第九十五話
その翌日、茜達一行は東京へ戻った。
東京、9月。
練習でマウンドにあがる中村。
あれっ、このマウンド、山口の時の登板表の土の盛り方に似ているな。
「おっ中村マウンド、仕草。」
6回表以降になるとマウンドにあがりボールをもらってから右手を肩より上に挙げた。
「あれはしり上がり一年中村・・投法・・。」
先輩もこの姿を見ると安心した。
「中村くーん。」
ウグイス嬢をマネージャーが担当し、放送部の直接指導を受けた専門の部活生を指導を受け、選手の能力向上に力を発揮していた。
「秋の大会で、春の選抜の可能性が高まる。」
「まっ中村君は6回の独特の仕草でそれを補っているけどな。」
キャプテンは言った。
「7回、2失点、4安打。」
「あれは、千葉ライアン、中学時代のエース相馬の仕草をまねたものだな。」
「3人がプロ入りか・・。」
マネージャーはこの情報の仕草に少しばかりの感動を得た。いくら、時間のない野球でも中学野球は土日祝日のフルタイム・・時間のない練習の中で仕草で日本一を経験した野球部員は違う良さがでていた。それがどれだけ多くの賛成票を得るかはわかっていなかったがこれが日本代表になれば必ずこの3人で学校の投手力は上がるに違いない・・。
日本の投手層・・。
マネージャーは考えていた・・。
「ナイスピッチ。」
マネージャーは言う・・。




