ワールド・ライン設定集
今更ですがワールド・ライン設定集です。
あらすじ
西暦2015年5月。袴着空は林間学校からの帰り道、バスが事故を起こしてしまう。転倒するバスの中空は意識を失い、再び目を覚ました先は異世界だった。魔道と呪術が争いながら反映する世界。空は新しい家族、新しい仲間を得ていく。新しい世界で生きていくうちにやりがいを見付けていく空、その反面かつての同級生や家族に対する罪悪感も募らせていく。かつての同級生を探すため戦場になっている共和国首都へと探しに行く。何の成果もあげられない中、空はある事件へと向かっていく。ワールド・ライン。世界の糸と呼ばれる世界の記憶。それにかかわる戦いへと向かっていく。空は自らの戦う理由を知り、世界に選ばれた理由も知る。その先に空は二つの世界を救う決断を強いられる。
これは英雄譚。
多くの犠牲の上に成り立つ英雄の物語。
キャラクター設定
袴着空
概要………日本の地方出身の典型的な日本人。幼少期の頃から剣道を習っていたが、本人が認めるように同期は不純に近く、ただ剣を振るいたいという理由であった。しかし、中学入学前に剣道道場内での問題から辞めることになり、心の奥で後悔になっている。異世界に来た際に多少の混乱はあったが、遺伝的に順応能力が高く、剣など空の世界にはあまりなじみのない道具が軍や警察などで使用されていることもあり、空は生きがいを見つけていく。将来は環境保全省と呼ばれる防衛相の一角にそびえる環境保全官を目指している。新しい友達、新しい家族に慣れていくうちにかつての家族や空と一緒に来ているはずの同級生たちへの罪悪感を抱えており、新しい事のチャレンジしたいという気持ちと戦っており、同級生探しもあまりうまくいっていない。剣の筋は良く、ガイノス流の剣武術と言われる剣と拳術を組み合わせた武術を扱い、腕前は三年で初伝をクリアできるぐらいに良い。義理の父親であるアベルは、空は性格上受け身になっているだけで攻撃的な型を覚えれば中伝は堅いとみている。聖竜から認められた『世界を救う者』である。
ジュリエッタ・レイチェル
概要………薄茶色の髪に白肌をしている帝国人。優しく賢く感も鋭いため基本的に物事の本質に近い場所におり、板挟みになりやすい。貴族平民の考え方が古来より存在する帝国において平民にあたる家柄であり、平民の中でも裕福な方であり、生活に困るようなことは無い。士官学校に通っていながら武術などを全く習得しておらず、戦闘能力はゼロっと言っても過言ではない。それについては本人にも自覚がある。空の同級生の一人である『堆虎』に瓜二つのを容姿しており、空自身は初めて会った際誤解していたほどである。頭が良く作中人物の中でも最も真実に近い場所にいる人物だが、優しすぎる故に残酷な真実を伝えるべきかどうかで悩むことも。
レクター・ガーバント
概要………黄色人種特有の肌をした間の抜けた風貌の少年。初対面で異世界人である空に対してジュリと同様に隔てなく接するほどの人物で、天然でどこか間の抜けたところがあるが、いざという時にはその力を発揮するほどの人物。ガイノス流の中でも武術を習得しており、ストレートな戦い方を好み、良くも悪くも単純な性格。平民出身で貧乏な家柄で、唯一金持ちを嫌うところがあるが、人付き合いには別であり、たとえ友人が金持ちでも隔てなく接する。空にとっては大切な友人の一人。
エリー・テクシード・エンハイム
派手な赤い髪と少女らしい顔つきの少女。空達の友人の一人で、貴族出身の中でも商業方面で有名なエンハイム家のご令嬢。しかし、貴族とは裏腹に喧嘩をすぐに起こし、基本喧嘩腰で接する。特にレクターとは喧嘩仲間のような関係を築く。ジュリとは仲のいい友人で強く出れない所がある。幼い頃より弓道を嗜んであり、士官学校に通ってからも魔導機一体型弓を使用する。空からしたらいざとなったら役に立つ友人の一人。
