインに似たアプリを開いていた。連絡先はエリーであり、会話の内容からしてもエリーがジュリをからかっているのがよく分かる。


『エリー:明日のデート頑張んなさいよ』

『ジュリエッタ:そんなんじゃないってば!勉強を教えに行くだけ!』


 ジュリの悲痛の叫びが文字越しに理解でき訳がなく、エリーは画面越しにニヤニヤしながら文字を打つ。


『エリー:いやいや。男女が二人で出かける時点でデートみたいなものでしょ』

『ジュリエッタ:偏見だよ!男女が『勉強』しに行くの!『勉強』であって『デート』じゃないの!』


 顔を押し付けた枕から顔を持ち上げ、実際に声に出してしまう。すると、廊下から母親の「どうしたの?」っとい心配した声が聞えてきた。


「何でも無いよ!」


 そう言いながら再び枕に体を預ける。


『ジュリエッタ:エリーちゃんも勉強しない?』

『エリー:何々?二人っきりじゃ間が持たないって?』

『ジュリエッタ:そんなんじゃない』


 しかし、実際の所間が持たないのは事実で、ゆえにエリーを誘いたいというのが本心である。しかし、真実というのは残酷で、エリーは「無理」という答えを示す。


『エリー:無理。今日テラのバカが暴れたせいで元貴族全員に疑いが掛かってるのよ。私の家も調べが入るの』


(だったらレイ君も無理かな)


 レイハイムが元貴族という事を知っているのは空とジュリだけである。本人がトラブルを嫌う性格故に、元貴族という事をひた隠しにしている。

 ならっと考えてしまうのはレクターである。

 能天気なレクターがうまく動いてくれればとジュリは考えた。


『エリー:ジュリ。あんたレクターのバカが動いてくれないかなって考えたでしょ?無理よ。各学校もテラの一件で明日一日休校になった際に、両親から店番を任されているんだから。あんた達だけで頑張りなさい』


 無慈悲な言葉がジュリの心に引っかかった。



 同じとき、空もレクターとレイハイムの三人で話をしていた。


『レクター:じゃあ明日はジュリと二人でデートってわけだ』


 エリーと全く同じことを考えたレクターであるが、こちらはツッコミが二人いることを失念していた。


『ソラ:デートじゃないぞ』

『レイハイム:デートじゃないだろ』

『レクター:おおう!?ツッコミが二人いる?』

『ソラ:大体。男女二人で出かけている事をデートと安直な考えを抱く時点で浅はかだよな』

『レイハイム:というよりガキ』

『ソラ:でも、レクターらしさだと思ったレクターらしさだろ?子供っぽいっていうか』

『レイハイム:まあ、そう言われてみればそうかもな』

『レクター:その辺で勘弁してください』


 空とレイハイムはレクターが土下座している姿までがありありと想像できた。その辺で気持ちをすっきりさせていると、レイハイムはふとある事を思い出した。


『レイハイム:というか。明日はバイクを受け取りに行く日じゃなかったけ?』

『レクター:何の話!?バイク?いつの間に免許を取ったの?』

『ソラ:三月の初め。こっちだと十五歳で大型バイクの免許が取れるから。結構憧れていたんだよな。義父さんが免許取れたって報告したら最新型を買ってくれた』


 そう書きながらバイクの画像を送る。

 画像には黒と濃いめの緑がデザインされているカッコイイ系のバイク。大型バイクの分類に入る大きさで、運転しやすさで言えば運転しにくい分類だと思われる。


『レイハイム:運転しにくそうだな』

『レクター:でもカッコイイ!やばい!』

『ソラ:でも多機能でな。自動運転機能。緊急防衛手段。AIによるサポート機能。運転しながら戦うことが出来る。ドヤァ』

『レイハイム:文字でドヤァって言うやつ初めて見たが………恐ろしいほどに機能が充実しているな………戦闘方面に。これって軍が使用するタイプじゃないのか?』

『ソラ:それ以外も充実しているぞ。音楽プレイヤーは高性能品で音質はオペラ座を生で聞いているのではないかと言われるほどのモノ。多少の危険な運転時に発揮されるのはナノマシンによる自己修復機能。目の前に仮想デスクトップが出現して道案内をしてくれる』

『レクター:無駄な機能の充実と最新鋭の無駄遣い』

『レイハイム:無駄な機能の充実と最新鋭の無駄遣い』

『レクター:でも、カッコイイ!』

『ソラ:だろ!ドヤァ!』


 レイハイムは大きくため息を吐き出しながら画面越しにバイクをネットで検索してみる。すると、名前が出てくる。

 『シュトローム』という名前のバイクが出てくると、なんと発売が明日となっている。発売初日、販売数は五台のみ。

 先ほど以外の機能で、指紋認証による起動。魔導機を使用した史上初無制限の乗車を可能。それ以外にも冷房暖房機能までついており、まさしく最新鋭のバイクと言えるだろう。


「なんなんだ?しかも高いし」


 値段の所に書いてある値段はある程度機能を排除したうえで『一億コル』が掛かり、全ての機能を載せれば『五億』はかかる。


「良くもまあ、払う気になるよな」


 それはレクターも同じのようで、画面越しに指摘していた。


『レクター:めっちゃ高!!ありえないでしょ!最低でも一億!?全乗せで五億!?』

『ソラ:義父さん中将クラスだから金はあるんだよ。趣味も金があまりかからないし、金が増える一方でな。軍の知り合いを伝って早めに購入したらしい』

『レイハイム:ああ。そういえば中将だったんだな。そう言えば。どちらと言えば金持ちの分類だろうな』

『レクター:ギリ(睨み)!』

『ソラ:因みに全部乗せ!』


 レクターが画面越しにおかしくなっていく様を二人そろって楽しみながらふと時計を見る。


『レイハイム:そろそろ寝る』


 その一声を最後に二人も眠りにつくことにした。



 翌朝。

 空は八時には二人で家を出ると、そのままバイクの直営店へと歩いていった。一時間かけてたどり着いた場所。

 九時には店を開けているのか、店の中に入るとすぐに中へと案内され、工房内に安置されている空の為にアベルが購入したバイクが新品同様の姿で安置されていた。

 空の後ろでアベルが購入手続きをしている。

 一括購入の手続きをして、店側は入金を確認するとバイクの起動方法を教えてくれた。バイクに指紋を登録する手順を教えてもらいながら、実際に空とアベルがそれぞれ登録を急ぐ。

 それ以外にも音声認証も登録すると、いよいよバイクが起動していく。目の前に仮想デスクトップが開くと運転の邪魔にならないように半透明の画面が出てくる。


「多少の傷はナノマシンで修復できるのですが、内部の故障は実際に来てもらうしかないので気を付けてください」

「分かりました」


 そう言いながら空は改めてアベルの方を見る。


「義父さん………その、ありがとう」

「うん。大事に乗りなさい」


 空は黙って頷くとヘルメットを被ってバイクにまたがる。バイクがアベルがトラムに乗る所まで見送ると、そのまま南区のメインストリートまで一旦移動する。

 初めての運転という事で安全運転を心がけ、速度も規定通りを維持する。

 バイクは図書館までの道案内をし始める。やはり、バイクも一旦メインストリートまで出るように指示を出している。

 どんなに無茶な曲がり方をしても、転倒することは無い。

 快適な運転と共にメインストリートまで出ていくと、後ろから黒いライダースーツを着た怪しい人物につけられていると気が付いた。


書けば書くほど新しい書き方や、あそこをこうしておけばと言う書き方を試しています!この辺の書き方と今書いている短編だと少し違うかもしれませんね。では、今度は十二時に!

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