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第九十八話 山口の帰郷 ここまで1700PV!
「正直言うと、優勝して帰ってきたかった。」
「山口..。」
「ここで北の大地に帰るということは優勝しなかった記憶を大地に向かって..勝つぞとしか言えないんだよ。」
「それが山口康太の野球人生なのかなって..。」
「現役だけど、見逃せない努力の瞬間を貫くって実はフイールドは一緒..でも故郷の記憶には勝てない。」
「それが山口康太なんだよ。」
「康太..。」
「そうだけど、でもそれ以上の悲しみがあるのならこの時間を仲間や机に迎える唯一の学生時代の背番号、オンリーワンのエースになれるって本には書いてあるから..。」
「ニュアンスの違いね。」
山岸は言った。
「ニュアンスの違いね。」
相馬が山口から相談された内容を聞いた真樹は言った。
「山口くんって風邪気味なんじゃないの?」
山岸は言った。
「山口くんって風邪気味なんじゃないの?」
真樹は言った。
「グランドより広い大地ね..。」
相馬は言った。