レイハイム・A・アーノルド
ジュリと同様に薄茶色の髪をした無表情の凛々しい少年。空の友人の一人で、大人しく無表情でいることが多い。実は貴族出身だがそれを周囲に隠しているが、エリーと空だけが知っており、二人が知ったことが友好を深めるきっかけになる。ジュリもなんとなくは気が付いているが、持ち前の優しさで黙っている。銃と剣を一体化させた『ガンソード』を好み、空やレクターほどではないがそれなりの実力を誇る。学力テストでは学年一位を確保しており、無表情や感情を表にしない性格も相まって周囲からは冷酷にみられることが多く、実際は誰よりも優しい男。
アベル・ウルベクト
空と同じく黒髪と黄色人種特有の肌をしており、どこか空に似ている。背が低いことが本人のコンプレックス。空にとっては父親代わりで、父を知らない空からすれば色んな意味で父親である。厳ついかをしており、誤解されやすいが心優しく不器用。しかし、生活は適当で火事はほとんどできない。帝都北の近郊都市の出身だが、あと少しで子供が生まれるというところで街が山賊の攻撃に会い全滅、妻と共に全てを失うことになる。それ以降はどこか自暴自棄な生活を送っておいたが、空と出会い、空の母親が妻に似ていたため、空を生まれてこなかった自分の子のように思え、引き取る決意をとる。空が二番目にあった異世界人でもある。
アックス・ガーランド
概要………黄色人種特有の肌に黒髪はワックスを使っているわけでも無いのに逆立っており、普段から睨みつけるような視線が特徴的な男性。アベルとは友人関係であり、本人からすればアベルは弟のようなもの。貴族の中でも八百年前の貴族内紛において平民に加担した貴族。ゆえに、内紛終結後も貴族としての地位を維持している唯一の軍隊貴族の一かで、幼いころのトラウマから周囲にアックスと呼ばれることを極端に嫌がり、絶対にガーランドと呼ばせている。養子を引き入れる性格をしており、何人もの孤児を引入れてきた。空も当初は養子に居れようとしていたが、アベルと空が揃っていやがったため断念した。
ファラ・サクト
概要………アベルやガーランドと同じ髪と肌をしており、長い髪を縛るような事をしない清楚な女性。二人とは幼馴染で一番年上。アベルとガーランドの事をそれとなく気に掛けており、特にアベルに関しては心配ばかりしており、空が現れて以降は昔に戻ったようなアベルに安心している。そういう意味では空に感謝をしている反面、ジュリと同様に何かに感づきつつある。
舞台
ガイノス帝国
概要………大陸の北東部に位置する世界で一番大きな国であり、北から南まで豊富な物資に恵まれており、宗教の存在しないこの世界においてある意味神のような存在として聖竜が存在する。軍事国家としての一面を持つが、その反面侵略をしたことは無い。膨大の土地の三分の一は戦争で勝ち取った土地であり、侵略を受けた際に勝ち取るという変わった経緯を持つ。魔導と魔導機が存在する世界において魔導単体を所有していないと言われている。魔導機の生産は世界一で軍事力と共に世界で他についていける国が居ないほど。北から南、東から西に掛けて大きく広がっており、首都である帝都は北寄りに存在する。大陸全土に列車や空港を設置するなどその影響力は絶大である。
ノートリアス共和国
概要………帝国と長らく戦い続けてきた国。貴族内紛以降出来上がった国で、帝国からすれば目の上のたんこぶのような存在。長年帝国と戦い続けてきたが、帝国の逆鱗に触れ滅ぼされた。本編開始時点では既に戦争に負けており、空がこの国の首都に訪れるところから物語が始まる。
ルーガリア
概要………ガイノス帝国首都。帝城と帝城周辺のルーガリア湖の周りにできた町。旧市街地とその外にできた新市街地で構成され都市、青い屋根と白い壁で彩られた街並みが特徴。ルーガリアの総人口は一億人であり、大きさは東京都と同じ大きさであるが、これは湖と帝城を入れた大きさである。周辺国からの移民希望者が多く、最近は人口が増えつつある。士官学校や軍本部、研究所など国にとって重要施設が多く集まっており、東西南北に分かれた区画ごとに用途が違う。北区は元貴族の中でもいまだに権力を残す家柄が残っており、他には研究所や庭園なども存在する。東区は学校や軍事施設が建ち並び、帝庁もここに存在する。南区は住宅地が多く、ショッピングモールなどの買い物ができる施設も多い。西区はコロシアムや小規模のカジノのように娯楽施設が集まっているが、逆に治安は帝都で一番悪く、貴族内紛で貴族派についた元貴族はここに住んでおり、旧市街地は特に治安が悪い。
そのほかの設定
皇光歴の世界
概要………空がやって来た異世界。魔導と魔導機が呪術と争っている世界。帝国を中心に成長を続けてきた世界。竜などの超常的な存在がいる一方で、見た事の無い物を信じ難い一面がある。技術力は『西暦の世界』より多少高い程度。亜人と分類される存在がいるなど不思議なことが多い世界。特に帝国はこの世界の中心に位置する国家。
西暦の世界
空の出身世界。竜なのどの超常的な存在が存在しない世界で、それは日本から別の世界に向かっていった。
魔導と魔導機
概要………皇光歴の世界において復旧している超常的な力を発揮することが出来る力とそれを模倣した機械の事。魔導機はイメージをそのまま力に変えており、これは魔導である『竜の焔』や『竜の欠片』を模倣している。それに対し『竜の焔』や『竜の欠片』のような魔導は道具を使わなくても超常的な力を振るう事。しかし、才能を開花させるのには道具や出身場所が影響し、特徴として遺伝子で継承される点である。その為、遺伝で継承しない『竜の焔』のような力を『準魔導』と呼んでいる。魔導の力を扱える者達が集まる場所として『魔導協会』と呼ばれている場所もある。帝国はこの協会に参加できていない。
ワールド・ライン
概要………世界一つ一つの事であり、世界を糸に見立ててそのように言われるようになった。世界はまっすぐ直進しかせず、命を糸に見立ててそれが複雑に絡まった存在が世界だと言われている。世界そのものには意思と呼ばれるモノは存在せず、ワールド・ラインを通じて過去や未来をのぞき込むことはできるが、本来は特殊な方法でしかのぞき込むことはできない。聖竜はのぞき込むことが出来る数少ない存在。
竜
皇光歴の世界に存在する超常的な存在で、様々な場所に生息しているが、帝国内では特に信仰の対象として見られている。竜の亡骸から発見される『竜結晶』を鉱山などに埋めることで周囲の岩などを魔石に変化させることが出来る。これを実地しているのは帝国のみで、これが帝国が軍事国家と呼ばれる要因になっている。
貴族内紛
概要………本編開始より約八百年前に帝国首都一帯で起きた内紛。貴族が当時の権力を手放すことを恐れて起こした戦争内紛だったが、ガーランド家や商業、医療貴族の一部が貴族派から反乱したことで弱体化、平民派が急速に力を手に入れていったため逆転を許してしまう。最後には貴族派の一部が帝国を離れ共和国を樹立する結果を招く。
神隠し事件
概要………日本で呼ばれている空を含める四十人が事故後に行方不明になった事件。四十人だけが居なくなり、担任と運転手は遺体で発見された。ガイノス帝国内でも四十人が転移したことは確認しているが、空を除く三十九人の行方は分かっていない。
新章を書くたびに新しい設定集を書こうと思います。デワデワ!